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超CSⅣ京都 Round 7:あーくん vs. Vのもれ

ライター:金子 幹
撮影者:堀川 優一

 残るところ予選もあと2ラウンド。

 早速フィーチャー席には現在5-1ラインの2人の選手が着席する。

 あーくんはここまで全4回の超CS全参加を果たし、そのどれもで【JO退化】、【ガイアハザード退化】と数々のトップTierのデッキを使いこなす実力派…のはずだが

 カバレージ班の間では、数ラウンド前からむった初雪TIGHTらがこぞって見慣れないデッキを使っているとの情報が入っており

 そしてそのデッキこそ、この試合であーくんが使用する水闇星雲人こと【シヴァン墓地】だったのだ。

 軽くこのデッキの動きに触れておくと
 序盤はルーター呪文で墓地を肥やす墓地ソースの動きを取るが、中盤の《龍頭星雲人 / 零誕祭》《奇天烈 シャッフ》でテンポを取りつつ、≪龍頭星雲人≫の高コストを活かしたフシギバースで《不死の墓守 シヴァンリンネ》を出す。
 そこから更なるフシギバースor《暗黒鎧 ダースシスK》で場を離れることで4コスト以下を一気に蘇生し、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》で全体SAを付与して一斉攻撃をしかけるワンショットデッキといったところである。

 対して迎え撃つのは……




……

………

“ミスター俺フィーチャー”ことVのもれだ。

 Vのもれの使用デッキもこれまた最新殿堂施行前ではメタゲーム内ではあまり見られなかった【水自然MAX-Gジョラゴン】

 こちらは水・自然といった安定のリソース基盤を軸に、《MAX-Gジョラゴン》《自然の四君子 ガイアハザード》《切札ジョー&ジョラゴン ー自由の物語ー》といったカード能力に臨機応変にコピーさせることで盤面をコントロールするデッキタイプ。
 今回◆ドラ焼きとシェアして持ち込んだリストは《流星のガイアッシュ・カイザー》《終末の監視者 ジ・ウォッチ》のパッケージ採用がなされ、よりコントロール色の強いチューニングをしているようだ。  さて、席に着くなり面識のある2人はお互い軽口を叩き合いつつ入念なシャッフルを行う。
Vのもれ「いやーなんか怖いわ笑」

 得体の知れないデッキということは把握しているVのもれを後目にあーくんは不敵に笑う。

 さて押しも押されもせぬ実力者の両者が使う新環境のデッキ対決、果たして軍配が上がるのはどちらになるのか。

 その一部始終をお届けしよう。

Game

 じゃんけんで先攻はあーくんに決まる。

 早速あーくんの1ターン目のマナチャージは《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》  ………《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》

Vのもれ「ちょ、ちょっと見ていい?」

 初手から見慣れないカードをセットされ、一度テキストの確認をするVのもれ。

あーくん「いいよ、じっくり見て」

 しかと《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》のテキストを凝視し、確認する。


…のだが、2ターン後にもまたこの言葉を聞くことになる。

あーくん《龍装鬼 オブザ08号 / 終焉の開闢》《不死の墓守 シヴァンリンネ》《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》《一なる部隊 イワシン》……《一なる部隊 イワシン》回収で」

Vのもれ「えーと今落ちたの一応また見させて。それ。《不死の墓守 シヴァンリンネ》  またもや見慣れないカードが登場した。だが今回開示された《不死の墓守 シヴァンリンネ》によりVのもれが再度テキストを確認し終えた所で、対戦相手の未知のデッキがどういった動きをするのか大体検討が付いたようだ。

 さて一方この間のVのもれ側の動きはというと、2ターン目に《地龍神の魔陣》、3ターン目に《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》と繋がっており、滑り出しとしてはかなり好調。

 リソースは十分にあり、これなら《MAX-Gジョラゴン》の能力を十全に次ターン引き出せそうである。

 だが先に大きく動いたのはこの返しのあーくんのターンだ。

あーくん《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》の呪文面から《一なる部隊 イワシン》で墓地を肥やすと、満を持してまた見慣れぬカードが手から飛び出す。《龍頭星雲人 / 零誕祭》だ。 Vのもれ「(手札破壊効果って)確かこっちが選んでいいんだよね?」

