DMGP2026-1st Day1(アドバンス)決勝Round 3:るるる vs. じゃきー
ライター:清水 勇貴(yk800)
撮影:瀬尾 亜沙子
るるる「超次元、スリーブつけないんですか?」
当然の疑問である。筆者もそれなりのカバレージ経験を積んできてはいるが、剥き身の超次元ゾーンは通常の対戦テーブルですらほとんど見たことがなかった。いわんやフィーチャーマッチテーブルをや、である。
しかし、当のじゃきーの返答は、なんでもないかのように、
じゃきー「まあこれぐらいは?」
何を隠そうこの男、2ラウンド連続のフィーチャーである。予選ラウンドでは快勝を繰り返し、全勝で折り返し。決勝ラウンドも順調に駒を進めている。つい先ほどの3回戦でもフィーチャーマッチテーブルに選出され、ぶらっきー/香取推しの【4cボウダン=ロウ】に大立ち回りを演じたところだ。
俗っぽく言えば、「ノリにノっている」シチュエーション。意気込んでもおかしくないこの状況だが、じゃきーはあくまで平常運転だった。
じゃきー「予選順位確認いいですか?」
るるる「たしか二十何位っすかね……」
じゃきー「じゃあ俺先攻だね、6位だから」
るるる「うわ、完全に自分先攻だと思ってた、気持ちで負けてるわ」
じゃきー「そのぐらいの順位だとまああるよね、全先攻」
とかく、肩の力が抜けていて、一切の気負いがない。来るべくしてこの場に来たと知っているかのような。
しかし、るるるの方も踏んだ場数は並ではない。驚くべきことに、【創世竜ループ】での対人戦経験はこのGP当日までほぼゼロに等しかったという。それでもなお、デッキの強さと本人のプレイスキルでベスト32までを勝ち上がってきたのだから、本物だ。
まさに「つわもの」の2人が相対するテーブルに、過度な緊張が付け入る隙など1ミリたりともない。だから、ゲームの始まりもまた、静寂とともに。
Game
両者静かにカードを並べる立ち上がり。眺める手札のハンドシャッフル音と淡々としたマナ置き宣言が序盤戦を埋めていく。
ゲームの口火を切ったのは、後攻・るるるの2ターン目。2ターン連続でタップインするじゃきーのマナ置きを見届けた彼は、《ジャスミンの地版》をプレイしてマナゾーンにカードを送り出す。
【創世竜ループ】。《創世竜 Drache der’Zen》の持つ2つのタマシードサポート能力——コスト軽減能力とマナからのプレイ権をフル活用し、最終的に《レヴィヤの地版》と《トラップの地版》の能力を使い回すことで《冥土人形ウォカンナ・ピエール》を登場時能力を任意の回数解決し、勝利するコンボデッキだ。リソースの拡充がタマシードで基本的に完結しているため、クリーチャーを制限するメタカードの影響を最小限に止められるのが大きな特長だ。フィニッシュにはクリーチャーが絡んでしまうため完全に封じ込められるとどうしようもないが、最低限以上の動きはクリーチャーなしでも取れる。
最新弾「逆転神VS切札竜」で登場したニューフェイスたちは非常に強力な反面、ほぼ全てのカードがクリーチャーにしか干渉できない。新弾リリース以降の立ち位置が相対的に向上している、メタゲームの間隙を突いたデッキチョイスだ。
一方のじゃきーは《超次元サプライズ・ホール》を唱え、≪GQ 笑沙-4≫をバトルゾーンへ。デッキトップを確認し、《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》はマナゾーンに置いてターン終了。
【4c跳次元】。序盤をマナブーストや各種メタ(妨害)カードで繋ぎ、5マナ域からの《鬼修羅と跳次元の決断》で一気に中盤のテンポを奪取。形成した盤面を起点に《剣轟の団長 ドギラゴン王道》をD・D・Dで登場させ、《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》や《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》によるロックで返しの反撃を防ぎつつ、打点を通し切って勝利を目指す。3→5のマナカーブを形成しつつ幅広い相手に刺さる《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》を新規に獲得し、デッキの強さは新たな次元に到達した。《宇宙妖精エリンギ》によるカウンターもビートダウンデッキに対して非常に強く、本大会の台風の目となっているデッキタイプだ。
続くターン、4マナを構えたるるるは動き出す。3マナを支払って召喚するは、デッキのメインエンジン・《創世竜 Drache der’Zen》。残る1マナから《パーリ騎士の心絵》を実行。《創世竜 Drache der’Zen》の下に入れてG-NEO耐性をアクティベートしながら、シンカパワーにより2マナブーストしてマナから《トラップの地版》を回収する。
迎えた4ターン目、しばしの長考に入るじゃきー。メインエンジンである《創世竜 Drache der’Zen》 を放置すれば返しで敗北すら見える状況。ビッグアクションを押し付けるか、あるいは何らかの妨害を挟むか……。
考えた末にじゃきーの出した結論は《鬼修羅と跳次元の決断》、 跳次元召喚2回で≪新空のネビュラ ユリア・マティーニ≫と≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫を繰り出す。まずは≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫で2ドローしつつマナ2枚をアンタップし、≪新空のネビュラ ユリア・マティーニ≫のバウンス(手札戻し)は《創世竜 Drache der’Zen》に。本体はG-NEO特有の除去耐性で耐えるが、るるるは1ターンの間コスト3のクリーチャーを出せなくなる。
