ルール整備の意図
「ここ最近のデュエマ、裁定変更やルール変更多くない?」と思っていた方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。確かにそれは事実です。勿論、何も考えずに無闇矢鱈に実施していたわけではありません。
デュエマは今年20周年を迎えております。これまでの歴史の中で一万種を超えるカードと効果が生まれてきました。そして、カードが増えに増えた結果、過去のルールと整合性が取れなくなってしまっているものや、ルールの取り扱いが難しくなりすぎている効果が色々と存在するようになってしまったのです。
慎重に検討を重ねた末、この先も引き続き楽しくデュエマを遊んで頂くためには、どうしても変更や整備が必要だということに。
ただ、そういった経緯や変更の意図をこれまで詳しく皆様に説明できていませんでした。大変失礼しました。
今回のクリエイターズ・レターではそういった部分に踏み込み、どうしてルール変更にいたったかの一部をご説明したいと思います。
その1 ターン終了ステップの処理に関するルール変更
ターン終了ステップの処理に関する裁定変更のお知らせターン終了ステップの処理に関するルール変更は、攻撃クリーチャー指定ステップの処理と合わせることで、より理解しやすいものに改善する目的で実施しました。
例:バトルゾーンにプレイヤーAの《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》があり、プレイヤーBの手札に《流星のガイアッシュ・カイザー》がある状況。
○変更前の処理
1.プレイヤーAのターン終了ステップ開始時、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の能力(※)が誘発し、解決を待機した状態となる。
※自分のターンの終わりに、光の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
2.ターン終了ステップに誘発する能力の使用宣言(両者同時)
・プレイヤーA・・・なし
・プレイヤーB・・・《流星のガイアッシュ・カイザー》の使用宣言
3.誘発し、解決を待機している《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》《流星のガイアッシュ・カイザー》の解決を行う。
この時、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の能力は解決のタイミングで実際に使用するかどうかを決定できるため、プレイヤーBが宣言した《流星のガイアッシュ・カイザー》を見てから能力を使用するかどうか判断できる。プレイヤーAが能力を使わなかった場合、プレイヤーBの《流星のガイアッシュ・カイザー》の能力は不発となる。
→ 処理が不自然でゲームの面白みを損なってしまっていた。そこで、攻撃クリーチャー指定ステップの処理に合わせ、解りやすいものに変更
○変更後の処理1.プレイヤーAのターン終了ステップ開始時、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の能力が誘発し、解決を待機した状態となる。
2.ターン終了ステップに誘発するプレイヤーA側の能力の使用宣言
・なし
3.1で誘発し、解決を待機しているプレイヤーA側の能力の解決を行う。
・《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の能力解決。
4.ターン終了ステップに誘発するプレイヤーB側の能力の使用宣言
・《流星のガイアッシュ・カイザー》の使用宣言
※相手の《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の能力使用を確認してから使用宣言を行える
5.誘発し、解決を待機しているプレイヤーB側の能力の解決を行う。
・《流星のガイアッシュ・カイザー》の能力解決。
いかがでしょうか。やりとりがシンプルになりましたし、お互いにやりたい事がやれる、解りやすいルールに整理されたかと思います。
その2 攻撃先変更能力に関するルール変更
攻撃先を変更する能力の処理に関する裁定変更のお知らせ攻撃先変更能力に関するルール変更は、ガードマンのような類似効果が多数登場したことで、ブロッククリーチャーを指定する際の処理が複雑化してしまっていたのを簡単にする目的で実施しました。
例:バトルゾーンにプレイヤーAのブロッカーを持つクリーチャー(《予言の玉 クルルト》)、ガードマンを持つクリーチャー(《デスマッチ・ビートル》が1体ずついる状況で、プレイヤーBのクリーチャーがプレイヤーAを攻撃した状況。
○変更前の処理
ブロッカーやガードマンといった「攻撃先を変更する能力」は、持ち主が好きな順番で1つずつ使用できた。
そのため、相手のクリーチャーがプレイヤーを攻撃してきた場合、まず《予言の玉 クルルト》のブロッカー能力で攻撃先をクリーチャーに変更し、その後で《デスマッチ・ビートル》のガードマン能力を使って更に攻撃先を変更するなど、直感的には理解が難しい挙動が実現できてしまっていた。
1.プレイヤーAが、この時点で使用する攻撃先変更能力を決定する。(この時点では、ブロッカーしか使えない)
ブロッカーを使用する場合、攻撃先がブロッカーを持つクリーチャーに変更される。
2.プレイヤーAは、使用する攻撃先変更能力を再度決定できる。クリーチャーの攻撃先がブロッカーを持つクリーチャーに変更されているので、さらにガードマンを使用できる。
結果的に、攻撃したクリーチャーはプレイヤーを攻撃したのにも関わらず、ガードマンによって最終的な攻撃先を変更させられることになった。
→ 解りにくい挙動が起こらないように変更
○変更後の処理
攻撃先を変更する能力を使用したい場合、最初に使用する能力をすべて決定する必要がある。なので、プレイヤーが攻撃されている状況では、ガードマンはそもそも使用できない。
1.プレイヤーAが、この時点で使用する攻撃先変更能力を決定する。クリーチャーは攻撃されていないため、ガードマンは使用できず、ブロッカーのみ使用できる。
ブロッカーを使用する場合、攻撃先がブロッカーを持つクリーチャーに変更される。
2.使用する能力を再度決定するタイミングは無いので、この後でガードマンは使用できず、ブロックしたクリーチャーと攻撃クリーチャーがバトルする。
いかがでしょうか。何度も攻撃先を変える複雑な挙動がなくなり、すっきりしたルールに変更できたのではないかと思っております。
その3 ≪星龍の記憶≫の効果処理について
これはルール変更とは違うケースになります。
《星龍の記憶》や《ファイナル・ストップ》などのテキストにある「次の自分のターンの終わりまで」や「次の相手のターンの終わりまで」という効果について、効果が切れるのがいつなのかはよくある質問でも触れておらず、どういう処理で進めるのが正しいのかがあいまいな状態になってしまっていました。
「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」で《》が登場したことに合わせ、「次の自分の(相手の)ターンの終わり」まで継続する効果について、処理を整理致しました。
Q:相手のターン中に、自分が《》をバトルゾーンに出した場合、その「出た時」の効果はいつまで継続しますか?
