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ジュニアグランプリ2023 :メタゲームブレイクダウン ~あなたの魂のデッキは?~

ライター:河野 真成(神結)

史上初のジュニアグランプリ開催!

 今回が初の開催となった「ジュニアグランプリ2023」。参加者は小学生のみで、優勝者には記念のトロフィーや帽子、そして何よりD4の称号が与えられるという大会だ。
 
 計271名が会場に集まり、元気に楽しく、そして何より熱い熱い対戦が行われた。

 デュエル・マスターズの明るい未来を感じられる大会となったが、この記事では参加したプレイヤーたちのデッキや使用したカードについて焦点を合わせていこうと思う。
 
 なおイベントの風景や決勝戦の様子などは別記事として公開されているので、そちらも確認して欲しい。ジュニアグランプリがどのようなイベントだったが、ぜひ多くの人に知ってもらいたい。
 
 それでは今回のデッキ分布について、追っていこう。(なお本大会はオリジナルレギュレーションでの開催である)

デッキ分布

参加者271名 デッキ内訳

アビス系 計55

36 闇単アビス
19 闇自然アビス

31 水闇自然ジャオウガ
17 水火マジック

魔導具系 計16

10 水闇魔導具
6 水魔導具

13 火自然アポロ
11 闇火邪王門系
10 ボルシャック系
10 5cコントロール系
10 火単我我我

9 光火アーマード
8 鬼羅.Star
7 ハイランダー系
6 4c邪王門
6 ドラゴン系
5 天門系
5 5cバラモルド
4 ドギラゴン閃
4 光(闇)メカ
3 光自然タマシード

2 落城退化
2 光火カウンター
2 ガイアハザード
2 バイク系
2 ハチ公
2 ガイアッシュ覇道
2 ガチロボ
2 水自然ジャイアント
2 モルトNEXT
2 闇自然ケンジ
2 水闇自然ハンデス
2 エイリアン

その他(全て1)
光水火ダイナボルト
裁キZ
マッド・デッド・ウッド
モモキングJO
水闇自然ランデス
水闇自然デッドダムド
水闇自然オービーメイカー
キリコ3
バラギアラ
ナゾまる
火単B-我
光火サムライ
火自然ビートダウン
アウトレイジメクレイド
MAX-Gジョラゴン
ゼーロベン
刃鬼

以上

大人気! アビスベル=ジャシン帝

 やはり目を惹くのは、アビスの人気っぷりだ。

 使用者数は55名と、全体の約20%に及んだ。
 もっともアビス系とまとめはしたが、デッキの傾向としてはだいたい2つのパターンに分かれている。

 1つは《アビスベル=ジャシン帝》を中心に闇単色で構築した【闇単アビス】と呼ばれるデッキだ。
 主役となる《アビスベル=ジャシン帝》の効果を生かすために墓地を増やしていき、《邪龍 ジャブラッド》《ハンマ=ダンマ》《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》といったカードと組み合わせて展開・除去・ハンデスと、様々な状況に対応しながら戦うことが出来る、というのが持ち味である。
 
 そしてもう1つのアビスは、自然を入れてメクレイドや革命チェンジといったギミックを使って戦う【闇自然アビス】だ。

 こちらのデッキの軸となるのは《邪幽 ジャガイスト》《アビスベル=覇=ロード》といったカードたちであり、最大の魅力はその展開力であろう。
 特に《ア:エヌ:マクア》からの革命チェンジや《アビスベル=覇=ロード》、ターン終了時に効果で《邪幽 ジャガイスト》、そこからメクレイドをして……といったような動きをすれば、1ターンで信じられない量の展開が可能となる。
 
 両者の比率の話で言えば、闇単型が36名と多く、闇自然型も19名とそれぞれ単体で見ても非常に使用者が多い。
 実際の大会でも両者ともに結果を残しているが、アビスの魅力はそうした強さといった点だけに留まらない、と筆者は考えている。

 それは例えばデュエル・マスターズWINの主人公である斬札ウィンが使用していることもそうであろうし、或いは『スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲』など入手がしやすいことなども大きく関連していると言えるだろう。
 
 ただそれ以上に筆者が感じたのはアビスのカスタマイズ性の高さだ。言うならば、自由度が高い。
 
 というのも軸となる《アビスベル=ジャシン帝》さえ採用されていれば、どんなにアビスにも活躍のチャンスがあるのがアビスのいいところだろう。故にお気に入りのアビスを1枚だけ採用するといったことも問題なく、そして何処かのタイミングで墓地に落ちれば活躍させることも可能だ。
 
 また便宜上、闇単と闇自然という形に分けはしたが、《アビスベル=ジャシン帝》軸で《アビスベル=覇=ロード》を採用しているリストなどもしばしば見掛けた。
 こうした受け入れ幅の広さや活躍させやすさといった点は、アビスの人気に一役買っていることだろう。
 
