デュエル・マスターズ

メニュー
商品情報

DMGP2025-1st Day1(アドバンス)Round 4:あんだんてvs. рёуя

ライター:林 直幸(イヌ科)
撮影:瀬尾 亜沙子

「日々、DTL選手ってすごいんだなって思うばかりで……チームメイトのおんそくさんやむったさんに本当に助けてもらってばかりです」

 あまりに謙虚。全国大会や公式番組に出る立場となっても、初心を忘れないその人柄こそが1番の魅力かもしれない。

 デュエチューブリーグ、2025年シーズン前期からTeam SAGAに加入したあんだんて

 表舞台でのキャリアが始まったのは、アドバンスの名人としてZweiLanceに見出されたところから。
 であればアドバンスレギュレーションで行われるDay1において、その肩書きに恥じない戦績を残すべく奮起しているはずだ。

 対戦相手はрёуя(りょーや)。お互いにここまで3-0、全勝で予選を折り返すのはどちらになるか。

先攻:рёуя  あんだんて《氷柱と炎弧の決断》初手セットからおおよそ【火光水BAKUONSOOO】が確定。
 内心「嫌だなー」と思いつつも、рёуяは2ターン目の《♪ハックより 一時ずらして じゅうとなな》セット、および《禁断 ~封印されしX~》によっておおよそデッキが判明。3ターン目に挨拶代わりのフルムーブを叩きつける。
 《~悪意の武器商人~》、回収枚数こそ1枚だがその中には《超光喜 エルボロム》……まさしく【暴発エルボロム】の準備が整った瞬間だ。

「やっぱり強い人たちを上ブレで倒せるのが魅力でしたね。調整時間も足りない中でこのデッキを持ち込めたのはよかったです」

 しかし真に強いプレイヤーというのは、その上ブレすらも許さない。
 あんだんてが満を持して3ターン目に繰り出したのは……現行の【火光水BAKUONSOOO】に入ることは少ない、《ポッピ・冠・ラッキー》 「今の環境において《ポッピ・冠・ラッキー》の刺さりがいいと思って……そこから逆算してデッキを考えたんです」

 想定外のメタ(妨害)カード、それを乗り越える《オールデリート》рёуяの手札になく、《超光喜 エルボロム》を出してシールドを仕込んだものの厳しい表情が映る。

 仕方なく《超光喜 エルボロム》ハイパー化、《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》のプレイまで至り……≪暴発秘宝ベンゾ≫の盾指定は、元々あったシールド。

 ここから《オールデリート》を捲って勝負を決める算段だったが、あいにくの《煌銀河最終形態 ギラングレイル》《ポッピ・冠・ラッキー》がGRゾーンからの射出を許さない。

 とはいえ、【火光水BAKUONSOOO】といえば《金天使 エン・ゴルギーニ》によるメタクリーチャーの維持が魅力のひとつ。そこに元々除去耐性を持つ《ポッピ・冠・ラッキー》を採用するのはいささか過剰なのではないか……。
 つまり、あんだんてが使う形は流行のものからかなり形を変えていそうだ。4ターン目にその力が発揮される。
 
 3マナタップ《T・T・T》、ドローモードではなく軽減+SA付与のモードで撃ち、1マナで《蒼狼の大王 イザナギテラス》
 カード回収後、今度こそ《T・T・T》をドローモードで撃ちつつ…プレイヤー攻撃、革命チェンジ《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》!!

 これでрёуяの決め手となる呪文をロック。この攻撃こそ《超光喜 エルボロム》がブロックするものの、《ポッピ・冠・ラッキー》が仕込んだシールドをブレイク。≪星龍の暴発≫の甲斐なく、このシールドは手札にそのまま加わる。

 рёуя《超光喜 エルボロム》2枚目を投下するも、呪文ロックの影響でこのエンド時には有効なアクションを打つことができない。
 ここで稼いだ1ターンのうちに勝負をつけたかったが、どうやらあんだんても手札を歪めてこのプレイに踏み切ったようで、このターンは決め手を欠く展開に。

 5マナを払って《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》、2枚目の《ポッピ・冠・ラッキー》を展開……拘束力こそ高いものの、試合を決めるには至らない。

 であれば、《超光喜 エルボロム》2枚を擁立したрёуяのチャンス。《真気楼と誠偽感の決断》で2枚の《ポッピ・冠・ラッキー》をシールドに送りつつ、そこ目がけて《超光喜 エルボロム》が攻撃し、攻撃時効果でシールドを作る。

 ターン終了時に2枚のハイパー化《超光喜 エルボロム》の効果、まずは≪星龍の暴発≫。これは≪暴発秘宝ベンゾ≫が《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》に阻まれて登場しないが、本命は2枚目が放つこのカード。  《ホーガン・ブラスター》。今まで数多の強豪を屠ってきた悪魔の呪文……当然、あんだんても悪魔の前には平等。これしかないという祈りの下デッキが受け渡される。

 最後の最後に天運に運命を託されたあんだんては顔を歪めながらしながらシャッフル。рёуяが手を合わせて祈る。
 この勝負の結末はーーー

 《ポジトロン・サイン》。トップ4枚には何もなし。
 рёуя、ここぞの逆転ならず。全ての手札を使い切った相手を前に、あんだんてが詰めろをかける。

 《氷柱と炎弧の決断》で手札を整え、余った3マナから《“必駆”蛮触礼亞》《頂上混成 BAKUONSOOO8th》!!
 バトル効果、戦闘破壊と併せて2枚の《超光喜 エルボロム》が処理され、рёуяの攻め手が完全に失われる。
 トップから3枚目の《超光喜 エルボロム》が駆け付けたものの……рёуяにできることはひたすらにシールドを増やすことのみ。

 その大量のシールドすらも否定する。《蒼狼の大王 イザナギテラス》のサーチによって《単騎連射 マグナム》≪音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ≫……「単騎ラフルル」成立。
 全ての返し手を封じたあんだんてが、《頂上混成 BAKUONSOOO8th》の無限の打点によってрёуяをあっという間に圧し潰した。

WINNER:あんだんて

 誰もが認めるアドバンスの巧手だが、チームメイトであるおんそくむったに比べると新しいアイデアを生み出すことは苦手。
 でも、既にある"1"を磨き上げて"100"に近づけるーーー彼が得意とするその行程にこそ、アドバンスの魅力が詰まっているという。

「アドバンスには"1"さえあればそれを"100"にする道のりがたくさんあるんです。《頂上混成 BAKUONSOOO8th》が4枚あればデッキになるし、フィニッシュに困れば《復活の祈祷師ザビ・ミラ》に頼ればそれだけで戦えるデッキになる。強いフィニッシャーがたくさんいるからこそ、脇を固めるカードの選択肢が本当に多いんです」

「今回《ポッピ・冠・ラッキー》に辿り着いたあとに色々なデッキを試して……最終的に辿り着いたのは12月ごろにマイケルさんが使っていたドローソース多めの【BAKUONSOOO】。今回採択したメタクリーチャーをうまく使える形はこれだと思って、微調整して持ち込みました」

 流行りのデッキだけじゃない、勝つための道筋は無限大。この大会で歩むあんだんての足跡こそ、誰もが辿れる道になるかもしれない。

PAGE TOP

©ANYCOLOR, Inc.
TM and © 2025, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY