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山形超CSⅢ 3位決定戦:かつん vs. 志乃

「真に強いカードは、常に強くあり続ける」。

カードの情報が公開された時点で強い強いと言われ、発売されてから徐々に評価が上がったり下がったりすることも無く強く、最後には規制されて天寿を全うする。

一見殆ど無い事だが、そんなカードが本当に極稀に存在するのだ。

《蒼き団長 ドギラゴン剣》《勝利宣言 鬼丸「覇」》はその典型的な例だったし、《“轟轟轟”ブランド》《ガヨウ神》の殿堂なんかは記憶に新しい。

そして今、またそこに加わる予感のするカードが1枚。


《SSS級天災 デッドダムド》


このどこからでも相手に襲い掛かってくる侵略者を軸にしたデッキ『水闇自然デッドダムド』は、登場してから瞬く間に環境を席巻してしまった。

各種環境デッキに構築で対応できる拡張性、他の環境デッキには無い安定性、そして生半可な攻撃は受付けない受けの強さ。

その1強っぷりは凄まじく、この超CSⅢでも予選突破者128名中『水闇自然デッドダムド』ユーザーは実に49人にも上るのだ。

そんな正に「アナダムドに非ずんばデッキに非ず」という状況のなか、この3位決定戦のテーブルにつく2人のプレイヤーの駆るデッキもまた、その『アナカラーデッドダムド』だった。

全国に数多のプレイヤーとのネットワークをもつ関東の古豪、かつん

福島を中心とした東北圏で研鑽を積んできた、志乃


49人から残った、最後の二人が今、激突する。


Game 1

先攻:かつん
先手を取ったかつんは、その勢いを逃さないとばかりに2ターン目《悪魔妖精ベラドンナ》、3ターン目《電脳鎧冑アナリス》で一気にマナ差を広げる。

それを追いかける後手の志乃だが、若干出遅れての3ターン目《天災 デドダム》スタート。

先手後手の差。 互いのテンポの差。
この時点でもかつんの方が圧倒的に優位だが、ここから更に勢いを増す。

4ターン目、かつんは6マナに到達し《禁断機関 VV-8》を召喚!


この『水闇自然デッドダムド』ミラーマッチにおいて最も重要な、リソースを稼ぐ手段とフィニッシャーの役割を同時に担う“蒼き禁断機関”。

これを召喚された事により、返しのターンに5マナしか無く《禁断機関 VV-8》を出し返せない志乃にとって、残された猶予は殆ど無くなってしまった。


禁断機動される前に、勝たなくてはならない。


それを受けて志乃が選んだ次の手は、《超次元リバイヴ・ホール》からの《勝利のリュウセイ・カイザー》


普段なら《虹速 ザ・ヴェルデ》からの侵略に討取られるのが常の無謀なプレイに見えるが、この場限りは事情が違う。

そう、かつんのマナゾーンには《虹速 ザ・ヴェルデ》が、無い。 無かったのだ。

であれば、クリーチャーを並べておいて次のターンに《禁断機関 VV-8》を召喚し先に殴り切る、という筋道を描くことが出来る。

無論これは危険な賭けだ。
かつんが手札から直接《虹速 ザ・ヴェルデ》を召喚した瞬間、殆どゲームエンドにまで持ち込まれてしまうのだから。

だが、ワンチャンスを掴むとしたらここしかない。
その可能性に、志乃は残った勝機をベットする。


その手札に持っているか、持っていないか……!


運命の5ターン目、かつんが召喚したクリーチャーは……《天災 デドダム》!!


クリーチャーが、残った。

ここまで最良の回りを見せつけていたかつんの、ほんの僅かな隙。

ターンが回り、ついにその最大のチャンスが巡ってきた志乃。


足早にマナをチャージし、《禁断機関 VV-8》を召喚。

少考を挟みながら5枚のうち2枚のカードを手札に加え残りを禁断にセットし、準備は完了。
先に並べたクリーチャー達が動き出す。

《天災 デドダム》でアタックするときに侵略宣言、《SSS級天災 デッドダムド》2体、《超奇天烈 ギャブル》


かつんのバトルゾーンの《天災 デドダム》は弾け飛び、《超奇天烈 ギャブル》により唱えられた《》によって墓地ごと清められ、出したばかりの《禁断機関 VV-8》の禁断が機動。

更に《勝利のリュウセイ・カイザー》《蒼き団長 ドギラゴン剣》に革命チェンジし、《天災 デドダム》《悪魔妖精ベラドンナ》を戦線に追加したうえで残りのシールドを全てブレイクする。

その間、かつんのシールドトリガーは0。

エクストラターンを待つまでもなく、志乃が絶体絶命の状況を覆してみせた。


かつん 0-1 志乃


「今大会ぶっちぎりの環境トップ、予選通過者128人中 使用者49人」と聞くとデッキリストが固まり切っているように見えてしまうが、実のところそんな事は全くなかった。