 あなたの持っているコレクションの中から、ぜひオンリーワンのアビスを組み上げて欲しい。


あなたに勝利を! 強力なデッキがずらり

 デッキの内訳を見ていくと、アビスに続くのは【水闇自然ジャオウガ】や【水火マジック】、そして【水闇魔導具】【水魔導具】といった魔導具系といったデッキだ。
 
 これらは大型大会を始め、日常的に行われている大会の中でも特に上位の成績を残しているデッキたちだ。
 ……わかりやすく言えば、とにもかくにも“強い”。
 
 中でも【水闇自然ジャオウガ】は、現在のデュエマを代表するデッキの1つだ。
 《天災 デドダム》などでマナを伸ばしながら、一度《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》のようなカードで相手を遅らせて、その間に《CRYMAX ジャオウガ》で倒す、というデッキになっている。

 このデッキの切り札である《CRYMAX ジャオウガ》は非常に強力なカードであり、自身ともう1体攻撃出来るクリーチャーさえ場にいれば、それだけで勝てる可能性を秘めている。
 
 脇を固める《アーテル・ゴルギーニ》《飛翔龍 5000VT》といったカードも優秀で、除去や盤面展開の幇助はもちろん、自身がバトルゾーンに残りやすく打点としても活用しやすい。
 とにかく《CRYMAX ジャオウガ》という強みが明確で弱点も少ないという、総合的に見て隙のないデッキとなっている。
 
 【水火マジック】は、種族マジック・コマンドのカードをフル活用したビートダウンデッキだ。
 要するに、素早く攻めて相手に勝つことを目指すデッキである。

 攻撃時に呪文を使える《芸魔王将 カクメイジン》が切り札で、如何にこのカードまで繋ぐかがこのデッキを使う上での鍵となる。
 
 基本的な狙いは、《AQvibrato》のような小型クリーチャーを召喚し、そこから革命チェンジを連打して《芸魔王将 カクメイジン》へと繋ぐことを目指していく。
 繋ぎ役となるのが《芸魔隠狐 カラクリバーシ》で、これと《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を探すことが出来れば勝利も近い。
 また《終止の時計 ザ・ミュート》のような強いシールド・トリガーを使えるのも魅力で、相手に先に攻め込まれても逆転のチャンスがあるのも嬉しい。
 革命チェンジを妨害してくるメタカードなども数多く存在しているが、それらには《Napo獅子-Vi無粋 / ♪オレの歌 聞けよ聞かなきゃ 殴り合い》の呪文面で対処することが多いだろう。
 とにかく攻めるのが好き……という人にお勧めのデッキである。
 
 対照的に、魔導具系は長いゲームを前提したデッキである。

 【水魔導具】は《卍 新世壊 卍》の完成、【水闇魔導具】は《堕∞魔 ヴォゲンム》からの《「無月」の頂 $スザーク$》といったわかりやすい狙いがある一方で、相手の動きに対応するターンもあり、その駆け引きなどを楽しむデッキとなっている。
 
 相手のデッキなどへの知識が求められる分、使いこなすのは難しい側面もある。しかし相手を思うがままにコントロールする楽しさというのもまた格別であるので、興味を持った人はぜひ触ってみて欲しい。
 
 これらのデッキは強いことが過去の大会で何度も示されており、使いこなせればあなたを勝利へと導いてくれるだろう。
 あなたが勝利を求めるならば、こうしたデッキを使ってみてはどうだろうか。
 
 なお実際のリストなどについては、10月に開催されたDMGP2023-2ndの上位入賞リストなどを参考にしてもらえれば幸いである。
 

あなたの魂のデッキは?

 上記以外のデッキとして、【火自然アポロヌス】や【火単我我我】といった超速攻デッキたちや【5cコントロール】や【光水火鬼羅.Star】などの従来から人気のデッキたち、そしてアビス・レボリューションを彩る【光火アーマード】や【光(闇)メカ】といったデッキなど、当日は数多くのデッキを見ることが出来た。

 特にアーマードやメカといったデッキたちは、12月16日発売予定の『アビス・レボリューション 第4弾「竜皇神爆輝」』で強化されるため、今後も長く遊べるデッキとなるだろう。

 また開発部デッキとしても登場した【闇火邪王門】も、かなり人気があったようだ。

 強いデッキであることはもちろんだが、構築済ということもあって改良しやすいという側面も持っている。実際、D4の1人となったドラケンも開発部デッキを改良したものを使用していた。

 その他、個別に触れるとキリはないが、とにかく数多くのデッキをこの大会では見掛けることが出来た。
 使用者数が1~2であっても、過去に入賞経験があるものも多い。《ガチャンコ ガチロボ》も、《閃メク星戦 絶十》も、≪天地命動 バラギアラ≫も、《「勝利」の頂カイザー「刃鬼」》も、どれも入賞経験のあるデッキであり、カードであり、強い。あなたの好きなカードやデッキは、今回の中にあっただろうか?
 
 デュエマには非常に長い歴史があり、その期間で生み出されたデッキの数は無数だ。
 それぞれのデッキには何かしらの強みがあるし、それぞれのデッキには何かしらの切り札も入っている。きっと何処かに、あなたが求めているようなデッキも存在することだろう。
 
 もしあなたの魂と共鳴するデッキにまだ出会えていなかったのならば、ぜひ探してみて欲しい。
 それを探しているとき、或いはそれが見付かったとき――あなたのデュエル・マスターズは更に楽しいものとなることだろう。

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