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超CSⅥ群馬 Round 2:予言者ノムラ vs. はるる

ライター:宮崎 大(アーチー)
撮影者:瀬尾 亜沙子


 最後の全国大会出場者を決めるためにこの地に来たプレイヤーもいれば、既に全国大会への出場権を手にし、更なるタイトルを狙いに来たプレイヤーもいる。

 はるるは2023前期DMPランキングで見事3位で全国大会出場権利を得た、最強位決定戦への出場経験もある関東の強豪だ。

 メディア露出こそ少ないものの、最前線で戦う競技プレイヤーならその名を知らないものは少ないだろう。

 今回が初フィーチャーになるらしいが、ニヤリと笑みを浮かべながらも堂々とした表情で対戦卓についた彼に緊張はなく見える。

 対する予言者ノムラは少し緊張した様子。その手の震えは緊張かもしくは武者震いなのか。

Game

先攻:はるる

 先攻を取ったはるる《歌舞音愛 ヒメカット / ♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》をマナに埋め、後攻の予言者ノムラ《撃髄医 スパイナー》をマナに埋めた。

 はるるのデッキは【水火マジック】、予言者ノムラのデッキはおそらく【闇単アビス】。マナセットの瞬間に両者は頷き、自己紹介を終えた。

 【水火マジック】は3ターン目にゲームを終わらせる攻撃力を持つデッキ。はるるは時間を取りゆっくり先のゲームを見据える。

 少し考えた後に、《同期の妖精 / ド浮きの動悸》をマナに埋めて《AQvibrato》をプレイし1枚ドロー。  予言者ノムラ《撃髄医 スパイナー》をマナセットし、《ブルーム=プルーフ》を召喚。

 踏み倒しを許さないメタカードはもちろん【水火マジック】の天敵、しっかり2ターン目にプレイすることではるるに圧をかけていく。

 はるるは3ターン目に《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》をプレイし、相手の墓地を0にする。ここでは墓地を無くすことよりも、ドローとしての運用方法だろう。手札を潤沢にしていく。

 しかし予言者ノムラはここで【闇単アビス】の最大値とも取れる行動を見せつけた。  《邪侵入》をマナセットから《邪侵入》をプレイ。  《アビスベル=ジャシン帝》《邪龍 ジャブラッド》《ハンマ=ダンマ》《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》

 と墓地に落とすと少し考えた後に《アビスベル=ジャシン帝》を出してターン終了。

 トッププレイヤーを前に緊張した様子を見せていた予言者ノムラだが、【闇単アビス】のフルムーブを見せつける勢い。

 場にはメタカードである《ブルーム=プルーフ》と置いておけば次のターンに墓地から大量のアビスが出て一気にゲームを終わらせるであろう《アビスベル=ジャシン帝》。しかも手札は3枚で《アビスベル=ジャシン帝》には除去体制効果が使える状況。

 もはやゲームは終焉を迎えたと思われたが、はるるは曇る表情すら見せなかった。  ここから逆転できる方法が彼には見えているのか・・・?

 はるるは一呼吸終えマナセットの後、《歌舞音愛 ヒメカット / ♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》のクリーチャー側をプレイし、マジック・フレンド・バーストで《AQvibrato》をタップ。  はるる「バウンス対象は《アビスベル=ジャシン帝》のみで」

 予言者ノムラは手札のカードを2枚を捨て《アビスベル=ジャシン帝》を場に残す。

 «♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて»は2体まで手札に戻す対象を選べるが、はるるは1体のみを選択し《ブルーム=プルーフ》をあえて場に残した。その理由は次の行動にあった。

 はるるは残る2マナで2枚目の«歌舞音愛 ヒメカット»をプレイ。1体目の«歌舞音愛 ヒメカット»をタップしマジック・フレンド・バースト発動。

 今度は2体戻すことを選択。《ブルーム=プルーフ》《アビスベル=ジャシン帝》を手札に戻し、予言者ノムラの場を全て無くすことに成功した。

 もはや負けの盤面とも思えた厳しい盤面を突破する術を持っていたはるるがその後一気にゲームを掌握していく。

 予言者ノムラは次のターンに《ブルーム=プルーフ》をプレイし革命チェンジを阻害。

 はるるは予言者ノムラが方針をメタに切り替えた瞬間を見逃さず、盤面処理を追いつかせないよう《AQvibrato》《灼熱の演奏 テスタ・ロッサ》と盤面展開を優先するプレイ。

 後手に回った予言者ノムラ《漆黒の深淵 ジャシン帝》を召喚し、盤面の《灼熱の演奏 テスタ・ロッサ》を処理。

 しかしそれでは打点は止まらない。  はるるは空を向き手で打点を計算した後に«同期の妖精»をプレイ。その後《瞬閃と疾駆と双撃の決断》で«同期の妖精»をスピードアタッカーにし«歌舞音愛 ヒメカット»に攻撃後アンタップする効果を付与。  盤面は«歌舞音愛 ヒメカット»が2体、《AQvibrato》が2体、«同期の妖精»が1体。仕留める準備は完了だ。

 まずは«同期の妖精»で1点。S・トリガーはない。

 次に、攻撃後アンタップする効果が付与された«歌舞音愛 ヒメカット»でシールドをブレイク。S・トリガーはない。

 3枚目のブレイクで《邪侵入》がトリガーし《漆黒の深淵 ジャシン帝》を出すも、攻撃し終わった«同期の妖精»に除去が当たり、打点を止めることはできない。

 ここまで【闇単アビス】のフルムーブを見事に返し、《芸魔隠狐 カラクリバーシ》《芸魔王将 カクメイジン》を使わずに打点を作るトッププレイヤーとして見事なプレイングを見せたはるるにもデュエマの神様は微笑んでくれなかった。

 4点目の楯からトリガーしたのは《撃髄医 スパイナー》!!  一気に息を吹き返した予言者ノムラはパワー-3000の効果を3回使い、タップした《AQvibrato》以外を全て処理し、このターンを凌ぐことに成功。

 猛攻を凌いだ後はカウンター。

 《アビスベル=ジャシン帝》をプレイし、《邪龍 ジャブラッド》2体を蘇生。

 《漆黒の深淵 ジャシン帝》2体、《邪龍 ジャブラッド》2体、《撃髄医 スパイナー》での攻撃にはるるのS・トリガーの神様が微笑むことはなかった。

WINNER:予言者ノムラ

 調整した仲間と共に富山からこの群馬の地に駆けつけたと予言者ノムラは語ってくれた。

 【闇単アビス】を勝てるデッキだと判断し、前日の夜まで構築を悩んだその努力、その時間がトッププレイヤーへの勝利につながった。

 またはるるも敗北したものの、難しい手札から最高のプレイングを見せてくれた。

 超CS群馬もまだ序盤、負けられない戦いはまだ続く。

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