なにせ『DMBD-10 アルティメット・クロニクル・デッキ2019 SSS!!侵略デッドディザスター』発売から僅か1週間。

この速さで一気に環境トップにまでのし上がってきて、寝耳に水だった人の方が寧ろ多かったんじゃないだろうか。

だが、それでもこの結果。
逆に言うとそれだけ多くのプレイヤーが短期間の間に触っていたからこそ結果を出せ、デッキリストが混沌としていると言う事でもある。


そしてその多様性は、この卓に座る二人のリストにも如実に現れていた。

かつんのリストは《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》が入っていないかなり前向きなリストであるし、逆に志乃のリストは全て合わせて10枚ものS・トリガーが投入されたかなり後ろ向きなものだ。

それは当の本人、そしてこの2人に関わった多くのプレイヤーのオリジナリティの結晶であり、

時にはそのオリジナリティが勝敗を分ける事だって、ありうる。


Game 2

先攻:かつん

引き続き先手のかつんだが、今度は3ターン目《悪魔妖精ベラドンナ》スタートと勢いを落とす。

そして逆に先程の逆転勝利で勢いづいてきた志乃は、2ターン目、3ターン目と連続で《悪魔妖精ベラドンナ》ブーストを決めた。

今度は逆に先んじて《禁断機関 VV-8》を召喚されてしまう。
そうはさせまいと、かつんは4ターン目《超次元リバイヴ・ホール》からの《勝利のリュウセイ・カイザー》を展開。

考える事は志乃も同じだ。
こちらも《超次元リバイヴ・ホール》《勝利のリュウセイ・カイザー》で睨みをきかせる。


「相手に《禁断機関 VV-8》を出させるな」。


お互いに考える事は同じのこの状況で、先に動いたのはかつんだった。

5ターン目、先程回収した《悪魔妖精ベラドンナ》をハンデスモードで召喚し、更に落としたカードごと《》でデッキに戻す。

3枚の手札の中から抜かれたカードが《禁断機関 VV-8》でなかった志乃だったが、そもそも手札にもなかったらしい。
前のターンに回収した《悪魔妖精ベラドンナ》を召喚、こちらはかつんの最後の手札《禁断機関 VV-8》を抜き去った。

一進一退の攻防だが、両者とも少しづつ後続が無くなっていく。

そして6ターン目、かつんが引いてきた《虹速 ザ・ヴェルデ》侵略《SSS級天災 デッドダムド》で志乃の《勝利のリュウセイ・カイザー》を討ち取ると、この時点でかつんの手札は0、志乃の手札は1枚。


お互いに《禁断機関 VV-8》を出せずリソースを稼げなかった結果、ついに両者ともガス欠し始めてきているのだ。

「どっちが先にリソースを稼げるカードをトップデックするか」。 そんな泥試合を予感させる展開だったが・・・・・それを阻んだのは、志乃の最後の手札だった。


そしてターンが戻り、志乃はその虎の子を迷いなくプレイする。 《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》


この状況で、待望のリソース回収手段。

しかもある意味《禁断機関 VV-8》をも上回る完璧な回答だ。

何故なら、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を抜いているかつんにとって、この無限ドロー装置を対処する手段は無いに等しいのだから。


「ミラーマッチの攻撃は《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》では受けきれない」。

その綿密な調整から導きだされたかつんのオリジナリティは、今や完全に自分へ牙を剥いてしまっていた。

少しづつ、だが確実に差が開いていく手札、マナというリソースの差。

毎ターンたった1枚のトップデックで耐え続けるかつん。

だがやがて、あれだけ出されよう気を配っていた《禁断機関 VV-8》が志乃の盤面に着地し。

「なんとか盤面の優位だけでも維持したい」とプレイした《無修羅デジルムカデ》《ドンドン水撒くナウ》によりバウンスされ、志乃の並びに並んだ軍勢と共にその《禁断機関 VV-8》が動き出すと。

かつんは己の敗北を受け入れ、その右手を志乃に差し出すのだった。


かつん 0-2 志乃


「つかれた~」
そう言って、このテーブルに座って初めての笑顔を見せた志乃に対して、後ろで見守っていた仲間が「おつかれ」とまた笑顔を返す。

かつんの方も、席を立った瞬間待ってましたとばかりに詰め寄られている。

今回こそ勝者と敗者、明確に分かれてしまった二人だが、そもそもこのテーブルまで辿り着くというだけでも、彼等のデッキが優れていたというのは疑うべくもない。

そして彼らが、多くの友に支えられてこの場に立っている事も。



だからこそ、筆者は楽しみで仕方がない。

次の大舞台で、彼らは、どんなオリジナリティを見せてくれるのか、と。


Winner:志乃
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