熊本超CS 準々決勝:ムラカミ@くわけん vs. セキボン
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しかし、このTOP8のテーブルで向かい合うのは弱体化など微塵も感じさせない【火自然モルトNEXT】と【自然単鎖風車ループ】を操る2人だ。
ムラカミ@くわけんの超次元は前環境から変わらない完成された【火自然モルトNEXT】のラインナップ。
対するセキボンの超次元には、懐かしの武器 《邪帝斧 ボアロアックス》 の姿が見られる。
ムラカミ@くわけんのくわけんとは北九州を中心に活動するチーム「くわけん」のことであり、彼の着ているTシャツはチームの魂を背負う気持ちの現れに見える。
セキボンは北海道で活動するプレイヤーだ。単身北の大地からここ熊本の地に降り立ち、このテーブルに座っている。
デッキも違えば住むところも違い、方や一人で戦う孤高の戦士、方やチームメンバーの気持ちを背負う選手。
何もかもが違うこの2人。同じところは「勝ちたい」というその一心だろう。
次の試合に進むための切符をかけた、準々決勝が始まる。
GAME 1
先行はセキボン2ターン目に 《桜風妖精ステップル》 をプレイし、3ターン目にも 《桜風妖精ステップル》 着地させる。
そこから増えたマナで 《雪精 ジャーベル》 を召喚し、次のアクションとなる《龍覇 サソリス》 を手札に加える。
対するムラカミ@くわけんは3ターン目に 《フェアリーの火の子祭》 で加速とこちらも悪くない滑り出しを見せる。
次のターン、セキボンは先程加えた 《龍覇 サソリス》 を召喚。
バトルゾーンにあるクリーチャーの合計コストがまだ11であるセキボンは《邪帝斧 ボアロアックス》 の効果でマナゾーンから 《龍覇 マリニャン》 を呼び、 《龍覇 サソリス》 を対象に 《龍魂城閣 レッドゥル》 を使う。
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2体目の 《龍覇 マリニャン》 が 《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》 を呼び出し、シールドを攻撃する。
ここでシールド・トリガーはなく、セキボンは無事、 ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ への龍解を完了させる。
かつて環境を支配したドラグハートに頭を悩ませるムラカミ@くわけんは殿堂カードである 《スクランブル・チェンジ》 を唱えるが、召喚されるのは 《超戦龍覇 モルトNEXT》 ではなく 《リュウセイ・ジ・アース》 。
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《蒼き団長 ドギラゴン剣》 に交代させると再び 《リュウセイ・ジ・アース》を出し、手札とマナを増やしながら 《龍覇 サソリス》 を破壊する。
ターンの返ってきたセキボンは 《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》 を龍解させ、ドローを確認する。彼の引いたカードはなんと殿堂カードの 《アラゴト・ムスビ》 !
「うーん……。」と大きく唸ると、「少し考えます。」と言いループへの道を探し始める。
しばらく考えた後、まずは 《雪精 ジャーベル》 のプレイから入るセキボン。
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更に ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ の効果で 《曲芸メイド・リン・ララバイ》を出す。
続いて手札から 《グレイト・カクタス》 を召喚。今度は先に ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ の効果を使ってマナから 《ベイB ジャック》 を出し、バトルゾーンを全てマナに変える。
そして 《グレイト・カクタス》 の効果で山札を確認し、シールドの内容まで全て把握すると 《フィーバー・ナッツ》 を手札に加え、そのまま 《フィーバー・ナッツ》 をキャスト。
ここで ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ の効果は使わないが、続けて手札から1コストまで軽減された 《アラゴト・ムスビ》 が 《グレイト・カクタス》 を手札に返す。
3度目の 《グレイト・カクタス》 が山札から 《カブラ・カターブラ》 を持ってくると、 ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ の効果で《掘師の銀》を発射する。
この 《掘師の銀》 が相手のクリーチャーを除去するのと同時に 《アラゴト・ムスビ》 をマナに送ると、即座にマナ爆誕で 《掘師の銀》 を手札に戻し《アラゴト・ムスビ》 が再び場に。
その 《アラゴト・ムスビ》 をタップし、 《掘師の銀》 を召喚。
《掘師の銀》 とマナの 《アラゴト・ムスビ》 をタップして 《アラゴト・ムスビ》 ……とここでセキボンは無限ブーストを成立させる。
ある程度掘り進めるとマナに重要なパーツが揃ったようで無限ブーストを止め、 《掘師の銀》 を召喚し ≪邪帝遺跡 ボアロパゴス≫ 効果でマナから 《大勇者「鎖風車」》 に進化させる。
《大勇者「鎖風車」》 がマナから 《逆転のオーロラ》 を回収するとセキボンはそれを即座に唱える。
マナに置かれるのは 《桜風妖精ステップル》 《龍覇 マリニャン》 、 《革命の巨石》 と 《ベジタバッタ・パンツァー》 そして、 《蛇手の親分ゴエモンキー!》 。
この3枚が今回のループのパーツだ。
