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DMGP8th DAY2 決勝第2回戦:イドガエル vs. とおるさん/こあら


 とおるさん/こあらに関しては、紹介したい情報が多い。
 だがその前に、「とおるさん/こあら」では長いので今回は「とおる」と記載させていただきたい。
 
 とおるは北関東を中心に活動するチームREGALIA(レガリア)のメンバーで、このチームは主に飲み会などを精力的にこなしているという。
 認定ジャッジとしては昨年のエリア予選北東北でヘッドジャッジを務めている他、地元の栃木ではこあら杯というCSの主催もこなしている。その能力や行動力には脱帽するしかない。
 そうした部分が人を惹きつけるのか、彼は様々なプレイヤーに慕われているようだ。フィーチャー卓の周りには彼を応援したい! というプレイヤーが集まってきている。しかも同年代というより、彼より若いプレイヤーが多いところも特徴的だった。

 ジャッジという選択肢もある中で、今回とおるは選手として参加している。
 それは何故か。

とおる「モルトNEXTがどうしても欲しい!」

 その一心だったらしい。そして、『黒緑ドルマゲドン』を使い予選を見事に突破した。選手としての実力も確かなのだ。

 対するは、《アストラル・リーフ》を使い旋風を巻き起こしたイドガエル

 このデッキは《マリン・フラワー》《アストラル・リーフ》に進化させるデュエマ史の歴史に刻まれた必勝の動きを目指している。だが、その横に添えられるカードは《大勇者「大地の猛攻」》《クリスタル・ランサー》といったカード達ではない。
 2019年の今、《アストラル・リーフ》は革命チェンジというギミックを組み込んだ。《ミラクル1 ドレミ24》+≪「本日のラッキーナンバー!」≫のパッケージや、その先に構える《天革の騎皇士 ミラクルスター》《時の法皇 ミラダンテⅫ》といったカード群と手を取り、予選では圧巻の全勝。大会に大穴を穿っている。

 とおるにとっては対戦経験の少ない相手だろう。果たして未知の相手に対し、どのように戦っていくのだろうか。


先攻:イドガエル


 じゃんけんの結果、先攻はイドガエル。初手は《タイム3 シド》を埋めて終了。対するとおるは《凶鬼09号 ギャリベータ》のチャージ。
 先に攻め込みたいイドガエル。早々に盤面を作りたいところ。まずは《マリン・フラワー》をプレイし、ここはターンを終える。
 マナ加速をしたかったとおるだが、ここではブーストを打てず《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》を埋めて終了。
 イドガエルは《アストラル・リーフ》こそないものの、《異端流し オニカマス》で順調にアタッカーを繰り出していく。


 対してとおるはようやく《霞み妖精ジャスミン》をプレイし、ひとまずは5マナ圏が見えてきてほっとしたことだろう。

 4ターン目、イドガエルはアクションに出る。
 まずは《マリン・フラワー》《エンペラー・ティナ》に進化させる。トーナメントシーンでは果たして何年ぶりに登場したか、この《エンペラー・ティナ》は攻撃宣言時に革命チェンジ、《ミラクル1 ドレミ24》へと代わる。効果で手札から≪「本日のラッキーナンバー!」≫が唱えられ、3を宣言。これは《オリオティス・ジャッジ》を考慮したものであろう。この1点では、特に何もない。手札で待機している《時の法皇 ミラダンテⅫ》の降臨のため、《異端流し オニカマス》で攻撃に行く必要はない。ここはターンを終了した。

 実はイドガエルは初手から《時の法皇 ミラダンテⅫ》を抱えており、その着地のための手順を逆算していたのだ。
 ……仮にそれが、マナを2までしか伸ばせず、加えて《革命の水瓶》という貴重な除去カードを犠牲にしたのだとしても。

 だがここでとおるが繰り出したのは、《獣軍隊 ヤドック》だった。


 イドガエルはこのヤドクガエルの前に屈することになる。これを退けられる《革命の水瓶》はマナに置かざるを得なかったのだ。
 《マリン・フラワー》を埋めてターンを返すのみとなってしまう。

 一方で7マナ圏のとおるは《悪魔龍 ダークマスターズ》を引きに行くべく、《凶鬼09号 ギャリベータ》を召喚。手札の補充態勢を整えた。
 
 《アストラル・リーフ》がなく思うように手札補充が出来ないイドガエルは、≪「本日のラッキーナンバー!」≫で7を宣言し、《悪魔龍 ダークマスターズ》だけは勘弁してくれと、手札にある虎の子の《時の法皇 ミラダンテⅫ》を守る選択をした。
 それならばと、とおるは《ディメンジョン・ゲート》から悠々と《悪魔龍 ダークマスターズ》を手札に加えると、さらに盤面の優位を確かなものするべく、《無修羅デジルムカデ》を着地させた。
 手札を縛られる中で、更に盤面にも大きな制限がかかってしまった。


 《悪魔龍 ダークマスターズ》をまざまざと見せられた以上、手札に持っている意味はない。イドガエルは《時の法皇 ミラダンテⅫ》を諦めてマナに置いたが、プレイ出来たのは《T・アナーゴ》という寂しいもの。加えて、このカードはタップしてマナに出てくるのだ。
 以後、イドガエルは引いたカードをマナに置くかターンエンドするかしか出来なかった。
 手札が1枚で《時の法皇 ミラダンテⅫ》の行方まで分かったとおるは、何も急ぐ必要はないと判断した。ここは《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》を召喚し、封印を剥がしにいくことを選択する。
 続くターンではとおるは《悪魔龍 ダークマスターズ》、次のターンでは《Dの牢閣 メメント守神宮》を設置しDスイッチと、着々とコントロールをしていく。盤面の《異端流し オニカマス》《ミラクル1 ドレミ24》をも失ったイドガエルは眼前に並ぶ打点を見つめるしかなかった。


 《ア・ストラ・ゼーレ》だけが怖かった、と試合後に語っていたとおる。盤面の展開を5体までに抑えておきつつ、最後は封印を一枚残して《威牙の幻ハンゾウ》《光牙忍ハヤブサマル》を抱えて盤石の態勢。ここでようやく、総攻撃を仕掛けた。

 かくしてトリガーもなかったイドガエルは敗北を認める他なかった。
 《アストラル・リーフ》と共に駆けた快進撃は、ここで終焉を迎えた。

Winner:とおる

 敗戦後、互いに敬意を表し合ったイドガエルととおる。

 とおるはプレイヤーとしても確かな腕を持っている。

 そもそも、本人は選手としても活躍したいという気持ちが強いとのことだ。だが地元の栃木県で中々認定ジャッジがいないこともあり、CSが増えず自ら開かざるを得ない。それが実情のようだ。
 だからこそ、彼は願っている。

とおる「あと二人、三人くらい栃木から認定ジャッジが増えてほしいですね」

 地元の状況を鑑みてその繁栄を願いつつ、自らも行動する姿からは「頼もしき兄貴分」という印象が伝わってくる。
 だからこそ、彼は「とおるさん」と呼ばれ若いプレイヤーからも慕われている。その理由が、よくわかった気がするのだ。
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