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DMGP8th DAY1 準々決勝:武蔵 vs. Runo

メタゲームとは、かくあるべし。

トップメタと謳われた『火光轟轟轟』が定義する環境は、大量の受けが無ければ勝ち上がれないという極端なものだった。

トップメタを狩るべく現れた受け偏重のデッキと、それすらもしばしば突破する『火光轟轟轟』の対立。

その結果、既存のデッキ群も受けを多めに取ることになり、その動きそのものも丸くなっていくのである。

そんな環境で、密かに台頭し始めていたデッキがあった。


『バラギアラ』だ。


早いデッキに対抗出来るだけの邪魔になりづらい受けと、遅いデッキを狩り殺せるフィニッシュ性能と速度。
その高いポテンシャルは、一部のデッキビルダーを魅了し、幾人かのプレイヤーを予選突破に導くことになる。


そんなうちの一人であるRunoが、このDAY1参加者3,000人の中のtop8にまで登り詰めていた。
今年の日本一決定戦でも4位にまでなったその実力は『バラギアラ』のポテンシャルを十分に引き出し、今このtop4を賭けた椅子に座っている。

相対する武蔵は、不動のトップメタ『火光轟轟轟』を駆って、このtop8まで勝ち残った。
「殴るデッキが好きなんです」と笑顔で話す彼は、最強の“相棒”と共に更なる高みを目座す。

「環境の原点」VS「メタゲームの終着点」。
真逆の答えで同じテーブルに行き着いた彼らだが、見据える先は一つのみだ。

Game 1

先攻:武蔵

先手を取った武蔵は、初手を確認したタイミングで一旦静止する。
暫くしてプランを見定め、マナチャージのみでターンを終えた。

対するRunoはテンポ早めにマナをチャージ。


2ターン目、武蔵はドローしてまた一旦静止。
今度は≪奇石 ミクセル≫を召喚してターンエンドした。

一番きつい《音奏 プーンギ》を引かれていないのは行幸だが、Runoも出来る事はマナチャージのみ。


そして3ターン目、ついに武蔵の『火光轟轟轟』にアクセルがかかる。
《ナゾの光・リリアング》《グレイト“S-駆”》、そして《“轟轟轟”ブランド》と次々に手札を展開!
ドローしたカードを手札に抱え、また少考を挟む武蔵。

何故ならここからが本当の勝負。
Runoが用意してきたこの『バラギアラ』もまた、この『火光轟轟轟』を受けきれるだけの準備をしてきているからだ。

盤面のクリーチャーを並び替え、アタックする順番を十分に吟味する武蔵。
まずは≪奇石 ミクセル≫でシールドを1枚ブレイク。 トリガーは無し。

次にアタックするのは《グレイト“S-駆”》。 これもトリガーではない。

更に《“轟轟轟”ブランド》がシールドをWブレイクする。 トリガーは……!

ある! 

《スーパー・エターナル・スパーク》

だが、効果により《ナゾの光・リリアング》をシールドに送るRunoの顔は浮かばない。
なにせ武蔵の盤面にはまだ≪奇石 ミクセル≫《グレイト“S-駆”》《“轟轟轟”ブランド》が残っているのだ。
これを処理できなければ、Runoの勝ちは無い。

一応ターンが渡るが、マナチャージをしても3マナのRunoに出来る事は≪魂フエミドロ≫でマナを増やす事のみ。

勝負は次のターン、Runoの最後の1枚のシールドに委ねられた。


4ターン目、《音奏 プーンギ》を召喚。

そして武蔵は、今度は悩まず≪奇石 ミクセル≫でアタックする。


いざ、尋常に。


シールドブレイクを宣言する武蔵。
力を込めてシールドを捲るRuno。

トリガーは、なし。
次の瞬間には、走り切る『火光轟轟轟』と、次に向けてデッキを片付けるRunoの姿があった。


武蔵 1-0 Runo


1本目の内容を見たとき、普通のデッキなら「トリガー1枚はまあよくあるよね」と思うかもしれないが、Runoの『バラギアラ』の『赤白轟轟轟』への殺意は尋常ではなかった。
何故ならこのデッキ、踏めば有効なSトリガーが24枚も入っていたのだ。

