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超CSⅥ群馬 3位決定戦:ペシェ vs. じゃーまん

ライター:原田 武(たけじょー)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 時刻は19時30分。サイドイベントも終わり撤収が進む中、もう一つの最終戦が始まろうとしていた。

 思えば大型大会とは長丁場である。朝9時の開会式から既に10時間が経過し、快晴の青空には既に夜の帳が下りた。

 だが予選では3敗で、本線では1敗で即脱落となる過酷なこの大会において、この長丁場を真の意味で「戦い抜く」プレイヤーはわずかに4人しか存在しない。その内の二人が、ここに対峙するペシュとじゃーまんだ。

 そしてここがその終着点。長い長い一日の最後を勝利で飾るべく、開戦のピストルが鳴る。

Game 1

 順位先行を取ったじゃーまんは《Napo獅子-Vi無粋 / ♪オレの歌 聞けよ聞かなきゃ 殴り合い》をマナチャージ。対するペシェは《冒険妖精ポレコ》チャージからの《ヘルコプ太の心絵》で早くも動き出し、《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》を回収する。

じゃーまん「アポロか……」

 じゃーまんが笑みをこぼし、つられるようにペシェも笑う。【火自然アポロヌス】vs【水火マジック】。彼らにとっての今日の締めくくりは熾烈なスピード勝負となりそうだ。

 続く2ターン目はまだ下準備の時間。じゃーまんは《卯年の園上者 アルラパン》を召喚して〈革命チェンジ〉への布石とし、ペシェは《進化設計図》《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》2枚を回収。

 そして3ターン目。両者とも、早ければここで試合を決め切れる。先行のじゃーまんは《氷柱と炎弧の決断》を唱え、ドロー効果を2回選択。そして《卯年の園上者 アルラパン》でシールドへ攻撃、〈革命チェンジ〉《芸魔隠狐 カラクリバーシ》

 1枚ドローから《瞬閃と疾駆と双撃の決断》まで繋げたものの、ここは《歌舞音愛 ヒメカット / ♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》のクリーチャー側と《イシカワ・ハンドシーカー / ♪聞くだけで 才能バレる このチューン》のクリーチャー側をばらまく。

 加えて〈マジック・フレンド・バースト〉で≪♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて≫を唱え、《ヘルコプ太の心絵》を手札に送った。そのまま1枚ブレイクが通る。

 先行3ターンキルの理不尽からは逃れたものの、進化元を失ったペシェ。ひとまず《ヘルコプ太の心絵》を使いなおして《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》を回収。

 そして残る2マナで《オンソク童子 <ターボ.鬼>》を重ね、さらにドロー。《芸魔隠狐 カラクリバーシ》へと攻撃を仕掛け、《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》へと侵略 !バトルに勝った《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》がアンタップされ、《オンソク童子 <ターボ.鬼>》へ退化。今度は≪イシカワ・ハンドシーカー≫を攻撃して破壊し、ターン終了。

 4マナあれば、1コスト進化元+《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》で突っ込める。最速ルートを潰されたペシェはそれを見据え、一旦は盤面の制圧にかかったのだ。

 しかし。「4マナあれば」というのは、なにも【火自然アポロヌス】の特権ではない。 《Napo獅子-Vi無粋 / ♪オレの歌 聞けよ聞かなきゃ 殴り合い》
 
 撃ち漏らした≪歌舞音愛 ヒメカット≫で1ターン早く着地した≪Napo獅子-Vi無粋≫。手札を入れ替え即座に攻撃、〈革命チェンジ〉《芸魔王将 カクメイジン》

 既にじゃーまんの墓地には《瞬閃と疾駆と双撃の決断》がある。
こうなるとカクメイジンは止まらない。

ペシェ 0-1 じゃーまん

 Game 2の準備を進めている間に、会場に決勝戦開始のアナウンスが響く。まばらに残っていたプレイヤー達にざわめきが広がり、フィーチャーテーブルの方を一斉に見やる。中には観戦できないとわかっていてもそちらに歩いていく人影もあった。

 一方でこのテーブルは静かなものだ。デッキをシャッフルするペシェとじゃーまん、ジャッジを務める4人、そしてライターだけが卓を囲んでいる。

 二人の胸に去来するものを推し量ることはできない。だが、きっと。

 「勝ちたい」。これだけは変わらないはずだ。

Game 2

 今回の先行はペシェ。再び《ヘルコプ太の心絵》で1ターン目から動き《禁断の轟速 ブラックゾーン》を回収。続く2ターン目もGAME1同様の《進化設計図》で、《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》《オンソク童子 <ターボ.鬼>》を引き込む。

 じゃーまんは2ターン目の≪イシカワ・ハンドシーカー≫がファーストアクション。ここは後手に回らざるを得ない。

 先行3ターン目がやってきた。深く息を吸ったペシェが繰り出したのは……《オンソク童子 <ターボ.鬼>》  《禁断の轟速 ブラックゾーン》を捨てて2枚ドローし、そのまま攻撃。《禁断の轟速 ブラックゾーン》《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》の侵略を宣言!

 これによって≪イシカワ・ハンドシーカー≫が封印され、まずは《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》のW・ブレイク。起き上がって《禁断の轟速 ブラックゾーン》に姿を変え、T・ブレイクを通す。

 なんとかターンが回ってきたじゃーまん。カウンターのワンショットキルを狙いたいところだが、ここは《氷柱と炎弧の決断》《同期の妖精 / ド浮きの動悸》のクリーチャー側と≪イシカワ・ハンドシーカー≫を繰り出すのみ。  ペシェは《冒険妖精ポレコ》《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》を繰り出し、攻撃時に《禁断の轟速 ブラックゾーン》に侵略して最後の守りを突破。勝負は最終戦へともつれこむ。

ペシェ 1-1 じゃーまん

 残すところあと一試合。長かった一日のゴールテープがようやく見えてきた。
 
 一瞬でも先に、ゴールラインへ。ラストスパートが始まる。

Game 3

 「負け先もらいます」というや否や、じゃーまんは《強瀾怒闘 キューブリック》をチャージしてエンド。ペシェは《冒険妖精ポレコ》を召喚、今回もきっちりとスタートダッシュする。

 2ターン目の動きも見覚えのあるものだ。じゃーまんは≪イシカワ・ハンドシーカー≫を、ペシェは《進化設計図》をそれぞれプレイ。ペシェの手札に《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》2枚と《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が加わる。

 ここまでは変化なし。だが唯一の違いは、これが最終ゲームであるということ。  3ターン目、じゃーまんが動く。≪イシカワ・ハンドシーカー≫で攻撃、《芸魔隠狐 カラクリバーシ》に革命チェンジ。≪♪聞くだけで 才能バレる このチューン≫で手札を整え、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》に辿り着く。

 ここは出すクリーチャーがおらずアンタップ効果2回の選択となり、そのままブレイク。無事に起き上がった《芸魔隠狐 カラクリバーシ》が、今度は《芸魔王将 カクメイジン》に革命チェンジ!

 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》《氷柱と炎弧の決断》が乱れ飛び、その度にじゃーまんのクリーチャーが増えていく。

 最後は《芸魔隠狐 カラクリバーシ》が駆け抜け、見事な3ターンキルが決まった。

ペシェ 1-2 じゃーまん

Winner: じゃーまん

 デッドヒートの果てに超CSを駆け抜けたペシェとじゃーまん。

 二人の完走に敬意を表して、このカバレージの結びとしたい。

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