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超CSⅣ京都 Round 2:ミラミラミラー vs. ナツメ

ライター:林 直幸
撮影者:堀川 優一

 2回戦、フィーチャーテーブルに座ったのはGP5th優勝ナツメ
 最近は自身のチャンネル「紅茶派閥」にも出演しており、動画で様々なデッキを紹介するなど情報発信にも余念がない。

 ………が、しかし。私の勘がこう囁くのだ。
 今回のナツメ、たぶん何かある。

 新規カードプールや新殿堂の研究も進んでいる中、彼が馬鹿正直に動画で発信してきた【ゼーロベン】のようなトップメタを持ってくるとは思えない。
 かつて《Dの楽園 サイケデリック・ガーデン》で同じく京都で行われたGPを制した彼なら、彼らのチームなら。
 1つや2つ、秘匿デッキを持ってきていてもおかしくない。私の長年磨かれた勘がそう囁くのだ。

 そう勘ぐっているうちに両者手早く準備を済ませ、ゲーム開始のコールが鳴り響く。
 対戦相手のミラミラミラーが大きく息を吐き、《SSS級天災 デッドダムド》をチャージしたところからゲームは始まった。

Game


先攻:ミラミラミラー
 ゲームは2ターン目から大きく動き出す。ミラミラミラーの《飛ベル津バサ「曲通風」》が定着した。
 ここまでの動きで【水闇自然ハンデス】と判別できるだろう。

 対するナツメは《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》の呪文面から《一なる部隊 イワシン》を捨て…

 《不死の墓守 シヴァンリンネ》を墓地に置く!?
 どうやら私の勘は当たっていたようだ。
 ≪エマージェンシー・タイフーン≫と《一なる部隊 イワシン》のパッケージから見るに、恐らくキーカードは新カードの《龍頭星雲人 / 零誕祭》
 そこに《不死の墓守 シヴァンリンネ》のフシギバースを当て、何らかの効果で《不死の墓守 シヴァンリンネ》を盤面から剥がすことで超展開を狙う……そんなデッキをナツメたちは完成させてきたようだ。

 だが、《不死の墓守 シヴァンリンネ》が墓地に置かれたとなれば、墓地を利用するデッキである、とミラミラミラーに告げているようなもの。
 だからこそ、ミラミラミラーのこの一手がナツメの計算を狂わせることになる。
 墓地利用をするならこれを出さないわけにはいかない、《若き大長老 アプル》を出してターン終了。
 これによりナツメの《不死の墓守 シヴァンリンネ》は墓地に磔となる。≪エマージェンシー・タイフーン≫で整えた手札も芳しくない様子のナツメは《不敵怪人アンダケイン》を置いてターンエンド。

 4ターン目、ミラミラミラーは《絶望と反魂と滅殺の決断》をマナに置いてエンド。
 となれば手札に《絶望と反魂と滅殺の決断》があるのは透けている。すかさずナツメは《奇天烈 シャッフ》5宣言。
 ナツメの目論見通り《絶望と反魂と滅殺の決断》を封じられたミラミラミラーはトップデックした《特攻人形ジェニー》。これが《若き大長老 アプル》を破壊しかねない《》を撃ち抜くファインプレイ。
 ナツメは《ブラッディ・タイフーン》を撃つが、《飛ベル津バサ「曲通風」》の妨害を受けてただのワンドローカードに成り下がってしまう。
 これが《ブラッディ・タイフーン》を呼び込み、残りの2マナでもう1度《ブラッディ・タイフーン》。最終的に《ダムダム・ジョーカーズ》が手札に加わる。
 《奇天烈 シャッフ》の攻撃時宣言5で《絶望と反魂と滅殺の決断》を防ぎ続ける。

 ここまで《絶望と反魂と滅殺の決断》を封じられ続けているミラミラミラーは再びトップデックからの《特攻人形ジェニー》。先ほど加えた《ダムダム・ジョーカーズ》を墓地に落とす。
 ナツメは《ブラッディ・タイフーン》から《龍頭星雲人 / 零誕祭》を加え、そのままクリーチャー面で召喚しハンデス、ミラミラミラーの手から予定調和の《絶望と反魂と滅殺の決断》が落とされる。これを止めるべく、《奇天烈 シャッフ》の5宣言パンチ。

 ここでシールドトリガー《有象夢造》
 《特攻人形ジェニー》《悪魔妖精ベラドンナ》蘇生によりナツメの手札が2枚落とされ、残り1枚に。
 その中には《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》の姿も見える。《若き大長老 アプル》によってコスト踏み倒し効果を封じられていたこのカード、今まで思うように動けなかった弊害が垣間見える。

 ミラミラミラーはここでトップから《天災 デドダム》を引き込み、3枚の山札を見て…
 手札に加えたのは《樹界の守護車 アイオン・ユピテル》
 《SSS級天災 デッドダムド》に侵略してナツメの盤面を一掃、懸念だった《奇天烈 シャッフ》の除去にも成功する。

 《有象夢造》の2ハンデスを食らい、やることがないナツメは《死積人形ブラッディ》と≪龍頭星雲人≫を出してエンドするのみ。
 ミラミラミラーはようやくプレイアブルとなった《絶望と反魂と滅殺の決断》による《死積人形ブラッディ》破壊。

 そして、場には《SSS級天災 デッドダムド》《天災 デドダム》《若き大長老 アプル》《飛ベル津バサ「曲通風」》
 これは…《SSS級天災 デッドダムド》を乗せ換えることでミラミラミラーの打点はぴったり6打点!

 今まで見えたナツメのデッキ情報を考えれば、受け札の枚数はたかが知れていることが推測される。
 それを考慮し、ミラミラミラーは意を決して6打点を叩き込む。

 ナツメの取れうる受けアクションは今まで見えたカードの中だとストライク・バック《秩序の意志》のみだ。
 どこか淡々としながらも祈りのこもったナツメのシールドを捲る手からは……

 何もできない≪エマージェンシー・タイフーン≫しか盤面に送り込むことはできなかった。

Winner:ミラミラミラー

ミラミラミラー「相手のデッキは得体の知れないデッキでしたが、墓地を使うデッキというのはすぐわかったので《若き大長老 アプル》が活躍してくれました」

ミラミラミラー「1回戦がなくて初戦がフィーチャー、しかも相手がナツメさんだったのですごい緊張したんですけど…勝ててよかったです」

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