超CSⅥ福岡 Round 7:カニ小籠包 vs. 蕎麦湯
ライター:渋谷 直也(シオン)
撮影者:瀬尾 亜沙子
超CSⅥ福岡の環境で【水火マジック】はメタゲームの中心になることが予想された。
つまり、ミラーマッチが頻発するということである。
先にこの【水火マジック】のミラーマッチについて確認しておきたい。
まず、先攻が有利であることは間違いないが、それでも後攻側に確かなカウンタープレイが存在する。
それが《歌舞音愛 ヒメカット / ♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》と《イシカワ・ハンドシーカー / ♪聞くだけで 才能バレる このチューン》のクリーチャー側だ。
先攻のプレイヤーは手札が1枚少ないため、フィニッシャーである《芸魔王将 カクメイジン》を手札にキープし続けることが難しい。そのため《氷柱と炎弧の決断》や《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》などのドロー呪文で手札を増やすプランを取ることが多い。
しかし、≪歌舞音愛 ヒメカット≫を出されてしまった場合はそれらドロー呪文を咎められてしまう。
では《芸魔王将 カクメイジン》をキープした場合はどうだろうか、この場合はブロッカーである≪イシカワ・ハンドシーカー≫が壁となり、《芸魔王将 カクメイジン》の攻撃を防がれてしまう。
といった具合だ。
【水火マジック】のミラーマッチの背景には、見た目以上に複雑なやり取りがあるのだ。
Game
先攻:蕎麦湯蕎麦湯は《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》、カニ小籠包は《強瀾怒闘 キューブリック》をマナチャージしてターンを終える。
両者とも使用デッキは【水火マジック】だ。
2ターン目、蕎麦湯は《AQvibrato》を召喚。
対するカニ小籠包が出したのは≪歌舞音愛 ヒメカット≫。 ターンを返した後も蕎麦湯の顔をじっと見つめるカニ小籠包、この≪歌舞音愛 ヒメカット≫の召喚で蕎麦湯がどういう反応をみせるのか、小さな仕草であっても見逃すことはできない。 この≪歌舞音愛 ヒメカット≫で蕎麦湯は《氷柱と炎弧の決断》や《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》などで手札を補充することが厳しくなってしまった。
しかし、それは手札にコンボパーツが揃っていない場合の話だ。
蕎麦湯は《AQvibrato》で攻撃宣言すると、手札から《芸魔隠狐 カラクリバーシ》の革命チェンジを宣言。その効果で手札から《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を唱える。
カニ小籠包の表情がわずかに曇る。 蕎麦湯「出す効果とアンタップする効果で」
新たに≪ボン・キゴマイム≫を出し、《芸魔隠狐 カラクリバーシ》のアンタップを予約。
カニ小籠包のシールドが1枚ブレイクされる。
蕎麦湯はS・トリガーがないことを確認すると、すぐさま《芸魔隠狐 カラクリバーシ》を《芸魔王将 カクメイジン》に革命チェンジさせる。 ここからは【水火マジック】の王道パターンだ。
蕎麦湯は《芸魔王将 カクメイジン》の効果で墓地から《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を再び唱える。先ほど手札に戻った《AQvibrato》が再登場し、《芸魔王将 カクメイジン》のアンタップが予約される。
カニ小籠包のシールドが2枚ブレイクされる。
トリガー宣言は、ない。
蕎麦湯は《芸魔王将 カクメイジン》で再び攻撃する。
蕎麦湯「W・ブレイクで、何も唱えません」
カニ小籠包の残る2枚のシールドがブレイクされる・・・・・・ カニ小籠包「ない!!!」
WINNER:蕎麦湯
見事、ミラーマッチを制した蕎麦湯にデッキ選択について尋ねてみた。
蕎麦湯「デッキパワーが1番高いですし、理不尽なパターンも1番多いと思います」
この試合の勝ち方もまた、【水火マジック】を選択した理由なのだ。
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