デッキの半分以上がSトリガー。
普通なら2~3枚は踏むであろうこの枚数で、実際にトリガーしたのが1枚と考えると、先程の試合はRunoにとっては悔しいが、不運としか言いようが無い。

踏んでくれさえすれば勝つのだ。
せめてもう1枚、何かSトリガーがあればゲーム展開は全く違うものになっていただろう。

だが、もしも、“その有効なSトリガーの殆どが無くなるとしたら”


Game 2

先攻:Runo

Runoの先手となる2本目は、1本目同様、1ターン目2ターン目を両方マナチャージで終える。

だが、対する後手の武蔵の動きは1本目とは大きく違っていた。
2ターン目、《ヘブンズ・フォース》からの≪奇石 ミクセル≫《音奏 プーンギ》!!

『バラギアラ』にとって一番辛い初動。
これにより、初動を封じられたRunoは3ターン目もマナチャージするのみでターンを渡すしかない。

それに比べて武蔵の『火光轟轟轟』はアクセル全開だ。
マナチャージし、満を持しての《音奏 プーンギ》2体目!!!
これにより、≪奇石 ミクセル≫の効果で唯一のクリーチャートリガー《》が封じられ、
呪文のSトリガーの殆ども《音奏 プーンギ》の効果で逆に武蔵の盤面を展開する手伝いをするだけのカードに成り下がってしまった。


つまりRunoのデッキのSトリガーの殆どがまさしく“無くなって”しまったのだ。


ならば、最早《“轟轟轟”ブランド》を待つまでもない。
そう言うかのように武蔵の≪奇石 ミクセル≫《音奏 プーンギ》はシールドをブレイクする。

Runoに残された唯一の希望は、盤面全てを流せる≪ゴルチョップ・トラップ≫だが、無情にも2枚のシールドはその3/8コストのツインパクトではない。

残り3枚のシールドで踏むしか……!
4ターン目、2体の《音奏 プーンギ》が重いせいで初動もままならないRunoだが、≪奇石 ミクセル≫を召喚し反撃を試みる。

だがその僅かな反撃の芽すら武蔵は許さない。
《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》でタップしGR召喚、《音奏 プーンギ》≪奇石 ミクセル≫を討ち取る。

そして2体目の《音奏 プーンギ》でシールドブレイク。

ここでRunoの《超機動罠 デンジャデオン / 地獄極楽トラップ黙示録》がトリガーし武蔵の≪奇石 ミクセル≫がマナに送られるも、《音奏 プーンギ》2体のGR召喚で逆に盤面が増えてしまう始末だ。


苦しい展開が続くRunoは5ターン目、《始虹帝 ミノガミ》を召喚し《音奏 プーンギ》にアタック、デッキトップを3枚捲りその内2枚をマナゾーンに置き、ターンエンド。

マナを伸ばす事には成功した。 あとはターンが帰ってくれば……!

武蔵のターン、この時点で盤面は《音奏 プーンギ》《アネモⅢ》《ドドド・ドーピードープ》《バツトラの父》。 Runoのシールドは2枚。

かなり厳しい状況だが、まだ。 まだRunoは死んではいない。

≪ゴルチョップ・トラップ≫さえトリガーしてくれれば、十分に勝機があるのだ。

この2枚のシールド、その無限の可能性に、Runoはすべてを賭けている。


そしてだからこそ、武蔵もそれを分かっていた。
この2本をRunoのデッキと相対してきた武蔵だからこそ。

この“引導を渡す1枚”を持っていたのだ。5マナを支払い、≪ジャミング・チャフ≫発動!!!

総攻撃をかけるGRクリーチャー。
呪文を唱える事はもう出来ない。
《》を2枚トリガーしてもこの盤面は止まらない。

武蔵 2-0 Runo


Runoは、「頑張ってください」とアツい握手を交わして、自分を乗り越えた武蔵を次の戦いへ送り出した。

Winner:武蔵

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