DMGP6th Round 7:SST vs. ガタイは誤魔化せない
予選第7回戦。順当に全勝卓をフィーチャーしようとしたところ、凄まじいマッチングが発生してしまった。
和やかにフィーチャーテーブルに入場した6人のプレイヤー。
その顔ぶれは、どこをフィーチャーしてもおかしくないほどの強豪揃いだった。
片や2回戦でもフィーチャーしたチーム「ガタイは誤魔化せない」。
A卓にはジャッジ大会を勝ち上がり今年全国へと進出したおんそく。
B卓はもはや何も言うまい、現全国王者dotto。
C卓はプロプレイヤーとして活動しつつ、2014年には全国大会へと進出した004。
それに相対するは、チーム「SST」。
A卓にはDMGP4thで2位となり今年全国大会に出場したしゅーいち。
B卓は2013年全国大会 2位、去年のDMPランキングでもCSのポイントのみで上位争いに食い込んだshio。
C卓は去年の関東大会で全国大会への切符を掴んだともき。
ここまで書けばもうお気付きだろう。
この6人全員、全国大会を経験している超強豪である。
納得の全勝、といったこの2チームの激突。
とはいえ負けてしまえば予選突破も危うくなるDMGP6th。あと1回勝つまでは、まだ気を抜くことはできない。
一方、ここで勝ったチームは決勝進出確定。
運命のRound7が幕を開ける。
まずは、C卓のともき vs. 004から見ていこう。
004は活動地域が離れているもののSSTのメンバーと親交が深く、DMGP5thが終わった後は一緒にご飯も食べたほど。
「こういう場で再開できるのは本当に光栄」と話す二人。ゲームを通じて人間関係が広がっていくのも、デュエル・マスターズの魅力である。
が、ここは真剣勝負の世界。始まるや否や、緊張感が2人を包む。
じゃんけんで先攻はともき。ガッツポーズするともきと悔しそうな004。
《熱湯グレンニャー》セットエンドするともきに対して《ガヨウ神》セットで返す004。
『赤青ドギラゴン剣』と『ジョーカーズ』のマッチアップ。
環境を代表する高速ビートダウン同士の対戦、確かに先攻は是が非でも欲しい。
先攻ともきの《熱湯グレンニャー》キャストからゲームスタート。
に対して004はジョーカーズの代名詞、《ヤッタレマン》《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》の動き!
《ヤッタレマン》《パーリ騎士》《ジョジョジョ・マキシマム》を加える。《ヤッタレマン》《パーリ騎士》が加わったことで更なる展開が期待できそうだ。
が、ともきは手札から出した1枚のカードでその全てを否定する。
殿堂カード《エメラル》。効果でシールドを1枚入れ替える。
その中に仕込まれたカードは、《終末の時計 ザ・クロック》などの強力なストップトリガーであることが予想される。
たった1枚の横向きに置かれたシールド。これが004に尋常じゃないほどのプレッシャーを与える。
「《エメラル》はずるいよ~」と苦笑いする004。
それもそのはず、このシールドをケアしようとすれば自身のキルターンが遅くなってしまい、《“乱振”舞神 G・W・D》などで盤面を取られて負けてしまう。
かといってそのまま突っ込んでも仕込まれたシールドに攻撃を止められ、増えた手札から《蒼き団長 ドギラゴン剣》が走ってくることは概ね間違いないだろう。
苦笑いをしながらも熟考に熟考を重ね……
彼が取った行動は、当初の予定通りフルパワーで動くことだった。
先のターン回収した《ヤッタレマン》《パーリ騎士》。
そして元々持っていた《パーリ騎士》を効果なしで出し、残った1マナから《ガンバトラーG7》が降臨!
フルムーブで3ターンキルを狙いに行く004。仕込まれたシールドがブラフ……つまりトリガーでなければ、このまま勝利をもぎ取れる。
攻撃に向かう。小型で1枚ずつブレイク。
《エメラル》で埋めたシールドを含む最後の2枚を《ガンバトラーG7》で割り切る。
ここまでトリガーはなし。勝負は《エメラル》で仕込まれたシールドに委ねられ……
予定調和の《閃光の守護者ホーリー》。004の攻撃がともきに届くことはなかった。
ターンが返ってきたともき、4マナをタップし勝負を決定づける《ドープ DBL ボーダー》!
