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DMGP2025-1st Day2(オリジナル)Round 4:セキボン vs. ゆうきうめ

ライター:小林 遼平(すばる)
撮影:後長 京介

 熾烈な戦いが続くDMGP2025-1st Day2のオリジナル第4回戦。

 デュエチューブリーグでおなじみの魔王軍所属・セキボンと、ジュニアグランプリ2023でTOP8入りを果たしたゆうきうめが激突する。  試合前の恒例行事として、二人が握手する瞬間を写真に収める――しかし、その姿はまるで親子のようだ。比喩ではない。対戦用の椅子に座る姿を見れば、ゆうきうめは「座る」というより「乗っかっている」と表現した方がしっくりくる。  それもそのはず、彼はまだこの春、小学3年生になったばかりなのだ。

 だが、ただの子どもと侮るなかれ。彼はジュニアグランプリ2023で決勝戦まで勝ち上がるほどの実力を持ち、その強さは本物だ。

 筆者が小学3年生の頃は何をしていただろうか――デュエマはまだ誕生していなかったはず……などと感傷に浸っている間に、互いの準備が整い、ジャッジのコールが響く。

デュエマ、スタート!

先攻:セキボン  最初のマナチャージは《呪烏竜 ACE-Curase / 繁栄の鏡》。先の超CSⅥ 福岡・群馬にてW優勝を果たした【フィオナアカシック】が形を変えて帰ってきた。

 後攻のゆうきうめ、1ターン目のチャージは《ネオ・ボルシャック・ドラゴン / ボルシャックゾーン》。どうやら、火光自然の【ボルシャック】のようだ。だとすると、≪ボルシャックゾーン≫はぜひとも2ターン目に使いたいカードのようにも見えるが、もっと強い動きが控えているのか、それとも……

 返すセキボンの2ターン目。《K・アトラン&キング海賊団 / アイアイサー・チャージャー》をマナチャージし、《地龍神の魔陣》を唱える。多少の逡巡の後、《森夢龍 フィオナ・フォレスト》をマナゾーンへ。完全水中要塞の建設へ向けて、一歩一歩確実に歩みを進める。

 ゆうきうめの2ターン目。《超竜ヴァルキリアス》をマナチャージし、そのままターンを渡す。なんと、≪ボルシャックゾーン≫以外に自然文明のカードを持っていなかったようである。順調に準備を整えるセキボンとは裏腹に、厳しい立ち上がりのゆうきうめ

 ただ、この【ボルシャック】というデッキには《魂の呼び声》(「ドラゴン」指定)+《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》の必殺コンボがある。その時まで耐えることができるか。

 セキボンの3ターン目、《フェアリー・Re:ライフ》をマナチャージし、≪繁栄の鏡≫を使う。待望の《完全水中要塞 アカシック3》《ドンドン水撒くナウ》がマナゾーンへ置かれ、《森夢龍 フィオナ・フォレスト》を手札へ加える。勝利は目前。後は発射台があるかどうか……

 ゆうきうめの3ターン目。手札に《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》は揃っているものの、先ほどのターンで思うようにマナ加速ができなかったことが尾を引き、《光鎧龍ホーリーグレイス》をマナチャージしてそのままターンを返すのみ。

 まさかの3ターン連続のパスになってしまったものの、ターンさえ返ってくれば、《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》のまさに太陽の輝きのごとき爆発的な展開が待っている。

 来たるべきその時に備え、祈るようにターンを渡す。  果たしてゆうきうめの思いは、祈りは、願いは、届くのか。

 セキボンはマナチャージをスキップし、《激烈元気モーニンジョー》を召喚。その能力で、先ほど手札に加えた《森夢龍 フィオナ・フォレスト》をバトルゾーンへ送り込む。続いて《森夢龍 フィオナ・フォレスト》がマナゾーンから《完全水中要塞 アカシック3》を引き揚げる。

 自然文明の魂を護り続けた森域の加護により、セキボンはマナを使わずに自由に呪文を唱えることができるようになった。  《ドンドン水撒くナウ》で2枚目の≪アイアイサー・チャージャー≫と《地龍神の魔陣》がマナゾーンに置かれ、1枚目の≪アイアイサー・チャージャー≫を手札に戻し、そのまま≪アイアイサー・チャージャー≫を唱え≪繁栄の鏡≫を墓地から回収。続けざまに≪繁栄の鏡≫で2枚マナ加速し、≪アイアイサー・チャージャー≫2枚を手札に戻す。

 この一連の流れを繰り返すことにより、2枚ずつマナ加速しながらマナゾーンの任意のカードを手札に加えられるようになったセキボン

 ループの過程で《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を唱え続けることにより、セキボンは山札が無くなってもゲームに負けず、ゆうきうめにターンが返ることもなくなった。

 それは同時に、ゆうきうめの希望が潰えた瞬間でもあることも意味する。 太陽はもう、昇らない。


魔王の軍勢は、止まらない。


 文字通り無限の時を得たセキボンは、溢れるほどに抱えた手札を1枚ずつマナゾーンに置いていく。


 1枚を残したところで15マナをタップし、≪呪烏竜 ACE-Curase≫を召喚。互いの手札を全て超次元ゾーンに送ったのち、マナゾーンのクリーチャーを全て手札に戻す。これにより、セキボンの手札には先ほどまでにマナチャージしていたクリーチャーが戻り、ゆうきうめのマナゾーンは0になり、振り出しへ。

 セキボンは再度マナチャージを繰り返し、先ほどマナゾーンから戻させたカードも超次元ゾーンへ。

 《激烈元気モーニンジョー》がシールドをブレイクし、次の追加ターンで≪呪烏竜 ACE-Curase≫を召喚し超次元ゾーンへ。マナゾーンから戻った《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》の呪文面により≪呪烏竜 ACE-Curase≫が手札に戻り、再度召喚。

 この手順を繰り返すことにより、無限のターンを得ながら極限まで丁寧に相手の勝ち筋を潰していく。

 最後のシールドこそ《偽Re:の王 ナンバーナイン》だったものの、必殺のマジック・ソングを唱え続けたセキボンを阻むことはない。

 《激烈元気モーニンジョー》のダイレクトアタックが、魔王軍に勝利をもたらした。

Winner:セキボン

 惜しくも負けてしまったゆうきうめだが、ここに至るまでに数多の強敵と戦っており、その実力は疑うべくもない。  小さな勇者が魔王を討つ日は、そう遠くはないのかもしれない。
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