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超CSⅥ群馬 準々決勝:ドラポ vs. ラーマ

ライター:河野 真成(神結)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 大型大会のトップ8には、しばしば予想外のデッキが躍り出てくることがある。いわゆるサプライズというものだ。
 今回で言えば、ドラポの【光水火マナ退化】は間違いなくそれに該当するだろう。大会前に、このデッキのトップ8を予想していたプレイヤーはほぼいなかった筈だ。

 こうしたサプライズだが、しかし大会を分析してみると納得出来るものも多い。

 【光水火マナ退化】の場合、そのもっとも大きな主張点である《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》が、非常に強力な環境だったことに由来するだろう。  今回の超CSにおいて、予選抜けトップは【フィオナアカシック】。3位は【水火マジック】。共に《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》さえ間に合えば勝ちである。2位の【水闇COMPLEX】については、何れかのルートから《∞龍 ゲンムエンペラー》へと到達すれば、やはり勝ちである。

 このようにわかりやすい「勝ち確」ルートがあるのは、長期戦を戦う上で有利となるだろう。

 特に【フィオナアカシック】に対しては、ドラポはこの日だけで既に5回対戦していたとのことで、本選以降だけで見ても3回。
 そして今ここで相対する「ぐんまちゃん」のスリーブに守られたラーマのデッキもまた、【フィオナアカシック】だ。

 大型大会でサプライズデッキが決勝まで駆け上がったのは恐らくDMGP2022、ぴゅうの【光火ライオネル.Star】まで遡る。
 そう、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》の元となった対戦である。

 決勝までは、あと2つ。
 ドラポと【光水火マナ退化】の快進撃は続くだろうか。

Game 1

先攻:ラーマ  先攻のラーマは《完全水中要塞 アカシック3》のマナチャージからスタート。
 対してドラポ、いきなりの《竜魔神王バルカディア・NEX》チャージである。

 《ブレードグレンオー・マックス》からの"退化"が決まれば即死だろうが、どんなに速くてもコンボが決まるのは3ターン。基本は4ターン目からの勝負だろう。

 互いの猶予は、あとどれほど残されているか。

 ラーマは先攻2ターン目に《巨大設計図》のプレイに成功。《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》3枚に《黒豆だんしゃく / 白米男しゃく》と、なんと4枚全ての回収に成功すると、続くターンには《デビル・ドレーン》を埋めてからの≪白米男しゃく≫をプレイ。マナを伸ばしていく。

 ラーマのマナの置き方やその迷いのなさから、続くターンにはコンボが決まりそうな雰囲気があるが……。

 マナ退化で3ターン目のコンボを決めるには、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》から《ブレードグレンオー・マックス》《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》を繰り出すしかない。

 しかし、ドラポのプレイは《パンドラの記憶》《蒼狼の大王 イザナギテラス》を超次元ゾーンに置いて、ターン終了した。
 
 ラーマの4ターン目。
 プレイしたのは≪ナウ・オア・ネバー≫だった。《森夢龍 フィオナ・フォレスト》を繰り出し、そのまま《完全水中要塞 アカシック3》をバトルゾーンへ。
 そこからラーマは≪ナウ・オア・ネバー≫から≪天命龍装 ホーリーエンド≫を繰り出し、ドローを進めていく。更に≪白米男しゃく≫を唱え、マナに落ちた《魔刻の斬将オルゼキア / 訪れる魔の時刻》を回収。
 
 ラーマのマナには《デビル・ドレーン》、そして≪訪れる魔の時刻≫が墓地と手札にそれぞれあった。
 
 アカシック3は、凡なるカードにも比類無き知を与えるのだ。

ドラポ 0-1 ラーマ

Game 2

先攻:ドラポ  ドラポは2ターン目の《淡いと濃い ケローラ / ♪やせガエル 負けるなケローラ スパイラル》からスタート。
 ラーマはマナ置きを悩みながら《レレディ・バ・グーバ / ツインパクト・マップ》を埋めつつ≪巨大設計図≫を唱える。すると《魔刻の斬将オルゼキア / 訪れる魔の時刻》を含む3枚の回収に成功した。
 準備を急ぎたいドラポは、《超次元の王家》をパンドラシフトで使用する。《ブレードグレンオー・マックス》を墓地に置いて、ターンを終えた。

 ラーマは《完全水中要塞 アカシック3》をマナに置き、《八頭竜 ACE-Yamata / 神秘の宝剣》の呪文側をプレイ。デッキの中身を確認しながら《魔刻の斬将オルゼキア / 訪れる魔の時刻》をマナに置き、着々と準備を整えていく。
 
 4ターン目のドラポは、《蒼狼の大王 イザナギテラス》でプレイ。理想的なのはパーツを回収してからの《瞬閃と疾駆と双撃の決断》だが、彼のマナゾーンはあまりに弱かった。
 《ブレードグレンオー・マックス》の退化コンボを決めようにも、マナにある火のクリーチャーは≪Napo獅子-Vi無粋≫しかのみ。
 ここは《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》を唱えてターンを終了。ラーマのパーツが揃ってないことを祈るしかなかった。
 
 しかし、勝負はドラポに対して無情だった。
 4ターン目、ラーマは≪ナウ・オア・ネバー≫から《森夢龍 フィオナ・フォレスト》を見せる。
 続けて≪ツインパクト・マップ≫を唱えると、≪白米男しゃく≫を回収。そのまま唱えて、マナの≪訪れる魔の時刻≫は手札に。

 既に公開情報で2枚の≪訪れる魔の時刻≫が見え、墓地には≪白米男しゃく≫も≪ツインパクト・マップ≫もある。  ドラポと【光水火マナ退化】の快進撃も、ここまでだった。

ドラポ 0-2 ラーマ

WINNER:ラーマ


 ところで、どうしても1つ気になることがあった。
 ラーマのスリーブである。

 そこに描かれていたのは、群馬県のご当地キャラクターである「ぐんまちゃん」。

 試合後訊ねてみたが、ラーマは群馬県のプレイヤーではなく、栃木のプレイヤーとのことだった。

 では、どうしてぐんまちゃんを……?

ラーマ「これ、ナスオさんから借りたんですよ。ぐんまちゃんだし、縁起というか恩恵もありそうだなと思いまして」

 ナスオさんとは、群馬や栃木を中心に活動するプレイヤーのことだ。最近だと、ジャッジ活動に熱心である。
 そしてラーマはこの後、自分が如何にナスオさんのことを愛して(?)いるかについて語ってくれた。
 
 地元が誇る2つの愛すべき守り神(?)に支えられ、ラーマは次のステージへと挑む。

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