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超CSⅥ福岡 Round 6:白のみ1000点 vs. メタンコ

ライター:塚本 樹詩
撮影者:瀬尾 亜沙子


 デッキ選択とは、情と理のシーソーゲームだ。

 そして、今日のような大型イベントに参加して勝ちたいとなると、理性が脳に強く訴えかけてくるだろう。

 そういった至極真っ当な欲求に従って、メタゲームの分布に含まれるアーキタイプを選択するのは何も悪いことではない。

 そういった真っ当な行為の積み重ねがメタゲームを作っているのである。

 しかし、そういった理から外れたパターンも存在する。

 フィーチャー席に呼ばれた白のみ1000点もそういった当たり前の前提を覆すほどの理由に出会ってしまったのだ。  それは《龍聖霊ウルフェウス》のスリーブに出会ってしまったことだった。  旧公式スリーブを集めるのが趣味であるという彼にとってはこの上ない動機となったようで、このスリーブに1番似合う【天門】で超CSに出ることに決めたのだった。

 そして、ここまでの成績は4勝1敗と悪くないものだった。

 そんな彼が見せるどんなデュエマを見せてくれるのか?

 そんなことを考えていた矢先、ジャッジによるデュエマ・スタートのコールが入り試合が始まった。

 じゃんけんの結果、白のみの1000点の勝利となったが、後攻のメタンコが《ア:エヌ:マクア》《フェアリー・Re:ライフ》とチャージした後に《ドミー=ゾー / 「倒したいか?」》の呪文面を使ってマナ増やす。マナをや動きを見るからに【闇自然アビス】の動きと見える。  今回の対戦相手となったメタンコはDMPランキング2023年度上期では福岡2位まで上り詰めた地元の強豪である。そんな彼が理の代表ともいえるデッキを選択し、白のみ1000点の前に立ちはだかる。情vs理の戦いが始まっていた。

 それを受け白のみ1000点は《水雲の聖沌 5u170n》《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》《光の兄妹 るる&ルシファー》とチャージしてから《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》の呪文面を唱える。

 ここで、《聖沌忍者 シャーリーシー / シャーリー・チャージャー》《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》とめくれたので2枚のエンジェル・コマンドを入手。このデッキを使う上で嬉しい4ターン目《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》までスムーズにたどり着けそうな好スタートを切る。

 しかし、ここでメタンコが待ったをかけるべく《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》の呪文面を使い、山札の上へ手をかける。

 そしてメクレイドで召喚されたのは《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》。そして、公開された白のみ1000点の手札の内容はこうだった。

《R.S.F.K. / オールイン・チャージャー》
《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》
《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》
《提督の精霊龍 ボンソワール》×2

 この中からメタンコは《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》を選択して墓地に落とす。

 これで一旦は目先の脅威を取り除いたがメタンコだが、白のみ1000点は自分のターンが来ると《提督の精霊龍 ボンソワール》チャージから、再び《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》の呪文面を使い上から《提督の精霊龍 ボンソワール》《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》を入手し《ヘブンズ・ゲート》を山札の下に送ると、続けて《R.S.F.K. / オールイン・チャージャー》の呪文面も使う。

 ガチンコ・ジャッジで白のみ1000点が《光の兄妹 るる&ルシファー》(コスト9)メタンコが《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》(コスト4)を公開し、白のみ1000点が勝利して1ドロー。このターンをリソースの拡大に充てたので、次のターン以降は何でもできそうな状況までたどり着く。

 返しのターン、メタンコは《邪幽 ジャガイスト》を召喚。残った2枚の手札《アビスベル=覇=ロード》《謀遠 テレスコ=テレス》を捨てて、アビスメクレイド5を行う。山札の上から《ヨービリン=リリン / 「……誰を呼びたい?」》を召喚してから《邪幽 ジャガイスト》の能力で《謀遠 テレスコ=テレス》を墓地からバトルゾーンに出す。

 メタンコもここでようやくデッキ本来の動きを見せバトルゾーンに3体のアビスを用意できた。その中からまずは《謀遠 テレスコ=テレス》がリソース勝負で差をつけるべく白のみ1000点のターンの初めに手札破壊を行う。

 白のみ1000点の手札5枚の内から無作為に選ばれたのは《提督の精霊龍 ボンソワール》!!そのままバトルゾーンに着した提督で《革命の絆》を手札に加えた後《ヘブンズ・ゲート》《アルカディア・スパーク》を山札の下に送る。ここでは1枚しか手札に加わることができなかったのだが、手札が無いメタンコはここでの《謀遠 テレスコ=テレス》によるドローを期待していたので、結果大きな痛手となる。

 ようやく自分のターンに動けるようになった白のみ1000点は満を持して《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》を召喚してターンエンド。