あーくん「そう」

 テキストのやり取りを済ませ捨てられたカードは《流星のガイアッシュ・カイザー》《自然の四君子 ガイアハザード》
 意識外からの2ハンデスにVのもれは少し苦い表情を見せた。

 それもそのはず。次ターンVのもれが出したのは《MAX-Gジョラゴン》  本来ならここで先ほど捨てた《自然の四君子 ガイアハザード》で次ターンのあーくんの動きを阻害したかったところだが、ただただ先ほどの≪龍頭星雲人≫のハンデスが重く、十分な効果を得ることはできなかったのだ。

 あーくんはこの機を見逃さない。

 そのまま返しのターンに《ブラッディ・タイフーン》を唱えると、さらに追加の≪龍頭星雲人≫。

Vのもれのなけなしの手札の《ウマキン☆プロジェクト》を刈り取った。

 これにはたまらずVのもれの顔に焦りが見える。

 更に《奇天烈 シャッフ》を召喚し、宣言は「6」。Vのもれ《MAX-Gジョラゴン》の攻撃すらも縛っていく。

 しかして、次のターンのトップを祈るも2体の≪龍頭星雲人≫にハンドリソースを狩りつくされ思うようにプレイすることが叶わなかったVのもれ

 《切札ジョー&ジョラゴン ー自由の物語ー》をマナに置くものの…《MAX-Gジョラゴン》は攻撃することができない。



 結果的に次ターンゲームは更に大きく動くことになる。



あーくん「ハンド0枚だよね?」

 入念に手札の枚数を確認するあーくんが手始めに使用したのは《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》の呪文面、更に《一なる部隊 イワシン》を捨てハンドと墓地を整えると…どうやら準備が整ったようだ。

 お次に≪龍頭星雲人≫の高コストを活かした《不死の墓守 シヴァンリンネ》のフシギバースを宣言。  墓地から《不死の墓守 シヴァンリンネ》がバトルゾーンに出ると、すぐさまその《不死の墓守 シヴァンリンネ》《暗黒鎧 ダースシスK》で破壊し、手札から《不敵怪人アンダケイン》が捨てられた。

 ここで《不死の墓守 シヴァンリンネ》の場を離れた時の効果により墓地から大量のクリーチャーが蘇生され、《奇天烈 シャッフ》3体、《一なる部隊 イワシン》3体、《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》のクリーチャー面2体に加え《死積人形ブラッディ》と小型クリーチャーが続々復活!

 なんと総勢9体ものクリーチャーが突如として盤面に現れた。

 その内《奇天烈 シャッフ》3体の能力により再度《MAX-Gジョラゴン》の攻撃を縛ると…手札のないVのもれは再度身動きできずにターンを返すしかない。

 そしてここぞとばかりにあーくんは次ターンに勝負を仕掛ける。

 満を持してあーくん《不敵怪人アンダケイン》のフシギバースから《戯具 グリボックリ》が蘇生され、豊富な墓地リソースを食いつくした《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》が無償で降臨を果たす。  先に出していた3体の《奇天烈 シャッフ》の攻撃時の呪文ロックに加え、≪龍頭星雲人≫がブレイク分の手札を即座に刈り取る。
……こうなってしまっては流石のVのもれにも抗う術は残されていなかったようだ。

Winner: あーくん



あーくん「いやーデュエチューバーFES見てたから、たぶんそれかなって」

Vのもれ「流石に同じではないんだけどね。でもやっぱ≪龍頭星雲人≫出された後に『しまった!』ってなったー!《貝獣 パウアー》をマナに置いてなかったらもうちょっと勝負出来てたかも」

あーくん「あーそうだね。≪龍頭星雲人≫が強くてそれで大体テンポ取れてたし」

Vのもれ「ちなみに《希望のジョー星》キツい?ちょっと悩んだターンあったんだけど」

あーくん「いや、一応それも別のプランで…」


 どうやら話すことは尽きない2人の会話の内容あまりにもフランクで、今しがた両者が6勝目を賭け熱戦を繰り広げていたということを一瞬忘れかけてしまう。

 それほどの向上心に筆者が驚かされる一方、こういったプレイヤーの飽くなき探求心によって、2人が持ち込んだような新たなリストが作られていくのだなと思うと、それもまた感嘆せずにはいられない。

 少し脱線してしまったが、そんな彼らの次ゲームの健闘を祈りつつフィーチャー席から見送ったところで、この記事を締めさせていただくことにしよう。

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