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超CSⅦ横浜 Round 6:マラかっち vs. 芸魔王将イガグリジン

ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 「全一」チームは、「全一」チームと惹かれ合う。  ここまで4勝1敗と順調に勝ち進めているチーム「マラかっち」は、2017年度の日本一決定戦王者の「魔王」dotto最強位決定戦優勝の「DMロボット」◆ドラ焼きといういわゆる「全一」同士にしてデュエチューブリーグで「魔王軍」としても活躍している2人に、2018年度の北海道エリア予選優勝者にして同年度の日本一決定戦への出場経験を持つ北のあーさんを加えた超強豪チームだ。  だが、ここまで勝ち上がってくると対戦相手も超強豪揃い。対するチーム「芸魔王将イガグリジン」は、何と「エピソード2」時代である2012年度のG1-グランプリの日本一決定戦において、当時存在した小学生限定部門であるレギュラークラスでの優勝経験を持ついがぐり王子がいるチームなのだ。

 キャリアという意味では、dottoより5年も早く「全一」となったプレイヤーとも言える。しかも12年前に小学生ということは年齢的にはまだ20代前半。多感な時期を経て人間的にも大きく成長したであろう元小学生王者が、「魔王軍」チームの討伐に挑戦する。  ここでは、A卓の北のあーさんいがぐり王子との一戦をお届けしよう。

Game

 じゃんけんで北のあーさんが先攻。《光開の精霊サイフォゲート》チャージで「ヘブンズ・ゲート」系であることを隠さないのに対し、いがぐり王子のマナチャージは《テック団の波壊Go!》。デッキはまだ不明だ。

 だが、そんないがぐり王子に構わず《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》をチャージした北のあーさんは《巨大設計図》で4枚回収!一気にプレッシャーをかけると、返すターンもいがぐり王子が《時の法皇 ミラダンテⅫ》をチャージするのみでターンを終えた一方で、《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》でも《闘門の精霊ウェルキウス》を2枚回収し、《∞龍 ゲンムエンペラー》まで一直線の構えを見せる。  それでもいがぐり王子はできることをやるしかない。《フェアリー・ミラクル》チャージから《フェアリー・ミラクル》で、デッキが5Cコントロールであることが明らかとなる……ちなみに2012年度にいがぐり王子が「全一」を掴み取ったデッキも5C《ホーガン・ブラスター》だった……だが、マナに落ちたのは《流星のガイアッシュ・カイザー》で火文明がなく、妖精の奇跡による追加のマナブーストを起こせない。

 そして北のあーさんは満を持して《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》から《闘門の精霊ウェルキウス》《∞龍 ゲンムエンペラー》処理された場合に備えて《闘門の精霊ウェルキウス》を複数並べはしなかったものの、それでも十分すぎるプレッシャーだ。  しかもここでいがぐり王子からエンド前の《流星のガイアッシュ・カイザー》の宣言もなく、返すターンも5マナ目に《百威と族絆の決断》をチャージするのみ……とはいえ北のあーさんも、「∞コスト」のクリーチャーがいる状況でこの《百威と族絆の決断》は見過ごせない。

北のあーさん「フリースタイル見てもいいですか?」

いがぐり王子「どうぞ」  効果を確認した北のあーさんはマナチャージのみでターンエンドを選択。《テック団の波壊Go!》と合わせて《∞龍 ゲンムエンペラー》下でも有効な2種類の受けトリガーが公開情報となっているため、迂闊に攻められない。

 それでもいがぐり王子が《クリスタル・メモリー》チャージのみでターンを返したところで北のあーさんは《邪光魔縛 ネロマノフ=ルドルフⅠ世》を召喚し、マナを伸ばしつつさらなる面展開の布石を打つ。

 だが、いがぐり王子もいつまでも黙って見ているだけではない。7マナ目となる《ドラゴンズ・サイン》をマナチャージすると、迷うことなくすべてのマナをタップする。

 そして、繰り出されたのは。



 《ロスト・Re:ソウル》

 抱えた手札をすべて叩き落とされ、返すターンに引き込んだ《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》はとりあえずクリーチャー側で召喚するが、北のあーさんは選択を迫られる

 すなわち、《∞龍 ゲンムエンペラー》《邪光魔縛 ネロマノフ=ルドルフⅠ世》《闘門の精霊ウェルキウス》3体によるジャスキル+1を通しにいくかどうか。いがぐり王子の手札は3枚。もう1ターン待てば、離れないペルフェクトも攻撃に加えられる。ただその代わり、次のターンには8マナにまで到達してしまういがぐり王子が、何をしてくるかわからない。

 攻めるか、止まるか。トリガーの枚数。反撃の可能性。あらゆる要素が複雑に絡み合い、北のあーさんは思考の迷宮に陥りそうになる。  だが北のあーさんにとって幸いだったのは、これがチーム戦だったことだ。

 B卓のdottoに相談すると、快刀乱麻の一言が返ってきた。 dotto行くんじゃない?相手の墓地ないし」

 《灰燼と天門の儀式》《ブレイン・スラッシュ》による切り返しがないなら、最悪《∞龍 ゲンムエンペラー》を処理されるくらいで致命的な敗着にはつながらなさそうという見立てだ。何より「魔王」の御言葉である。決断を後押しするのに、これ以上頼もしい言葉もないだろう。

 意を決した北のあーさんは、《∞龍 ゲンムエンペラー》で一気にすべてのシールドをブレイクする。

 宣言されたトリガーは、《テック団の波壊Go!》《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》が2枚。先に《テック団の波壊Go!》《∞龍 ゲンムエンペラー》を処理すれば、《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》の能力も使える。そして北のあーさんのアタッカーはちょうど残り2体……しかし。

 「EXライフ」を持つ《邪光魔縛 ネロマノフ=ルドルフⅠ世》の処理までには、あと一手足りないのだった。

Winner: 北のあーさん  そこから程なくして、B卓ではdottoがワシヲ《エメラルド・クーラー》をしっかり咎める《料理犬のヴィヤンドゥ》からの《森夢のイザナイ メイ様》「革命チェンジ」で、スプラッシュ・クイーンの進化元を残さないようにしながら安全に「光臨」を繰り返し、《お目覚めメイ様》のEXウィンを通したことでチーム勝利が確定。  ◆ドラ焼きの水闇COMPLEXもきつねみみの5Cコントロールに対して勝利し、古き王者に対して新しき王者たちが貫録を見せつけたのだった。

Winner: マラかっち
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