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超CSⅥ福岡 準決勝:紅蓮 vs. ツムツム

ライター:塚本 樹詩
撮影者:瀬尾 亜沙子


 紅蓮はTOP8に残ったプレイヤーの内、優勝以外で全国大会に参加できる可能性が唯一残されているプレイヤーだった。

 そして、ここで勝つか負けるかによって取得できるポイントの差は大きく、勝てば4000P、負ければ2000Pとなっているので、ランキング内で当落線上にいる彼にとってはとても大事な試合となっている。

 一方、対戦相手であるツムツムは、優勝=全国への切符となっているので、こちらも負けられない戦いとなっている。

 予選の順位順によりツムツムの先攻で、緊張感のある試合が始まった。

Game 1

 ツムツムがマナにチャージしたのは《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》

 そして紅蓮がマナにチャージしたのは《電脳の女王 アリス / 不埒な再侵入》

 ツムツムは前回の大型大会であるDMGP2023-2ndでワンツーフィニッシュを決めたメタゲーム内でも屈指のデッキパワーを誇る【水闇魔導具】を、紅蓮は同じデッキのカラーリングながら新進気鋭のアーキタイプとなっている【水闇COMPLEX】を使い、それぞれここまで勝ち上がって来た。  この大会のトピックスを語るとするのならば《DARK MATERIAL COMPLEX》を使ったアーキタイプの大躍進が挙がるだろう。

 TOP128のデッキ分布内でも【水火マジック】に次いで2番目に使用者が多く、新顔ながらにその強さを世に浸透させたことだろう。

 しかし、誕生して間もないアーキタイプということもあって、デッキリストもプレイングも伸びしろがある段階で【水闇魔導具】のように成熟されていない。

 そんな未成熟ながら可能性に満ちた【水闇COMPLEX】を使ったプレイヤーの中で最後に残ったのが紅蓮だった。

 たった1マナのフィニッシャーでありデッキの顔である《DARK MATERIAL COMPLEX》を2ターン目に召喚すると、次のターンには《同期の妖精 / ド浮きの動悸》を召喚し、盤面を整えながら《DARK MATERIAL COMPLEX》解放の準備を進める。

 一方でその間に《堕呪 ゴンパドゥ》2連打で山札を掘り進めていたツムツムは4ターン目に《堕∞魔 ヴォゲンム》を召喚。ターン終了時に手札から《「無月」の頂 $スザーク$》の無月の門・絶を宣言とともに、2枚の《「無月」の頂 $スザーク$》を含む13枚を墓地に送る。

 潤沢に増えた墓地の中から6枚の魔導具を下に重ね召喚された《「無月」の頂 $スザーク$》が紅蓮のバトルゾーンの《同期の妖精 / ド浮きの動悸》を破壊し、手札から《奇天烈 シャッフ》を奪い2ドロー。紅蓮もこの動きに対して《同期の妖精 / ド浮きの動悸》のメガ・ラスト・バーストを使い呪文面で《「無月」の頂 $スザーク$》を手札に戻しながらカードを引き、《DARK MATERIAL COMPLEX》のカウントも進めていく。

 紅蓮は自分のターンが来ると《終止の時計 ザ・ミュート》を召喚して2ドローの後に《異端流し オニカマス》を捨てターンを終える。そこにツムツムは《「無月」の頂 $スザーク$》の無月の門・絶を宣言。再び《「無月」の頂 $スザーク$》が召喚され、紅蓮のバトルゾーンの《終止の時計 ザ・ミュート》と手札の《闇参謀グラン・ギニョール》がそれぞれ墓地に置かれて、ツムツムは2ドローをしてからターンを迎える。

 《「無月」の頂 $スザーク$》でなんとかリソースを削っているように見えているものの、着実に《DARK MATERIAL COMPLEX》のカウントは進んでいき現在5枚のカードが下に敷かれている状態だ。

 《DARK MATERIAL COMPLEX》への解答を求め、《「無月」の頂 $スザーク$》を再利用すべくまずは《堕魔 ドゥポイズ》《「無月」の頂 $スザーク$》を巻き込んで破壊された後に《堕呪 ボックドゥ》を使って《DARK MATERIAL COMPLEX》の動きを1ターン封じる。

 そして、自分のターンの終わりに再び墓地から《「無月」の頂 $スザーク$》を戻すも返しのターンに紅蓮が《アーテル・ゴルギーニ》を召喚し、墓地から《同期の妖精 / ド浮きの動悸》《奇天烈 シャッフ》が蘇ると、《奇天烈 シャッフ》が4を宣言し王手をかける。

 ツムツムは《卍月 ガ・リュザーク 卍 / 「すべて見えているぞ!」》の呪文面を使い、なんとか次の1ターンを凌ごうとするものの、返しのターンにはどうやっても解放されてしまう《DARK MATERIAL COMPLEX》のワールド・ブレイクと横並びしたクリーチャーを対処しきれずに投了を宣言したのだった。

紅蓮 1-0 ツムツム

Game 2

 再び先攻となったツムツムは、前のGame同様に魔導具呪文でドローを進めながら4ターン目に《堕∞魔 ヴォゲンム》を召喚。ターン終了時に手札から《「無月」の頂 $スザーク$》の無月の門・絶を宣言と順調な滑り出しを見せる。

 紅蓮も2ターン目に《DARK MATERIAL COMPLEX》召喚と順調な滑り出しのように見えたが、強力な後続に巡り合えずに2ターン連続で《電脳の女王 アリス / 不埒な再侵入》を召喚するのみに留まってしまった。