A:そのターンの終わりまで継続します。「次の相手のターンの終わりまで」という効果は、相手のターン中に出した場合、そのターンの終わりまでしか効果を発揮しません。
Q:自分のターン中に、自分が《星龍の記憶》を唱えた場合、その効果はいつまで継続しますか?
A:そのターンの終わりまで継続します。「次の自分のターンの終わりまで」という効果は、自分のターン中に適用された場合、そのターンの終わりまでしか効果を発揮しません。
この問題は、「次の自分のターンの終わりまで」というテキストが、「次の自分のターン、の終わり」なのか「次の、自分のターンの終わり」なのかが解りにくかったために起こってしまっていました。失礼致しました。引き続き、より解りやすいテキストにすることを心がけたいと思っております。
まとめ
このように、今後も必要に応じてルールの変更や整備を行うことがございます。
目的は、ルールの複雑さや問題を排除し、皆様が遊びやすくなるようにするためです。
勿論、その実施にあたっては慎重に検討を重ねます。必要な変更によって若干混乱させてしまうこともあると思いますが、ご理解頂けますと幸いです。
宜しくお願いします。
新しいイベント、準備始めておりますー!!
緊急事態宣言が全面解除され、ようやく色々なイベントを検討しやすくなりました。というわけで、現在、様々なイベントの準備を急ピッチで進めております。勿論、まだまだ完全に全てが解決したわけではありませんので、引き続き必要な対応を頂きつつとなります。ご協力、宜しくお願い致します。
新イベント その1 「2月 特別大会(仮)」!!
まだ、名称が仮なのですが、イベント用のプロモはちゃんと決まっております。というわけで、それをご紹介しましょう。こちらの3枚ですー!!
※《モエル・モヒッチ》《神秘の石柱》は、コロコロプライムで付録で配布するものと同じものになります。
こちらのイベントは、どなたでも気軽に参加頂ける店頭イベントとなります。皆様の参加をお待ちしております!!
新イベント その2 「3月 長州力MAXカップ」
そうなんです!「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」のCMでは凄まじいインパクトで我々の脳みそを吹き飛ばして下さった長州力さんですが、そんな長州さんにイベントにご協力頂けることになりました!!
題して「長州力MAXカップ」。まだ詳しい部分は秘密なのですが、心の中でパワーホールを鳴らしながらご期待頂ければと思います。
あ、そんな中、皆様にお見せできるものが一つだけ。じゃじゃじゃーん!!
CSサポートプロモの変更について
皆様、大変お待たせ致しました!!
緊急事態宣言が全面解除されましたので、CSサポートプロモも、来年1月1日より、11th Seasonに変更させて頂きますー!!
公認CSプロモ(2022年1月1日~)早見表 | |||
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優勝賞 | Top8賞 | ベスト64賞 | |
アドバンス | 1枚 | 1枚 | 1枚 |
オリジナル | 1枚 | 1枚1枚 | 1枚 |
2ブロック | 1枚 | 1枚1枚 | 1枚 |
シールド | 1枚 | 1枚1枚 | 1枚 |
リモートデュエマカップ(2022年1月1日~)早見表 | ||
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賞品その1 | 賞品その2 | |
リモートデュエマカップ | 1枚 | 1枚 |
上記プロモ群は公認CSに参加することで、結果に応じて獲得頂けます。
公認CSに参加するには、デュエマの公式競技プログラム「DMPランキング」に会員登録頂く必要があります。詳しくは、DMPランキングのホームページをご覧下さい。
尚、11th Season の配布予定は22年 6/30までを想定していますが、状況次第では変更になる可能性がございます。
宜しくお願いします!!
最後に
いかがでしたでしょうか。
デュエル・マスターズの様々な20周年企画、皆様のおかげで無事に進行中でございます。本当に有り難うございます。
既にかなりの部分が世に出たわけですが、実は20周年企画、まだまだ残っております!!
是非是非、今後もデュエル・マスターズを宜しくお願いします。
というわけで、次回以降も何かしらの逆風を追い風に変え、バッキュンズッキューンドッキューーンとジョー君風に頑張っていきたいと思います。
次回の更新をお楽しみに。