デュエル・マスターズ

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超CSV大阪 準々決勝:森元琉/残響界隈 vs. nGiap

ライター:齋藤 陽(あーくん)
撮影者:出端 敏夫

「リベンジや!」
 フィーチャーエリアに来た森元琉/残響界隈は、開口一番にそう言った。
 話を聞くと「さっきフィーチャーに呼ばれて負けちゃったから、この試合がリベンジなんですよね。」と楽しそうに語る。

 反対にnGiapは「緊張する〜」と言いながら着席。しかしその表情は笑顔だった。

 「超CSは優勝しか価値がない」と言う人もいる。
 しかし、そんなことはないだろう。TOP8という決められたラインがあるのだから、そこまで勝ち抜いた喜びは確かな価値である。
 入賞プロモの《我我我ガイアール・ブランド》をカバンにしまい、シャッフルを開始する。

 そんな中、ヘッドジャッジのコールで、他のテーブルの準々決勝が始まる。
 フィーチャーマッチテーブルは、移動や説明、撮影などが挟まる関係で、同時進行しているテーブルより少し遅れて試合が始まるのだ。
 その音を聞いて影響を受けたのだろうか、二人は無言で黙々と準備を進める。

 シールドと手札の準備まで終えると、ジャッジが改めてこのラウンドからのルール変更について伝える。
 2本先取。制限時間50分。先攻後攻の決め方。時間切れの処理……。
 一通りルール確認が終わるとお互いに手札を確認する。

 じっくりと眺めて首を傾げる森元琉/残響界隈。
 反対に、一瞬だけ手札を確認をした後、頬を叩き気合いを入れるnGiap。

 程なくしてフィーチャーエリアのジャッジが呼びかけ、準々決勝が始まった。

Game 1

先攻:森元琉/残響界隈  森元琉/残響界隈の手札は芳しくなかった。
 彼の使用デッキは【水魔導具】。対【サガループ】と対コントロールデッキにおける最強兵器だ。
 しかし、その手札には《卍 新世壊 卍》もなければ、手札を回す魔導具は《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》のみ。
 仕方ないということで、目下使わないであろう《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を埋めてターンを返す。

 対するnGiapのデッキは【闇火テレスコ=テレス】
 【火自然アポロヌス】や【サガループ】を標的にしたこのデッキは、はっきり言うと【水魔導具】には不利がついている。
 しかしnGiapは《邪幽 ジャガイスト》を4枚採用することで、攻撃力の底上げを図っているため、以前ほど絶望的なマッチアップではない。
 こちらもおよそ使わないであろう《ルピア炎鬼》を埋めてターンを終える。

 ターンドローを確認すると、森元琉/残響界隈の表情が一気に明るくなる。
 そう。この男、ここ一番で引き当てたのだ。  森元琉/残響界隈は、駆けつけた《卍 新世壊 卍》を迷わず設置してターンエンド。

 続くターンにnGiapが再び《ルピア炎鬼》を埋めてターンを返すと、森元琉/残響界隈は《堕呪 ゾメンザン》≪堕呪 ブラッドゥ≫で一気にカウントを進める。
 だがしかし、≪堕呪 ブラッドゥ≫での2ドローを確認すると、ここでもまた首を捻った。

 大きくアドバンテージ差をつけられたnGiapは、3ターン目もマナチャージのみで終了。
 《鬼寄せの術》《邪招待》といった、【水魔導具】への有効打を引き込めていない。

 4ターン目の森元琉/残響界隈は、祈りながらトップドローを見る。
 ここまで強い動きをしているのに、更に祈る必要があるのかと思う人もいるかもしれない。
 しかし彼の手札に魔導具呪文は1枚もなかったのだ。
 珍しい事態だが、ここから更に魔導具以外のカードを引き続けたら試合がひっくり返ってもおかしい話ではない。
 強く祈りを込めて《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》をプレイ。1枚1枚ドローを進める。
 その先に繋がったのは……。  即座に唱え、効果で迷わず後続の《堕呪 ゴンパドゥ》を回収する。

 nGiapは《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》を召喚してエンド。
 エンド時効果で墓地に落ちた《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》をそのまま回収。

 5ターン目を迎えた森元琉/残響界隈は《堕呪 バレッドゥ》《堕呪 ゴンパドゥ》で4カウントを達成させながら山札を減らしていく。

 そしてエンド時に墓地から《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を無料で詠唱。  今まで詰まりかけていた手札から、《「無月」の頂 $スザーク$》を2枚と《ガル・ラガンザーク》の3体を召喚して6枚ドロー。

 追加ターンでは《月下旋壊 ド・リュミーズ》で手札を整え、《堕呪 エアヴォ》で使用済みの《卍 新世壊 卍》を剥がすと3体目の《「無月」の頂 $スザーク$》が降臨して、森元琉/残響界隈のターンが一度終わる。
 合計3ハンデスを食らってしまったnGiapの手札は《謀遠 テレスコ=テレス》《百鬼の邪王門》
 そしてドローしたカードは無常にも《一王二命三眼槍》だった。
 このターン《謀遠 テレスコ=テレス》を立てたかったnGiapだが、プレイできないのであれば仕方ない。
 この手札がカウンターとして機能することを想定し、マナチャージなしでターンを終了。