 その間に2体目の《「無月」の頂 $スザーク$》も登場すると、紅蓮側のリソースは枯れてしまい、後は《DARK MATERIAL COMPLEX》の開放と山札の上のカードに試合の行方を託すことになるが、2体の《「無月」の頂 $スザーク$》が大量のドローを生んだ結果、毎ターン《堕呪 ボックドゥ》《秩序の意志》を使い主導権を握り続けたまま《神の試練》《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》の組み合わせによる無限ターンのコンボが決まる。

 そこから《堕呪 エアヴォ》《秩序の意志》が毎ターン交互に使われ紅蓮の山札は無くなってしまい、ツムツムが1本取り返し勝負は最終Gameへともつれ込んだ。

紅蓮 1-1 ツムツム

Game 3

 待望の先攻となった紅蓮だが、序盤に《DARK MATERIAL COMPLEX》を召喚することができずに《同期の妖精 / ド浮きの動悸》スタートから《終止の時計 ザ・ミュート》を召喚して《同期の妖精 / ド浮きの動悸》で攻撃と、早い段階でアグロ(クリーチャーでの攻撃)プランへと舵を取る。

 一方《堕呪 バレッドゥ》スタートのツムツムは紅蓮のアグロプランに対抗すべく壁役として《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》を召喚する。

 返しにようやく《DARK MATERIAL COMPLEX》にたどり着けたもののシールドを割る動きを優先してか、ツムツムの《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》を前に、このターンは攻撃せずにターンエンド。

 そして後手ながら4ターン目にたどり着いたツムツムはまたしても《堕∞魔 ヴォゲンム》召喚!ここでの13枚墓地送りでは《「無月」の頂 $スザーク$》の姿が見えなかったものの、後のターンへの繋ぎとしては十分なリソース展開だった。

 盤面が整う前に勝負を決めたい紅蓮はここで待望のビックアクション《アーテル・ゴルギーニ》召喚に至る。まずは山札の上から4枚を墓地に送った後に2体目の《同期の妖精 / ド浮きの動悸》を墓地から復活させる。

 こうして、ある程度盤面の戦力を用意した紅蓮は《終止の時計 ザ・ミュート》で攻撃してからターンを終える。  と、そこにツムツムが手札から《「無月」の頂 $スザーク$》の公開とともに、無月の門・絶が宣言される。

 バトルゾーンの《堕∞魔 ヴォゲンム》を含めた6枚の魔導具を下敷きにした《「無月」の頂 $スザーク$》《同期の妖精 / ド浮きの動悸》の内1体と、手札の《アーテル・ゴルギーニ》を墓地に落とすと、《同期の妖精 / ド浮きの動悸》はメガ・ラスト・バーストを使い出てきたばかりの《「無月」の頂 $スザーク$》を再び手札に追いやる。

 ようやく自分のターンになったツムツムはここでは2枚の《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》を使い、1枚目は呪文面で紅蓮の墓地を山札へと戻し、2枚目はブロッカーとして召喚した。

 《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》2体だけの盤面となったツムツムに対して、攻め込むならここしかないだろうと、紅蓮は《同期の妖精 / ド浮きの動悸》の呪文面を使って1体の《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》をバウンスした後に《アーテル・ゴルギーニ》で攻撃。

 この攻撃をシールドで受けることにしたツムツムが《堕呪 ボックドゥ》をトリガーし、《同期の妖精 / ド浮きの動悸》をバウンスするとともに《終止の時計 ザ・ミュート》の行動を封じる。

 《同期の妖精 / ド浮きの動悸》のメガ・ラスト・バーストで2体目の《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》もバウンスするものの、アタッカーが尽きてしまい紅蓮はここでターンを終了する。

 そしてそこでツムツムは《「無月」の頂 $スザーク$》を無月の門・絶で召喚し、バトルゾーンの《終止の時計 ザ・ミュート》と手札の《アーテル・ゴルギーニ》を墓地へと落とす。

 こうして、なんとか紅蓮の猛攻を凌いだツムツムは《堕呪 ボックドゥ》で今にも解放されそうな《DARK MATERIAL COMPLEX》の動きを止めてから《「無月」の頂 $スザーク$》《アーテル・ゴルギーニ》を攻撃し、最後の札も奪い取る。

 ここからトップ勝負なってしまった紅蓮だが、ゲーム展開を覆すカードを引けぬままターンを返すと、ツムツムはデッキに1枚採用した秘密兵器《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》の呪文面で1を宣言し《DARK MATERIAL COMPLEX》の動きを再び封じる。

 再びトップ勝負の機会が巡ってきた紅蓮だが、実質最後のターンのドローでも解決策を引くことができなかった。

 そうして、ツムツムのターンになると全ての条件が整い、Game2同様にループコンボを決め、勝利となった。

紅蓮 1-2ツムツム

WINNER:ツムツム

 3連続で4ターン目《堕∞魔 ヴォゲンム》を決めたツムツムが大型イベントで2連続となる【水闇魔導具】優勝の快挙を目指し決勝へと進んだ。

 そして、当然ながらそこでの優勝は全国大会への出場にも繋がるので、ツムツムにとってはここからがクライマックスとなる。

 一方、惜しくも負けてしまったものの大型大会でTOP4まで勝ち上がった紅蓮、DMPランキングでも高いアベレージを見せているので、今期の結果がどうであれ、来期も活躍すること間違いないだろう。

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