ライター：河野 真成(神結)
撮影：堀川 優一

　関東エリア予選のAブロック勝ち抜いたみれう。
　やはり特筆すべきは、今回の使用デッキだろう。

　光水闇の「トリガービート」との紹介もあったが、本人はどういった意図でこのデッキを作成したのだろうか。

　優勝直後の彼に、インタビューを行った。

――まずは改めて、優勝おめでとうございます。

みれう「ありがとうございます」

――今回使用したデッキについて、制作過程などを含めて教えていただけますでしょうか？

みれう「まず、環境が【レッドゾーン】と【ゴルギーオージャー】、それと【4cトリガービート】みたいなのにわかれているじゃないですか」

――《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》とかが入っているやつですね。

みれう「そうです。その三竦みだと思うんですけど、最初に僕が調整を始めたのが【4cトリガービート】だったんですよ。『とりあえず【レッドゾーン】を使おう』みたいな人たちに対しては有利なんじゃないかと思いまして。ただ自分から動かないせいで結構ゴニョゴニョしたゲームになっちゃって【ゴルギーオージャー】に勝てないとなってしまって」

――ゲームが長引いて、その間に【ゴルギーオージャー】にゲームを作られて負けちゃう、みたいな話ですね。

みれう「その点がやっぱり気に入らなくて。最初は《光開の精霊サイフォゲート》と《～邪眼帝～》のギミックから入れてみようってところから入って。元々のリストって《～邪眼帝 PARTⅡ～》とかでかなり受け身すぎるところがあったので、今回僕は《光開の精霊サイフォゲート》と《～邪眼帝～》で、自分から盤面を作りにいくことを考えて」 みれう「結構クリーチャー環境だと思っていたので、地上戦を意識していました」

――それで《汽球男》なども採用された、ということでしょうか。 みれう「そうですね。本当は【4cアビス】みたいなのを使おうと考えていたんですよ。火水闇のアビスに、《～世紀末の善悪～》を足したような。ですけど、今週からCSとかでもこのデッキ（邪眼帝）を使い始めたのですが、シェアした友人……いまCブロックで決勝を戦っているんですけど、その人がCS準優勝したんですね。それで結構自信になって、『これ一本でいこう』となりました」 ――CSでも使用されていたんですね。

みれう「もちろんCSで使う事って（リストバレ等の観点から）リスクじゃないですか。でも金曜日のCSで使って、仮にリスト等がバレてしまっても2日間でこれを調整して持ってくるのは出来ないだろうと思ったので、自信を付けるためにも、使ったら勝てたという感じですね」

みれう「最後は《～驚異的な矛盾～》は昨日まで入っていなかったんですけど、黒毛和牛（関東のプレイヤー）くんと調整した結果、彼がこれを持ってきて。これが環境的に【レッドゾーン】にも【ゴルギーオージャー】にも刺さっているんで強いんじゃないかというとこで、採用しました」 ――デッキ自体が《真気楼と誠偽感の決断》などで盤面を処理がしやすいので、後から蓋として置いておけるみたいな使い方もありますからね。

みれう「環境的に《～世紀末の善悪～》が強いみたいなのもあるので、それを生かせるという方向性でデッキを探したら、こういう形になりました」

――デッキ名をご自身で付けるとしたら、どういった名前にしそうですか？

みれう「ドロマー（光水闇）邪眼帝ですね」

――光水闇で言えばPartⅡ（《～邪眼帝 PARTⅡ～》）が入っているのが一般的だと思うのですが、今回のリストでは不採用になっています。その辺を理由を教えていただけますか？

みれう「いま多色が23，4枚採用されている中で、多色濁りがキツいんですよ。その中での取捨選択で抜けていった感じです。《光開の精霊サイフォゲート》から《～邪眼帝 PARTⅡ～》ですぐ勝つ訳でもない、というのもありました」 ――盤面や手札にすぐに触れるわけではないから、切り返しの択としては少し弱い、みたいな感じですかね。

みれう「《閃光の精霊カンビアーレ》とかの方が勝ちに持っていけるし、自前でトリガー持っているし、単色だし……」 ――実際、準々決勝だがで《光開の精霊サイフォゲート》からの《閃光の精霊カンビアーレ》で相手を2ターンくらい封鎖して、その間に盤面整えて勝つ、って試合ありましたね。

みれう「あとは《真気楼と誠偽感の決断》で《閃光の精霊カンビアーレ》を埋めるというコンボもありますし、《～邪眼帝～》で出し入れするってコンボもありますし、影の主役という感じでした」

――ちなみに今日の決勝まで戦ってきた中で、一番の山場だったなという試合って何処でしたか？

みれう「実は予選で、本来なら負けていた試合があったんですけど……《～世紀末の善悪～》で《真気楼と誠偽感の決断》捨てられて、相手の《ARC REALITY COMPLEX》が動いて確負けだったんですよ。ただ相手も慣れていなかったのか、《真気楼と誠偽感の決断》撃たれなくて勝って……。そこで負けていたら、予選抜けていても順位が低かった筈で、全後手となると厳しかったな……と」

――デッキとして前（《深淵の逆転撃》など）と後ろ（S・トリガー）の両方で受けるってデッキだと、後攻だと《深淵の逆転撃》が間に合わないってケースはありそうですからね。

みれう「そうですね。ちゃんと本戦である程度先攻を取れる順位だったのが分岐点だったかなと思います。価値のある5-1を取れたのが大きかったと思います」 ――リストを見ると受けに全振りというより、前で使うカードも多いですよね。あとリスト見ていて、これ（《爆藍月 Drache der’Zen》を指差す）も特徴的だなと思いました。 みれう「《爆藍月 Drache der’Zen》は《～邪眼帝～》が盤面に立った後に寝かせる手段としての役割があって、そのまま終了時にも使い直せて……というので強かったですね。《真気楼と誠偽感の決断》を使い回して相手のLO勝ちを狙ったりとか」 ――最後になりますが、全国大会への意気込みをお願いします。

みれう「今回もオリジナルデッキ勝てたんで、全国大会も普通とは違う環境読みしたいいデッキを持ち込めればと思います」

――ありがとうございました。

みれう 　全国大会2025 関東エリア予選 　2ブロック構築

25　クリーチャー 4 《～驚異的な矛盾～》 2 《汽球男》 3 《～不死の黄昏司祭～》 4 《～世紀末の善悪～》 4 《光開の精霊サイフォゲート》 3 《～邪眼帝～》 2 《蒼神龍アナザー・ワールド》 1 《爆藍月 Drache der’Zen》 2 《閃光の精霊カンビアーレ》

15　呪文その他 4 《深淵の逆転撃》 4 《理想と平和の決断》 3 《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》 4 《真気楼と誠偽感の決断》