《閃光の守護者ホーリー》の効果によりタップされた004のジョーカーズを一掃。
さらにshioのアドバイスにより「途中で《バイナラドア》を踏んでも致死打点+1になるように」ブレイクし、004を守るシールドが少しずつ削られ…
004「(トリガーが)結局何もなかった……」
チーム「SST」、ともきの勝利によりまずは1勝先行。
変わってA卓。
『赤青ドギラゴン剣』を操るおんそく vs. 『アナカラーシャコガイル』を操るしゅーいちの対戦となった。
が、筆者が見ていないうちに3ターン目にしてしゅーいちのマナはすでに5。
先攻を取ったしゅーいちが2コスト、4コストで軽快にブーストをした模様。すでにおんそくの攻め手に対応する構えを作っていた。
対する後攻おんそく、3マナ払って《プラチナ・ワルスラS》。そのまま攻撃し、手札を整える。
が、すでに5マナに到達しているしゅーいちは《怒流牙 佐助の超人》《斬隠蒼頭龍バイケン》。《斬隠蒼頭龍バイケン》のバウンスは《怒流牙 佐助の超人》を選択。
殴り返し手を用意したうえでダブルブレイクを迎え入れる……なんとそこには《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》!!
返しのターン、しゅーいちは《斬隠蒼頭龍バイケン》で《プラチナ・ワルスラS》を殴り返す。
盤石なしゅーいちに対し、3マナしか保持しておらず、盤面に何もいないおんそく。
が、そんな少ないマナでも決め切れるのが、今のバスターが環境トップたる所以だ。
おんそくはB・A・Dで《“龍装”チュリス》。そのアタックからはもちろん《蒼き団長 ドギラゴン剣》!
《プラチナ・ワルスラS》でため込んだ手札から《勝利のアパッチ・ウララー》を繰り出し、効果で《勝利のリュウセイ・カイザー》を呼び出す。
仕事の都合上で関東に引っ越したものの、かつて将輝星と共に“関西のアイドル”と呼ばれた男、おんそく。この力技こそが彼のスタイルだ。
だがしゅーいち、崩れない。
《怒流牙 佐助の超人》を宣言しながら《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》のDスイッチを使用。
まずは《怒流牙 佐助の超人》が登場。効果で《斬隠蒼頭龍バイケン》が捨てられ、《勝利のリュウセイ・カイザー》をバウンス。
そして、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》からは殿堂カード《超次元ガロウズ・ホール》!
《勝利のアパッチ・ウララー》を手札に戻し、《蒼き団長 ドギラゴン剣》は《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》で破壊。
おんそくのヘビーパンチを涼しい顔で捌き切った。
そして返しのターン。
しゅーいちは『アナカラーシャコガイル』の必殺技、《ロスト・ソウル》!!
《プラチナ・ワルスラS》で増やした手札が。
《超次元ガロウズ・ホール》で返された《勝利のアパッチ・ウララー》が。
今のおんそくが持ちうる勝ち筋が、全て灰に帰した。
引いた《熱湯グレンニャー》《異端流し オニカマス》《熱湯グレンニャー》を出していくおんそくを尻目に、しゅーいちは《水上第九院 シャコガイル》を召喚。
勝利へのカウントダウンを進めるとともに、5ドローで手札の守りをより硬くする。
勝負あり。誰もがそう思った。
……かと思われた。
“元・関西のアイドル”、その目は死なず。
0枚の手札から《熱湯グレンニャー》で引いたカード、そしてこのターンのドロー。
その内容はなんと《龍装者 バルチュリス》と《蒼き団長 ドギラゴン剣》!!
相手の手札が弱ければ。相手のシールドに何もなければ。
非常に薄い勝ち筋。だがそこに光が差したなら、突き進むしかない。
意を決し、《熱湯グレンニャー》でアタックを宣言。シールドをブレイクする。
現実は非情。シールドトリガー《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》貼り換え。
流石にこれには苦笑いしつつ、《異端流し オニカマス》のアタックに《龍装者 バルチュリス》を宣言。
これに対して《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》スイッチ《テック団の波壊Go!》がバウンスモードで合わせられる。
攻撃終了後、《龍装者 バルチュリス》が登場。そのアタックで《蒼き団長 ドギラゴン剣》に革命チェンジ、手札に戻った《熱湯グレンニャー》2枚が再登場する。
が、それさえも《怒流牙 佐助の超人》《斬隠蒼頭龍バイケン》。《蒼き団長 ドギラゴン剣》がバウンスされ、《熱湯グレンニャー》の動き、そしておんそくの動きが止まる。
全ての攻め手を捌き切る。これぞ、DMGP4th 2位の本領。
もう少し試合が続くかと思われたが、しゅーいちの手札からは《悪魔の契約》。
すべてのマナを吹き飛ばし12ドロー。ちょうどデッキを引き切り、《水上第九院 シャコガイル》の特殊勝利が成立した。
shioも『ジョーカーズ』をぶん回し、dottoを圧殺。
チーム「SST」、3-0で勝利し予選突破。
WINNER:SST
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