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DMGP2023-1st Day1(アドバンス)決勝Round 1:take- vs. わだかず

ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影者:瀬尾 亜沙子


※撮影時のみマスクを外しています。  突然だが、過去のメタゲームから水文明、火文明を採用したデッキを振り返りたい。

 GP5thの【水火レッドゾーン】や、双極編環境の【水火覇道】は真っ先に上がる候補だろう。GP6thや2017年日本一の【光水火ドギラゴン】も元をたどれば【水火ドギラゴン】が源流。広義では水火系統のデッキといえる。
 これらに共通しているのは、ビートダウンの側面以上に「高速コンボデッキ」であるということだ。《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》のコンボ、《“龍装”チュリス》+《蒼き団長 ドギラゴン剣》のコンボが分かりやすいだろう。
 そんな「高速コンボデッキ」の代名詞である水火の最新作は【水火アポロ】。前述のどのデッキをも超えたフィニッシュ性能を誇る。

 フィーチャー卓に座るtake-の使用デッキは、上記の経歴を持つ【水火アポロ】。予選は8勝1敗と仕上がりは最高だ。対するわだかずが握るのは【闇火バイク】と同じく前のめりなデッキ。先ほども少し触れたが、様々な文明を乗り換えながら環境を渡り歩いてきた【バイク】デッキが最新のチューンで卓につく。お互いに《禁断 ~封印されしX~》を抱えてのゲームスタートと、アドバンス大会の本戦1回戦を飾るに相応しい顔ぶれだ。

先攻:take-  take-の《アストラルの海幻》からゲームは始まる。続く3ターン目も《超次元の王家》のパンドラシフトで手札を整え、墓地に《禁断の轟速 ブラックゾーン》を揃えると【水火アポロ】の準備は完了。あとは突っ走るのみだ。

 対してわだかずは《影速 ザ・トリッパー》を召喚。この《影速 ザ・トリッパー》による「相手はカードをマナゾーンに置く時、タップして置く。」能力がゲームを大きく動かす。  というのも、この時点でtake-は手札に《ダイナボルト <ドギラ.Star>》を抱えていた。本来なら《ダイナボルト <ドギラ.Star>》から進化&侵略、メテオバーンでゲームエンドまでもちこめる"はずだった"のだ。4コストである《ダイナボルト <ドギラ.Star>》の召喚は叶わず、無念のターンエンド。
 《影速 ザ・トリッパー》がわだかずに授けた1ターンは果てしなく大きいものだった。

 わだかずは《絶速 ザ・ヒート》で追加の打点を用意すると攻勢に出る。《絶速 ザ・ヒート》の攻撃時に侵略宣言!

《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》&《禁断の轟速 ブラックゾーン》の同時侵略!!

 【闇火バイク】が現環境クラスまで成長した要因の一つがこの《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》&《禁断の轟速 ブラックゾーン》のパッケージだ。
 《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》のWブレイクはGストライクを喰い止めつつ、自身をアンタップさせ《禁断の轟速 ブラックゾーン》にバトンタッチ。続く《禁断の轟速 ブラックゾーン》のTブレイクに反応し手札の《龍装者 バルチュリス》を宣言することで唐突に6打点を叩き込む。

 今回のわだかずは《龍装者 バルチュリス》宣言こそ無いが、前のターンに召喚した《影速 ザ・トリッパー》がいるためトドメまでの打点は十分だ。  わだかずの《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》がtake-のシールドをWブレイク!
 《禁断の轟速 ブラックゾーン》が………
続かない!take-がシールドから捲ったカードは《終末の時計 ザ・クロック》  《影速 ザ・トリッパー》がわだかずに1ターンを授けたのなら、take-にターンを授けたのは《終末の時計 ザ・クロック》
 三度の手札交換にシールドブレイクまでもらったtake-。《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の炎は全てを滅する!  メテオバーンによるシールド全ブレイクに、わだかずは祈るようにシールドを捲る。
宣言は…無い!

 take-の《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》がそのままわだかずを貫いた。

Winner:take-

 《一王二命三眼槍》などの珍しい採用が目を引くわだかずの【闇火バイク】。
 インタビューを経て分かったことだが、《ドキンダムの禁炎霊》《一王二命三眼槍》も2枚ずつの採用だったとのこと。惜しくも今回の【水火アポロ】対面では裏目に出てしまった構築かもしれないが、予選9回戦を勝ち抜いた構築なのだからこれも一つの正解だ。特にわだかずがアツく語ってくれたのは《コッコ・武・ルピア》の採用について。《U・S・A・BRELLA》の代わりに採用されたカードだが、墓地リセットと盤面干渉を同時にこなせるため輝く場面も多かったという。今回の戦いでも、もし《コッコ・武・ルピア》が間に合っていたらtake-の《禁断の轟速 ブラックゾーン》が墓地から消えていたかと思うと面白いかもしれない。
 《U・S・A・BRELLA》を強く使えるのが【闇火バイク】の強みだと認識していたが、採用されていなくてもこの実績だ。既存の構築、いわゆるテンプレートに囚われないわだかずの柔軟な発想を称えたい。テンプレートを見直すことの重要性が伺える。

 対するtake-も【水火アポロ】の《R.S.S. アアルカイト》を抜いた代わりに《蒼狼の大王 イザナギテラス》を厚くとっていた。take-が前日まで必死に悩んでいた枠でもあるので、予選で《蒼狼の大王 イザナギテラス》に救われた場面は嬉しさがこみ上げたという。

-おまけ-
 これは完全に余談だが、勝利したtake-は本戦2回戦も【闇火バイク】とマッチングし、無事に先攻をとった。喜んだのも束の間、《シブキ将鬼の巻》《終末の時計 ザ・クロック》を引っこ抜いてしまうという大事故の末、惜しくもベスト64で散った。
 2023年4月22日(土)発売の「双竜戦記」2023年4月22日(土)発売の「双竜戦記」の銀トレジャーで《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》が再録されるので、【アポロ系統】のデッキを組みやすくなり、環境でビートが増加するかもしれない。今後は、読者の皆さん含め、より一層慎重な《シブキ将鬼の巻》の使用が求められそうだ。

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