ゴールが見えたセキボンは 《アラゴト・ムスビ》 で 《大勇者「鎖風車」》を使い回し、 《ベジタバッタ・パンツァー》 と 《S級原始 サンマッド》 の合せ技で好きなクリーチャーをマナに送るコンボを行う。
やがてループに入る条件を全て揃えると、決勝ラウンド三回戦でも行ったように慣れた手つきでループ証明を開始する。
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《雪精 ジャーベル》 と 《革命の巨石》 で山札を操作し、 《蛇手の親分ゴエモンキー!》 と 《大勇者「鎖風車」》 で無限に全てのカードを回転させると、 《曲芸メイド・リン・ララバイ》 がムラカミ@くわけんの山札を削りきった。
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【鎖風車ループ】が遺憾なくその力を発揮した第1ゲーム。
先程までの対戦ならここで終わりだが、この準々決勝からは2本先取。
まだまだムラカミ@くわけんにも巻き返せる余地はある。
【鎖風車ループ】が殿堂による弱体化など微塵も感じさせないその強さが再び猛威を奮うのか。
はたまた【モルトNEXT】が巻き返すのか。
後がなくなったムラカミ@くわけんの後ろには静かに彼のチームメイトたちが見守っており、2ゲーム目から彼が勝利勝利することへ祈りを込めて観戦しているようにも見えた。
GAME 2
次の先行はムラカミ@くわけん。
だが先に動いたのはするのは再びセキボン。
1ターン目に 《アラゴト・ムスビ》 を埋めると 《トレジャー・マップ》 で《桜風妖精ステップル》 を掴む。
そして2ターン目にはそのまま 《桜風妖精ステップル》 を召喚し、増えたマナで 《ベイB ジャック》 を横に添えていく。
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ここまでしてなお止まらないセキボンは 《雪精 ジャーベル》 で 《龍覇 マリニャン》 を回収し、来るべきループの時間に備える。
これにムラカミ@くわけんは3ターン目に 《フェアリーの火の子祭》 を唱え、続くターンに 《フェアリー・ギフト》 から 《リュウセイ・ジ・アース》をバトルゾーンに送り込む。
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だが攻撃フェイズに革命チェンジなどはなく、そのまま 《ベイB ジャック》と相打ちを取るのみで終える。
続く先行5ターン目、ムラカミ@くわけんは 《フェアリーの火の子祭》 を2回唱え、マナゾーンを増やしていく。
それにセキボンは 《龍覇 マリニャン》 を召喚し、 《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》 を建造するプレイを取る。
ここでセキボンは手札の 《ベイB ジャック》 をプレイするかどうか考えるが何もせずにターンエンド。
ムラカミ@くわけんはドローしたカードを確認すると「これではない。」と言いたげに首を捻る。
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後攻6ターン目、再び 《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》 を龍解させたセキボンはこのターンで決めるために大きく息を吐いた。
まずは先程から抱えていた 《ベイB ジャック》 召喚し、使用できるマナを一気に増やす。
そしてマナから 《アラゴト・ムスビ》 を爆誕させ 《雪精 ジャーベル》 を手札に戻すと、再び召喚し 《龍覇 サソリス》 を手札に加える。
その後 《ダンディ・ナスオ》 で山札から 《蛇手の親分ゴエモンキー!》 をマナに仕込むとすかさず 《龍覇 サソリス》 を召喚する。
この 《龍覇 サソリス》 が持ってきた 《邪帝斧 ボアロアックス》 の効果で、《蛇手の親分ゴエモンキー!》 を踏み倒すとセキボンはフィニッシュループへと向かう。
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2枚目の 《桜風妖精ステップル》 効果で 《掘師の銀》 がマナに落ちるのを確認すると 《龍覇 マリニャン》 を召喚し、追加の 《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》 で3コスト軽減を作り出す。
そしてマナから 《カブラ・カターブラ》 を召喚し、 《掘師の銀》 を回収。
《掘師の銀》 で 《アラゴト・ムスビ》 をマナにしまうと、3コスト軽減+《ベイB ジャック》 の盤面が完成しているためGAME1と同じように無限ブーストが始まる。
これもある程度まで山札を掘り進めると 《カブラ・カターブラ》 と 《S級原始 サンマッド》 、 《アラゴト・ムスビ》 を組み合わせ、マナ回収に入る。
やがて追加のパーツを求め 《逆転のオーロラ》 でシールドを全てマナに送ると再び 《蛇手の親分ゴエモンキー!》 と 《大勇者「鎖風車」》 を中心としたループパーツが回転し始め、セキボンがTOP4に入ることを確定させた。
ムラカミ@くわけん 0-2 セキボン
Winner:セキボン
無限に広がる選択肢から正解の一つを正確に導き出し見事勝利したセキボン。
話を聞くとこのデッキはあまり調整ができず、前環境で一番上手く使えたデッキだからリペアしたというのだ。
そんな状況で生み出されたこのデッキには、本人自身もあまり自信がなかったという。
だがそれは既に過去の話。今本人に話を聞いてみると「大正解でした。」と満足そうな回答が返ってきた。
準々決勝を勝ち上がり、残り2回試合を行うことを確定させたセキボン。
彼がこの後、新しく組み上げたレシピでどこまで勝つのだろうか。
今後の彼の健闘を祈りたい。
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