超CSⅨ福岡 3位決定戦:さっそー vs. 天咲
ライター:原田 武(たけじょー)
撮影:坂井 郁弥
対戦前のツーショット。カメラマンがシャッターを切り終えるや否や、さっそーと天咲は卓上にくずおれる。天咲「いやー、疲れた……」
アドバンス本命の一角、【5cテレポート】最後の使用者として勝ち残ったものの、やぶさか(宮城県)の秘蔵デッキ【火水ミッツァイル】に敗れた天咲。
さっそー「本当に……」
互いの《叡智のW インビンシブル・ギャラクシー》が睨み合うロングゲームの末、 Koigami の【ハザード退化】の前に散った【光自然リバース】のさっそー。
準決勝というあと一歩のタイミングで敗れた悔しさが、疲労感を倍増させる。そうでなくとも、既に開会からは10時間が経過しようかという頃合い。両者ともフラフラだ。
それでも。
それでも二人は起き上がって、シャッフルを始める。
グリコーゲンを気迫で、グルコースを意地で補って、もう一つの最終決戦が始まった。
GAME1
先攻:さっそー
予選を4位で通過しているさっそーが先行。2ターン目に《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を設置する順調な立ち上がり。天咲もこれに《アシダケ・テレポートホール》で応え、1マナ加速しつつ《時空のネビュラ マティーニ》を設置。相手のブースト(マナ加速)を牽制する。
《鬼修羅と跳次元の決断》の香りを察知したのだろう、次なるさっそーの一手はジャンプアップを咎める《クイーン&かぼちゃうちゃう》召喚。
ならばマナを伸ばせばいい、とばかりに天咲の応手は《ロイヤル・エイリアン ~熱奏のファーザー~》パンドラ・シフト。
《千両力士 多禍の泥粋》を呼び出し、2枚まで減っていたさっそーの手札から《地封院ギャイ<まかしとき!>》を奪いつつ、5マナに到達した。が、残された1枚の手札が流れを変える。ターンが返ってきたさっそー、まずはノーチャージから《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》を設置。《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を起こしつつ、《時空のネビュラ マティーニ》をタップ。
無防備になったところへ《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》で攻撃、革命チェンジ《烈しき切札 ドギラゴン逆》!これで≪新空のネビュラ マティーニ≫を討ち取って、終了時無事にマナ加速。《とこしえの超人》・《叡智のW インビンシブル・ギャラクシー》と並べて、天咲の超次元戦略に強固なロックをかける。
これを解きたい天咲だが、まずは時間を稼がなくてはならない状況。急ぎブロッカーの《~世紀末の善悪~》を繰り出し、ドローしつつさっそーの手札を0へ。
が、さっそーが駆けつけた《超次元サプライズ・ホール》から《モーニング・ABYFLHA・カイザー》を繰り出すとこれもご破算。
ターン終了時に《烈しき切札 ドギラゴン逆》が2マナ加速、のち《神判のカルマ コットン / ジャッジ・水晶チャージャー》クリーチャー側・《地封院ギャイ<まかしとき!>》を呼び出すと、あっという間に≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫へと覚醒。今後のドローを約束する。《ディザスター・チューン》から《~世紀末の善悪~》2体目を拾って再度召喚する天咲ではあるが、捨てたそばから≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫が手札を補充してしまう。
十分に有利を築いたと判断したさっそーは攻撃へ。まずは《烈しき切札 ドギラゴン逆》を《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》に侵略させつつ、2枚目の《烈しき切札 ドギラゴン逆》にチェンジしてT・ブレイク。
天咲「それ、できないですね」
が、この動きは《叡智のW インビンシブル・ギャラクシー》の「離れない」耐性によって成立せず。結果的に、そのまま《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》が突っ込む。それでも《~世紀末の善悪~》2体がタップされたことで、天咲にこれを防ぐ術は無く。
T・ブレイク、W・ブレイクがそのまま通ってダイレクトまで。まずはさっそーが先制点を挙げた。
さっそー 1-0 天咲
さっそー「すみません……ヤバいヤバい」
自身のカードテキストを失念してのプレイミス。勝敗には絡まなかった形ではあるが、やはり心身ともにギリギリなのだろう。
天咲「いや、もうお互いお腹いっぱいですからね……逆にお腹空いた(笑)」
その気持ちが痛いほど分かるであろう天咲も、それを咎めなかった。
さっそー「でも、景品違うんですよね」
3位と4位の報酬には、差がある。CSプロモ版《偽りの希望 鬼丸「終斗」》1枚と、「カリスマBEST」BOX2つ。そして――3位か4位か、という差。
天咲「……退けねえ~」
GAME2
先攻:天咲
先手後手を入れ替えての2試合目。天咲は《アシダケ・テレポートホール》でマナを伸ばしつつ、《時空のコスモ アンタッチャブル》でマッハファイターを牽制。これにさっそーは2試合連続の《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》初動で応える。漂い出す、チェンジ《烈しき切札 ドギラゴン逆》の気配。天咲は《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》設置で咎めにかかる。
ブレイクを強いられているさっそー、《とこしえの超人》≪神判のカルマ コットン≫と並べて3ターン目を終えた。
またしても超次元を使えなくなってしまった天咲だが、もちろんこうしたシチュエーションも想定済み。5マナを捻ってプレイしたのは、《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》。
《アシダケ・テレポートホール》・《ディザスター・チューン》と加速して、水のスペース・チャージで《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を手札へ。闇も置かれているため、さっそーは泣く泣く《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を捨てる判断。≪神判のカルマ コットン≫効果でこれ以上の被害は免れたさっそー。まずは《世界のY チャクラ・デル・フィン》を召喚し《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》の行動を封じる。
そして、≪神判のカルマ コットン≫で《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》をブレイク。《烈しき切札 ドギラゴン逆》に漕ぎつけるべく、時間稼ぎと露払いを並行で進めていく。
