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全国大会2018 ジャッジ大会:トップ5カード

 エリア予選の最後を締めくくるジャッジエリア予選。


 しかしそこには、2ブロックのメタゲームのダイナミズムを象徴する結果が待ち受けていた。


 前日の関東予選とともに「超決戦!バラギアラ!!無敵オラオラ輪廻∞リンフィニティ」のお披露目ともなったこの大会を、5枚のカードとともに振り返ってみよう。


第5位:《次元の嵐 スコーラー》

 まず、ジャッジ大会の参加者56名全体のメタゲームブレークダウンを見てみよう。


14 青単ムートピア
8 赤青覇道
7 バラギアラ
7 白単メタリカ
4 赤単轟轟轟
3 デ・スザーク
3 白零サッヴァーク
2 ジョーカーズ
2 デュオコマンドー
1 新世壊
1 赤白覇道
1 赤白轟轟轟
1 白単メタリカタッチ轟轟轟/ゴルドーザ
1 墓地ソース覇道
1 黒単コントロール


 全体の25%が使用し、トップメタとなったのは『青単ムートピア』。これまでの予選では数字こそ出していないものの明らかに『赤青覇道』が最大勢力だったことが多かったが、ここにきてまさかの結果である。

 2ブロックの『青単ムートピア』は、《海底鬼面城》がなく安定性に乏しいことや《“轟轟轟”ブランド》に対して無防備であることなどから、脅威のコンセプトであるとはいえそこまで圧倒的な支配力を持ってはいなかった。
 しかし、《歩く賄賂 コバンザ》の発見や《終末の時計 ザ・クロック》の搭載などによるブラッシュアップを重ね、ついに2ブロック環境を定義するアーキタイプへとのし上がったのだ。

 『青単ムートピア』自体には「超決戦!バラギアラ!!無敵オラオラ輪廻∞リンフィニティ」のカードは入っておらず、また登場のきっかけは《卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》の参入にあるものの、ここではこのアーキタイプを成立せしめているSRレア、《次元の嵐 スコーラー》の名前を改めてあげておきたい。


第4位:《》

 上記のブレークダウンで「7 バラギアラ」という文字列に驚かされた方もいることだろう。

 だが、前日の関東エリア予選にユーリが持ち込み、見事突破したバラギアラループは、確かに環境に食い込めるだけの完成度があった。

 そのデッキを構造的に支えていたのが5種のバラギアラの中でも特に「青バラギアラ」と呼ばれる《》

 9マナのフィニッシュターンまでに複数枚のバラギアラを手札に揃えつつ能力起動のための色マナも確保しなければならないというこのコンセプトがそれでも成立しているのは、マナ加速からの《》を達成するための青マナと緑マナを供給しつつ、呪文側の素打ちで手札を増やしながらコンボパーツや妨害札を探しにいけるこのカードの存在あってこそだ。
 また、4枚搭載されている《》と合わせて、地味に《失われし禁術の復元》で使いまわせる点も評価のポイントと言えるだろう。


第3位:《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》

 25%が『青単ムートピア』、25%が『轟轟轟』系デッキという逆風の中にあって、会場内でうつな人ただ1人が使用した《卍 新世壊 卍》は、それでも準決勝まで勝ち上がるポテンシャルを見せた。

 だが、それは「《卍 新世壊 卍》を常に2ターン目に置けていたから」といった安易な一言で片づけられるべきものではない…… なぜならうつな人の構築とプレイは非常に洗練されたものだったからだ。
 13枚と限界まで2マナに寄せた魔導具と4枚フル搭載した《終末の時計 ザ・クロック》に加え、3枚の「最強カード」こと《》まで搭載し、後引きの《卍 新世壊 卍》からでも《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》が間に合うようにした形は、《卍 新世壊 卍》デッキの一つの到達点と言えるだろう。


第2位:《記憶の紡ぎ 重音》

 上記の全体メタゲームブレークダウンを見ればわかるように、2ブロックの環境は「超決戦!バラギアラ!!無敵オラオラ輪廻∞リンフィニティ」の参入によって大きく様変わりした。

 『青単ムートピア』の増加。『白零サッヴァーク』と『デ・スザーク』の減少。そんな中、『赤青覇道』だけは変わらずのトップメタ。

 そういった環境において、《奇石 タスリク》を自然に搭載できる『白単メタリカ』のポジションが悪いなんてことがあるだろうか? いや、ない。

 実際、『白単メタリカ』を持ち込んだプレイヤーは予選段階では『バラギアラ』と同数の7名。しかもそのほとんどが《ナゾの光・リリアング》《記憶の紡ぎ 重音》による「キズナ」シナジーを採用していた。《龍装者 バーナイン》で溢れた手札から《》《奇石 イシガネ/センキン・ウォール》といった呪文を放てば、横並びしたメタリカを対処する術はほぼなくなる。

 それでも、残念ながらそのほとんどは決勝ラウンドにたどり着くことができなかった……だがただ一人、砂利の『白単メタリカ』は見事3位に輝いた。
 また、地味ながらもキーカードになっていたのは《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》。メタリカで不足しがちなパワーラインを一気に補えるこのカードは、今後もよく見られるカードとなるかもしれない。


第1位:《一番隊 チュチュリス》

 ここで、ジャッジ大会のトップ16におけるメタゲームブレークダウンを見てみよう。


3 赤単轟轟轟
3 赤青覇道
2 白零サッヴァーク
2 青単ムートピア
1 ジョーカーズ
1 バラギアラ
1 白単メタリカ
1 新世壊
1 デスザーク
1 黒単コントロール


 『青単ムートピア』の増加。『サッヴァーク』と『デ・スザーク』の減少。そんな傾向からソリューションを見出したのが、九州勢であるまっつーだった。

 《一番隊 チュチュリス》からの3ターンキル。《》が見られなくなったことにより、一番隊クリーチャーたちの価値は密かに上がっていた。そして一番隊が生き残るなら、その恩恵を最も得られるのは火文明だ。

 かくしてまっつーが製作し、4人でシェアされた『赤単轟轟轟』は、破竹の勢いで連勝を重ねた。そして決勝戦はあろうことか、ムラカミ@くわけんとグラファとの40枚ミラーの同型対決。その結果は……ぜひ カバレージを読んで、自分の目で確かめていただきたい。
 また、『赤単轟轟轟』の躍進を支えたカードとして《ハタモチ・チュリス》は間違いなくあげられる。このカードが手札2枚分になることで、1マナクリーチャー⇒《一番隊 チュチュリス》という本来なら手札キープがしづらくなるために矛盾した行動とされがちな動きが一気に正当化されるのである。

 ただ『赤単轟轟轟』というアーキタイプを持ち出したというだけでなく、最新弾のカードによってより高い領域へと昇華させてみせたまっつーのデッキビルディングも、ムラカミ@くわけんの優勝と合わせて、評価されてしかるべきと言えるだろう。


 さて、かくして昨年の11月11日(日)から始まったエリア予選も全日程が終了し、22名のエリア予選通過者が出揃った。これにGP6thとGP7thでの権利獲得者、さらにDMPランキングの上位10名を加えた40名で、日本一決定戦が行われることになる。

 はたして日本一の称号を獲得するのは誰になるのか。放送やカバレージで現地の模様をお届けできると思うので、当日を楽しみにお待ちいただきたい。
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