《創世竜 Drache der’Zen》の追加・出し直しや勝ち筋となる《冥土人形ウォカンナ・ピエール》、さらには山札を掘り進める≪大集合!アカネ&アサギ&コハク≫の登場まで禁止し、ひとまず1ターンの安全を得たじゃきー。
さらに、起き上がった2マナでじゃきーは虎の子の1枚を盤面に送り出す。
るるる「プライマルやめれん?」《とこしえの超人》! たった1マナでクリーチャーだけでなく全ての「カード」に制約を課すこのメタクリーチャーが、じゃきーのデッキには入っていた。
《創世竜 Drache der’Zen》の両輪のうち1つ、マナからのタマシード実行が大きく制限されたるるる。しかし、もう片輪の軽減は問題なく機能している。
《パーリ騎士の心絵》。シンカパワーで2マナブースト1回収。もう1枚《パーリ騎士の心絵》。さらに2マナブースト1回収。《グレートブルーの海幻》。山札の上から3枚を見て、クリーチャーとタマシードを1枚ずつ手札に。さらに《トラップの地版》。自分自身の《創世竜 Drache der’Zen》を選択し、これまで下に溜め込んだタマシードを根こそぎマナにアンタップイン。
タマシードのコスト軽減を存分に活かし、瞬く間にリソースを拡大していくるるる。マナからの踏み倒しこそ止められているものの、手札が続く限りタマシードのチェインは続く、が……。
《とこしえの超人》と≪新空のネビュラ ユリア・マティーニ≫のロックがるるるの行く手を阻み、ここで打ち止め。
不完全燃焼ながらも、るるるは最後に《トラップの地版》をもう1枚実行。対象を選ぶ指先が《とこしえの超人》と少し惑うが、最終的に自分自身の《創世竜 Drache der’Zen》をマナに逃し、次のターンへ望みを託した。
ガラ空きの盤面を前にしたじゃきーは、ターンを貰うや否や、淀みない手つきで展開を進めていく。
《超次元サプライズ・ホール》を唱えて《モーニング・ABYFLHA・カイザー》、1ドローしながら≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫で2ドロー・2マナアンタップ。さらに≪GQ 笑沙-4≫の軽減を入れて2マナで《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》、1マナブーストにより《モーニング・ABYFLHA・カイザー》が≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫へ覚醒。手札から追加の《とこしえの超人》を出して、今覚醒した≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫により2ドロー・2マナアンタップ。
前ターンのお返しと言わんばかりに、リソースを拡げながらの大展開。さらに2体の《とこしえの超人》と《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》によってトリガータマシードによるクリーチャー踏み倒しにも多重でロックを掛ける。さあ、あとは走り切るのみだ。
≪GQ 笑沙-4≫で1点。≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫で攻撃時、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》のD・D・Dを宣言。2マナ払ってもう1体の≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫の上に重ねると、《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》を手札からバトルゾーンへ送り込み、2点。
打点がみるみるうちに膨れ上がりながら、《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》によるロックで返しのループも許さない盤石の体制を築き上げる。
《剣轟の団長 ドギラゴン王道》で攻撃しながらさらに援軍、《流星のガイアッシュ・カイザー》。るるるは残された2枚のシールドに一縷の望みを懸けるも……。
るるる「いや、無理か〜」
唯一の解答、《終末の時計 ザ・クロック》の姿はそこにはなく、一筋の流星がるるるの体を貫いた。
Winner:じゃきー
るるる「クロック踏めばワンチャンあったかな……」
じゃきー「そうそう、トリガーで全然捲られるからさ、とこしえだけだと返しが怖かったんだよね」
「でもまあ、ここまでやれば流石に通るよね」、とフリープレイ後さながらに話すじゃきー。軽やかな足取りで勝利者インタビューへと向かうその背中に、やはり気負いは感じられない。
この自然体のままで、この後も激戦を勝ち進んでくれるのではないか。そんな予感がした。
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るるる DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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じゃきー DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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