 続くターンに森元琉/残響界隈が《神の試練》でExターンを獲得すると、4体ものドルスザクがnGiapを襲う。

 絶体絶命の場面だが、この試合はまだ詰み切っていなかった。
 【闇火テレスコ=テレス】は《悪縁 ガクブッチ=リッチーモア》《百鬼の邪王門》。そして《コッコ・武・ルピア》の組み合わせで、Exターンを取られても耐え続けることができる。
 nGiapが初手から構え続けていた《百鬼の邪王門》がここで活きてくるというわけだ。  しかし、《「無月」の頂 $スザーク$》は森元琉/残響界隈の期待を裏切らない。
 まず最初のアタック時ハンデスで《一王二命三眼槍》を叩き落とす。
 そしてダイレクト直前のアタック時ハンデスで《百鬼の邪王門》という最後の希望をもみ消した。

森元琉/残響界隈 1-0 nGiap

 立て続けに一番欲しいカードを引けた森元琉/残響界隈と、あまり引きに恵まれなかったnGiap。
 お互いに思うところがあるのだろう。無言のまま、次の試合へ進む。

Game 2

先攻:nGiap  涼しい顔で《百鬼の邪王門》チャージから入るnGiap。2ターン目は《邪幽 ジャガイスト》をマナに埋めるが、アクションはないままターンを返す。

 それに対し森元琉/残響界隈はこの試合も《卍 新世壊 卍》からスタートを切る。
 コントロールデッキに対してこれ以上ない最強の初動だ。
 
 リソースゲームを崩壊させる1枚を見たnGiapは、速度で勝負を仕掛ける。
 3ターン目の動きは、《鬼寄せの術》から《邪幽 ジャガイスト》  《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》を墓地に送り、アビス・メクレイド5を行う!

 ここで見れる3枚が、このゲームの命運を担っていると言っても過言ではないだろう。
 ゆっくり確認をするnGiapと、祈る森元琉/残響界隈。
 このメクレイドの強さは、次のnGiapの一言で明らかになった。

nGiap「うわ、マジか」

 ほぼ全てのリソースをつぎ込んだメクレイドの結果は……なんと外れ。そこにアビスの影はなかった。
 これにはnGiapの表情も険しくなる。

 反対に安堵の表情に変わった森元琉/残響界隈は≪堕呪 ブラッドゥ≫でnGiapの墓地を洗い、2ドローで引き込んだ《堕呪 ゾメンザン》で更に《卍 新世壊 卍》をカウントアップ。

 nGiapが続き4ターン目に動けなかったことを確認すると、森元琉/残響界隈は大きく動く。
 ≪堕呪 ブラッドゥ≫+《堕呪 ウキドゥ》で山札を掘り進め、《卍 新世壊 卍》を完成させると、即座に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱える。

 呼び出された2体の《「無月」の頂 $スザーク$》が、nGiapの手札と《邪幽 ジャガイスト》を破壊する。
 同時に誘発した4ドローでリソースを抱え込み、続くターンには2枚目の《卍 新世壊 卍》をプレイする。
 更に余った3マナで《堕呪 ゾメンザン》《堕呪 バレッドゥ》を唱え、2つ目の完成も目指してターン終了。

 nGiapはトップで《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》を引くと、少し悩んでから呪文面でプレイ。  2枚目の≪「力が欲しいか?」≫でメクレイドを連鎖させ、少しでもこの場を好転させる回答を探しに行く。
 やがて《謀遠 テレスコ=テレス》にたどり着くと、森元琉/残響界隈のターン開始時にハンデスとドロー。
 少しでもリソース差を埋めに行く。

 12枚の手札を持つ森元琉/残響界隈は、ここから試合を決めるために少し考える。
 公開領域を広げていくつか確認すると、やがて勝ち筋が決まったようだ。

 まず≪堕呪 ブラッドゥ≫で山札を回復し、《堕呪 バレッドゥ》で2度目の開門準備を完了させる。
 更に3枚目の《卍 新世壊 卍》も添えて、2発目の《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を宣言する。
 添えられるドルスザクは《「無月」の頂 $スザーク$》1体のみ。
 だが、この3枚目が森元琉/残響界隈の山札を最後まで掘り進める最後の1枚だった。

 追加ターンに入ると森元琉/残響界隈は1試合目と同じく、《神の試練》で更に追加ターンを獲得。  余ったマナで2カウントまで《卍 新世壊 卍》を進め、何かあった時の保険もかけておく。
 そのまま3体の《「無月」の頂 $スザーク$》を攻撃に向かわせると、カウンター札のないnGiapは健闘を称える握手を求めた。

森元琉/残響界隈 2-0 nGiap
Winner:森元琉/残響界隈

森元琉/残響界隈「やばい。マジで引き強かった」
nGiap「そんなにですか?」
森元琉/残響界隈「いやほんと、全部上からでしたね。《卍 新世壊 卍》も魔導具呪文も……」
nGiap「ええ。いいなあw 僕なんて(メクレイドを)外しちゃいましたよw」
 試合中の静寂とは一変。試合が終わると馴染んだ友人のように会話を始める二人。
 試合中になにをケアしたのか。各デッキへの相性はどういう認識だったか。持ち込んだ理由は……。などなど、会話はなかなか尽きなかった。

 やがて次の試合へ向かう森元琉/残響界隈が先に席を立つと、nGiapが呟いた。

「いやー、予選でも本戦でも、青魔に負けて終わるのか……。悔しいなぁ」

 相性の不利はわかっていた。運も悪かった。そもそも2ターン《卍 新世壊 卍》は強すぎた。
 割り切ろうと思えば、理由はいくらでも作れるような敗北だった。
 かといって簡単に受け入れられることでもない。
 試合が終わった後の少しの間、nGiapは項垂れながら試合を振り返っていた。

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