 悠々と構える相手に対して、ジリ貧となってしまっているメタンコはドローしたカードを確認するとそのまま《ドミー=ゾー / 「倒したいか?」》を召喚。まずは手札を増やしたいといことでパワーが10000に増えた《謀遠 テレスコ=テレス》で攻撃。

 《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》で受け止めると《邪幽 ジャガイスト》《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》に向かっていき、《ヨービリン=リリン / 「……誰を呼びたい?」》の能力で手札に変換できるので、ブロックという選択肢は美味しくなさそうだ。

 加えて受けデッキということもあってむしろここでの2枚ブレイクは嬉しいとも取れそうな白のみ1000点はこの攻撃をシールドで受ける。トリガーこそ引かなかったものの、依然メタンコの手札は0枚のままなので問題ない、といったところ。

 リソース勝負で勝てないと踏んで、アグレッシブにシールドを攻める余地も残したメタンコ。ここではもう一つの狙いがあった。

 それは白のみ1000点の手札の《提督の精霊龍 ボンソワール》の濃度を薄めるためだ。この攻撃で白のみ1000点の手札は6枚となったので、1/6の確率で《提督の精霊龍 ボンソワール》がヒットする状態となっている。

 こうして手札を、新たな選択肢を求め白のみ1000点のターン開始に再び《謀遠 テレスコ=テレス》の能力で無作為に1枚の手札を選ぶ。

 そして《提督の精霊龍 ボンソワール》がバトルゾーンに出る。

 《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》《龍聖霊ウルフェウス/ヘブンの衝撃》《アルカディア・スパーク》と公開して0ヒットと宣言する白のみ1000点、ここでもメタンコの手札が増えなかったということが後に響きそうだ。

 続いて白のみ1000点は《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》を召喚して墓地の《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》を回収しターンを終える。

 再びトップに運命を託すこととなったメタンコ、ここで《ア:エヌ:マクア》を引き当てる。2枚マナ加速1枚回収のモードを選びマナゾーンから《邪幽 ジャガイスト》を回収。そのままマッハファイターで《提督の精霊龍 ボンソワール》へ突っ込むと《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》が優しくキャッチし《ア:エヌ:マクア》は墓地に送られ《ヨービリン=リリン / 「……誰を呼びたい?」》の能力でドロー。

 《邪幽 ジャガイスト》のメクレイドを使うためにもう1枚は手札を確保しておきたいメタンコは白のみ1000点のターン開始時に《謀遠 テレスコ=テレス》の能力を使い、手札の《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》を奪う!

 遂にリソース源として活躍した《謀遠 テレスコ=テレス》は相手のプランまでも瓦解させえることに成功!これには渋い表情を見せた白のみ1000点はここで《R.S.F.K. / オールイン・チャージャー》を召喚。まずは1体目の《提督の精霊龍 ボンソワール》が攻撃に向かいメタンコはシールドで受ける。

 トリガーが無いことを受けて2体目の《提督の精霊龍 ボンソワール》が攻撃すると手札から《時の法皇 ミラダンテⅫ》が革命チェンジで飛び出す!

 この攻撃もシールドで受けることにしたメタンコはシールドの中から《フェアリー・Re:ライフ》を表向きにしてG・ストライクで《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》の動きを封じる。

 満を持して《R.S.F.K. / オールイン・チャージャー》が攻撃。ここでは当然ガチンコ・ジャッジに勝利、最後のシールドをブレイクすると、この攻撃がダイレクト・アタックになってしまったので《邪幽 ジャガイスト》でブロックして難を逃れる。

 何とか一命を取り留めたようにみえたメタンコであったが《時の法皇 ミラダンテⅫ》のファイナル革命の能力がかかっている中で《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》が待ち受けている。

 このターンが実質の最終ターンとなってしまっているメタンコはそれでも一応、総攻撃をしかけるも、結果白のみ1000点の《S・S・S》に阻まれてしまう。

 そして後は勝つだけとなった白のみ1000点のターン開始時、これも一応と《謀遠 テレスコ=テレス》の能力を使う。白のみ1000点の手札から無作為に選ばれたのは、

《提督の精霊龍 ボンソワール》

 2度あることは3度ある。

WINNER:白のみ1000点  銀枠の《ヘブンズ・ゲート》《∞龍 ゲンムエンペラー》不採用など、オリジナリティの高い独自のチューンで磨き上げた特製の【天門】を使った白のみ1000点が地元の強豪であるメタンコに勝った。

 好きなデッキで勝つのが嬉しいのはもちろんのことだが、こういったビックイベントでの勝利は更に気持ちいいものとなっているだろう。

 好きなことを優先して勝つということは難しい。そんな中で情を突き通せたのは、ひとえに白のみ1000点の地力の高さあってのことであろう。

 情と理、どちらの道も高みへと続いていることは間違いないのだ。

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