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DMGP2023-1st Day2(オリジナル)デッキテク:ミノミーの魔導具

ライター:津乗 新(ばんちき)
撮影者:三田 健太

 【水魔導具】と言えば。

 名実ともに【水魔導具】を代表する選手であるミノミー

 今回のDMGP2023-1stの2日目 でも当然と言わんばかりに【水魔導具】を使用し、見事本戦進出を決めた。

 デッキの主戦力である《ガル・ラガンザーク》が殿堂入りしてしまったものの、それでもなお環境の最前線に立てる力を持っていると話すミノミー。

 まさしくスペシャリストと言える彼のリストを紹介する。

デデ
DMGP2023-1st
オリジナル構築
 5 クリーチャー
4 《「無月」の頂 $スザーク$》
1 《ガル・ラガンザーク》
 4 ツインパクト
4 《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》
 31 呪文その他
4 《堕呪 ゾメンザン》
4 《堕呪 バレッドゥ》
4 《堕呪 エアヴォ》
4 《卍 新世壊 卍》
3 《堕呪 ゴンパドゥ》
1 《堕呪 ギャプドゥ》
3 《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》
1 《月下旋壊 ド・リュミーズ》
2 《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》
3 《堕呪 カージグリ》
1 《堕呪 ウキドゥ》
1 《神の試練》

ポイント1:《ガル・ラガンザーク》殿堂入りの影響

 【水魔導具】を使用するにあたって最も気になる部分は、なによりも《ガル・ラガンザーク》の殿堂入りと言えるだろう。

 《卍 新世壊 卍》を引けずとも、魔導具呪文を連打して《ガル・ラガンザーク》でコントロールする往年の強力なムーブは、再現性が著しく落ちてしまった。

 この殿堂入りは、主に【アポロ系統】と【光水火キラスター】といった踏み倒しメタが重要なデッキに対して大きな影響を与えているそうだ。

 以前は【アポロ系統】に対しても問題なく戦えていたものの、《ガル・ラガンザーク》無くして《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のワンショットを受け止めるのは至難の業で、【アポロ系統】は明確な不利対面として挙げられるデッキとなっている。

 他にも、《ガル・ラガンザーク》が1枚になったことで、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》発動後のフィニッシュの精度も若干の不安要素だ。

 従来は《「無月」の頂 $スザーク$》《ガル・ラガンザーク》で無理なくコントロールしきれていた【5c系統】に対しても、返しのターンに《ドラゴンズ・サイン》《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》の呪文側から暴れられてしまう展開が往々にして存在するという。

 このように、明確な不利対面が増えてしまったことや、元々有利だった対面を取りこぼしてしまう可能性があるというのが、《ガル・ラガンザーク》の殿堂入りがもたらす影響だとミノミーは話してくれた。  不安視されていた【水闇サガ】に対しては、空いた枠に《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を採用することで相性を補完することができるため、従来通り充分に戦える対面だ。

ポイント2:《堕∞魔 ヴォゲンム》の不採用

 最近のリストでは《堕∞魔 ヴォゲンム》《「無月」の頂 $スザーク$》によるコントロールギミックが流行しているが、ミノミーは今回不採用としている。

 《堕∞魔 ヴォゲンム》が強いことは間違いないものの、《「無月」の頂 $スザーク$》を手札にキープできなかった際の出力の不安定さを不採用の理由として挙げてくれた。

 もし手札や墓地に《「無月」の頂 $スザーク$》がない状態で《堕∞魔 ヴォゲンム》を出した場合、相手の手札に≪お清めシャラップ≫があると、墓地に落ちた《「無月」の頂 $スザーク$》のみを山札に返されることによって一気にデッキ切れによる負け筋が大きいものになってしまうというものだ。

 そうなってしまっては自身の《堕∞魔 ヴォゲンム》《堕呪 エアヴォ》で手札に戻すなどで無理矢理ケアするしかなくなってしまい、自分の動きがかなり遅れることとなる。

 《「無月」の頂 $スザーク$》が見えるまで《堕∞魔 ヴォゲンム》をプレイしない、というのは《堕∞魔 ヴォゲンム》の強みを活かしきれていないため、それであればそもそも不採用で良いというものだろう。

シークレットテク:《堕呪 ギャプドゥ》の1枚採用

 ミノミーが今回使用したリストは、一般的にはほぼ間違いなく4枚採用が主流となっている《堕呪 ゴンパドゥ》を3枚採用とし、その1枠が《堕呪 ギャプドゥ》に割り振られている。

 フィニッシュである《神の試練》によるループ時に《堕呪 ゴンパドゥ》は必須パーツであるため、採用枚数を落とすことによってマナに置きづらくなるなどの弊害はあるものの、それを踏まえても《堕呪 ギャプドゥ》を採用すること自体の価値が高いというものだ。

 仮にこの1枚の《堕呪 ギャプドゥ》を引いてしまった場合でも、動じることなくマナに置いたり、唱えてドローを進めることによって、相手目線では「シールドの《堕呪 ギャプドゥ》をケアする」という選択肢が生まれることとなる。

 こうして相手の択を散らすことによって実質的なミスを誘うべく、《堕呪 ギャプドゥ》を1枚採用する形としたそうだ。
 ミノミーほどのプレイヤーであれば、マナチャージのシビアな部分などはプレイで問題なくカバーできる場合が多いだろう。
 合理的な枠の散らし方だと感じる。

総括

 デッキの組みやすさも後押しして非常に人気度の高いデッキである【水魔導具】。

 《ガル・ラガンザーク》の殿堂は充分に乗り越えられるということを、今回はミノミーが結果で証明してくれた。
 
 この記事が、今後も【水魔導具】の使用を続けていくプレイヤーの一助となれば幸いだ。

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