DMGP2026-1st Day1(アドバンス)Round 5:るるる vs. 練度浅めのつぶがい
ライター:高橋 穂(北白河)
撮影:坂井 郁弥
るるる「いつも気が付いたら映ってる」
(音声が配信されないため意外と知られていない)ビデオカバレージ卓の隠れた名物、対戦前のプレイヤーたちによる配信関連トーク。DTLのflat-gamingにて活躍するるるるはもはや慣れっこだが、練度浅めのつぶがいはかなり緊張している模様。
実はその緊張の理由は、配信だけではない。今回からカバレージ席が外から観戦できるようになったということもあり、(他のDTLプレイヤーも含めた)多数のギャラリーがいるのだ。
そんな相手を気遣ってか、カメラの前でのデュエマの先輩として気さくに話しかけるるるる。練度浅めのつぶがいも、ゲームの準備を進めながら次第に打ち解けていく。
しかし、両者の公開した超次元ゾーンは、どちらも《超次元サプライズ・ホール》を前提としたであろう一筋縄ではいかなそうな光・水ベースの構成。ブラフの可能性もあるとはいえ、シンプルに攻めるデッキではなさそうな気配だ。
実際に、練度浅めのつぶがいが握っているのは環境屈指のコンボ・コントロールデッキ【光水闇シーザー】。
《~そして覚醒へ…~》や《真気楼と誠偽感の決断》、そして《ペテンズ・ゲート》を軸にしたS・トリガーによる防御が売りのデッキであり、構築次第で大型呪文踏み倒しやループ、ロックなど自在なフィニッシュ手段を持つ一品だ。
中でも今回は同郷のプレイヤーであるりんすきが作り上げたループ型の構築を、みっちり3週間練習した……とのちに語ってくれた練度浅めのつぶがい。
そのプレイヤーネームとは裏腹に、デッキへの練度に余念はないようだ。

対してるるるのデッキは、【創世竜ループ】。
《創世竜 Drache der’Zen》と《レヴィヤの地版》による展開コンボに《パーリ騎士の心絵》のマナ回収と《トラップの地版》のマナ送りを絡めて非常に難解なループに突入するこのデッキ。
メインデッキのみで基本の動きが完結することからオリジナル向けのデッキと思われがちだが、るるるがアドバンスでこのデッキを選んだのには訳がある。
タマシードを主軸に動くことから主要な妨害が効かず、それでいてシールドをブレイクせずに勝利に向かえる……ということで、S・トリガーと妨害で時間を稼ぐ予定のデッキが増えた現環境に対して非常に通りがいいのだ。
天敵である《とこしえの超人》が《改竄の炎 ボルメテウス・ハック》などに置き換わりつつあるこの瞬間のメタを読んだデッキ選択といえるだろう。

ゲーム開始が近付くにつれ、卓を包む緊張感も高まってくる。
「先に動いたほうが勝つ」というハイレベルなループデッキ対決を制し、無敗のまま予選を折り返すのはどちらか。
先攻:るるる
手札を一瞥して《宇宙妖精エリンギ》をチャージしたるるるに対して、悩みながらも《AQ NETWORK》チャージで応える練度浅めのつぶがい……という立ち上がり。ファーストムーブは先攻2ターン目、るるるの《ジャスミンの地版》。マナに見えている《終末の時計 ザ・クロック》《パーリ騎士の心絵》から、るるるのデッキの正体が【創世竜ループ】であることが知れ渡る。
【光水闇シーザー】の強みたる受けの硬さが意味をなさない相手の登場に、練度浅めのつぶがいは苦い顔。《~世紀末の善悪~》をチャージしてターンを返す。
練度浅めのつぶがいの超次元ゾーンを確認したのち、るるるはデッキの主役たる《創世竜 Drache der’Zen》を展開。軽減とマナからのタマシード展開で《パーリ騎士の心絵》を進化元に収めて、補填も含めて合計3ブースト+1枚マナ回収……とさらに手を進める。
しかもこの3ブーストで見えたカードが、《トラップの地版》と2枚目の《創世竜 Drache der’Zen》というドンピシャのコンボパーツ。残り1ブーストの《地龍神の魔陣》を手札に加え、コンボにリーチをかけた。
悩む練度浅めのつぶがい。しかし彼の徹底的な練習は、ほどなくして最適解を導き出した。すなわち、《超次元サプライズ・ホール》からの《芸魔温泉!オンセン・ガロウズ》だ。

手札入れ替えにより(後で蘇生すればいい)《マーシャル・クロウラー》を捨て、破壊効果を《創世竜 Drache der’Zen》に当てると、進化元にしてコンボパーツである《パーリ騎士の心絵》は再利用に手間のかかる墓地に行く。
自分の手を進めつつ「コンボ始動まで残り2手」まで状況を押し戻し、次のターンに向けた徹底抗戦の意志を見せる練度浅めのつぶがい。
プレイヤー視点で内容が判明していないるるるの手札は、(返しのドローも合わせても)わずか3枚。《地龍神の魔陣》で探されることを考えても、ループ始動へのハードルは相当に高まるはずだ。
そう考えてか、呼吸を整えてターンを返す。
だが。るるるのその「見えない3枚」は。

マナチャージされた《冥土人形ウォカンナ・ピエール》。

直後に出てきて《創世竜 Drache der’Zen》の下に置かれた2枚目の《パーリ騎士の心絵》。そして。

ループの最後の1ピース、《レヴィヤの地版》。
Winner:るるる
《創世竜 Drache der’Zen》の効果でその下に《レヴィヤの地版》が入り込むと、出たとき効果とシンカパワーが同時に誘発。2回の効果で2体目の《創世竜 Drache der’Zen》とともに《トラップの地版》がマナから出てきて1体目の《創世竜 Drache der’Zen》の下に潜り込みつつ、自身を含む進化元のタマシードをアンタップ状態でマナに送り込む。
そして《創世竜 Drache der’Zen》の効果でマナから《レヴィヤの地版》→その効果で《パーリ騎士の心絵》と《トラップの地版》を出して全て《創世竜 Drache der’Zen》の下に送る→《トラップの地版》でそれらをまたマナに→《パーリ騎士の心絵》でマナを2枚伸ばしつつ《レヴィヤの地版》回収して軽減入り1コストで出し直す…これで、アンタップマナを確保しながらの無限ブーストの完成だ。
こうなれば、同様のループに2枚目以降の《レヴィヤの地版》と《パーリ騎士の心絵》を加えてから《トラップの地版》で戻すことで余剰の展開とマナ送りの手数を確保可能。
展開先に《ヴァルハラの天宝》を加えて山札切れを無効にしたうえで、《冥土人形ウォカンナ・ピエール》を出入りさせることで練度浅めのつぶがいの山札すべてを墓地に送ることができる。
……という証明を、るるるは淀みなく行う。
それを最後まで確かに聞き届けたのち、練度浅めのつぶがいは笑ってデッキを片付けた。
るるる「(《創世竜 Drache der’Zen》への)除去、上手かったですね」
一見すればワンサイドゲームに見えがちな、ループデッキ同士の対戦。
しかし、お互いのデッキを極めたプレイヤーだからこそ、お互いの動きが最善手であり、その勝敗の差が紙一重であったことを知っている。
両者は健闘を称えあいつつ、次の戦いへと向かった。
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るるる DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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練度浅めのつぶがい DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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