だが、《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》の稼いだ1ターンで、ゲームは一気に天咲へと傾いていく。軽減込み5コストでの《鬼修羅と跳次元の決断》!《とこしえの超人》を超次元へ飛ばしたうえで、≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫が着地。
さらに、コストとして超次元ゾーンに置かれた《ロイヤル・エイリアン ~熱奏のファーザー~》の能力発動、《千両力士 多禍の泥粋》も土俵入り。これぞ【5cテレポート】の神髄だ。《千両力士 多禍の泥粋》効果で手札を捨てさせると、それは虎の子の《烈しき切札 ドギラゴン逆》。デッキトップから《鬼修羅と跳次元の決断》が置かれたことでスペース・チャージ、《世界のY チャクラ・デル・フィン》を手札に送り返す。
まだ終わらない。≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫が回復させたマナから、《ディザスター・チューン》。闇マナを置いてスペース・チャージ、手札破壊。パワーの上がった《時空のコスモ アンタッチャブル》で≪神判のカルマ コットン≫を殴り返してターン終了。気づけば、さっそーはクリーチャーも手札も全て奪われている。ターンこそ返ってきたものの、ここはやむなくチャージエンド。
返すターン、膨れ上がったマナから天咲が《ドリーム・ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》を投下したところで、さっそーは投了を宣言した。
さっそー 1-1 天咲
天咲「ひらお、食べに行く予定だったんだけどな。こんなに遅くなるなんて……」
空腹に耐えかねたか、ふとそんな言葉を漏らす天咲。ひらお、とは福岡の天ぷら専門店「天麩羅処ひらお」のことだろう。素材の鮮度と揚げたての提供に拘っており、県内外問わずファンが多いお店だ。
さっそー「美味いっすよね、ひらお。俺、豚天が好きで……」
地元の味の好評に、やや声音が明るくなるさっそー。その後の会話を聞くに、どうやら両名ともまともな昼食も食べられていない様子。
会場にはキッチンカーも出店していたが、やはり本戦に集中しているとタイミングを逃してしまうもの。デュエマと飯さえあればいい、という格言もあるが、デュエマをしすぎて飯を食べそびれてしまうのも、考えものだ。
天咲「もう閉まってるよな。次、いつ福岡来れるかな……」
天ぷらが、塩辛が……。3位決定戦のピリつきとは不釣り合いな、ほのぼのとしたグルメトーク。
だがしばし交わされた言葉も、シャッフルが終わるにつれてゆるゆると収まり、風に溶けた。
GAME3
先攻:さっそー最終戦に先手のアドバンテージを得ているさっそー。3戦連続の2ターン目《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を見せ、3ターン目には《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》へと繋いでいく。
対し、天咲は2ターン目までチャージのみ。《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》の張り返しがファーストアクションだ。
次ターン、天咲の使用可能マナは5。ビッグアクションを起こしてくる頃合い。
GAME2の《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》が頭をよぎったか、さっそーは《超次元サプライズ・ホール》から《時空のネビュラ マティーニ》を場へ……
天咲「……出ないですね」が、ここは《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》の領域。ホール呪文からのサイキック・クリーチャーは生存できない!
さっそー「うわわわわわ……」痛恨の見落とし。このターンを事実上パスしてしまったさっそー、元凶《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》を《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》で割るのみでターンを終えることとなる。
こうなると、天咲はかなり動きやすい。《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》を召喚して、《三種の魔神器》2枚がマナへ。
2回の手札破壊で、さっそーの手札は残すところ1枚のみとなる。さらに《楯教の求道者 ザゼ・ゼーン》を戦闘破壊。
巻き返したいさっそー、ここは《地封院ギャイ<まかしとき!>》の召喚で応戦。《烈しき切札 ドギラゴン逆》こそ見えなかったが、《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》を殴り返す。だが天咲は悠々と8マナ支払って、《烈しき切札 ドギラゴン逆》手出しでこれを仕留めていく。返しのターン、さっそーはついにノーアクション。
決定的になったリソース差をもって、勝負を畳みにかかる天咲。再召喚された《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》が手札を刈り取り、《鬼修羅と跳次元の決断》で≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫を展開。
途中、《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》で《ロイヤル・エイリアン ~熱奏のファーザー~》パンドラ・シフトがマナ送りになるといった一幕もあったものの、最終的にはしっかりと《ドリーム・ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》が着地した。
《世界のY チャクラ・デル・フィン》で時間稼ぎを試みるさっそーではあったものの、これも《鎧亜目邪王類 デス=ヴェルムート》水チャージで即退場。《烈しき切札 ドギラゴン逆》から念入りに添えられた《天革の騎令嬢 ミラクルステラ》を見て、彼は最後に一度、場と手札を確認し……
さっそー「投了します」その両手を、勝者を称えるべく差し出した。
さっそー 1-2 天咲
WINNER:天咲
天咲「疲れました……!」
真っ先に飛び出したのは、全てを出し尽くした後の率直な感情だった。
おめでとう、そしておつかれさま。
天咲もさっそーも、まずはお腹いっぱいにご飯を食べて、ゆっくりと英気を養ってほしい。
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さっそー 超CSⅨ福岡 アドバンス構築 |
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天咲 超CSⅨ福岡 アドバンス構築 |
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