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DMGP2024-2nd Day2(オリジナル)決勝Round 3:ネクロノミコン vs. @BLUE

ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影:瀬尾 亜沙子

「超感謝祭 ファンタジーBEST」の勢い、いまだ衰えず。

 オリジナルで開催された今回のDMGP2024-2nd-Day2は、予選ラウンドを通過した128名のうち41名……予選突破者の実に32%が「ファイアー・バード」という偏った結果となった。

 そして、トップ8まであと2勝というこのタイミングでフィーチャーマッチに呼ばれた@BLUEも「ファイアー・バード」を選択した一人だ。

 だが、多数を選択した者がいる裏側には必ず少数を選択した者がいる。7月に発売したため既に3ヶ月以上前のパックとなった「超感謝祭 ファンタジーBEST」でピックアップされた5種族の中でも、競技シーンにおいては4~5番手にあたるであろう「デスパペット」をフィーチャーしたデッキで同じくここまで勝ち上がったのが、対戦相手であるネクロノミコンなのである。もちろん128名の中でも、使用者は1名のみだ。

 本来、発売当初であればともかく、発売3ヶ月も経過してSRの評価が逆転することなどありえない。《龍后凰翔クイーン・ルピア》《龍后人形メアリー・ジェニー》よりも強いというのは選別と淘汰を経た結果であり、統計的事実だ。

 だが。

 どんなに困難でくじけそうでも、信じることで必ず最後に愛は勝つ……かも、しれないのだ。  《龍后人形メアリー・ジェニー》《龍后凰翔クイーン・ルピア》。花嫁に相応しいのは、はたしてどちらか。

Game



 予選順位で先攻の@BLUEが《マジシャン・ルピア》《ポッピ・冠・ラッキー》とチャージして《マジシャン・ルピア》を送り出す順調なスタートを切ったのに対し、ネクロノミコンは《忍蛇の聖沌 c0br4》《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》とチャージしつつも、手札が悪いのかアクションがない。

 一方、返すターンに《ルピア&ガ:ナテハ》をチャージした@BLUEは快調に《ハッター・ルピア》を送り出すと、「ハイパーモード」からの攻撃時「メクレイド」で《雷炎翔鎧バルピアレスク》を着地させつつ1枚ブレイク……通る!

 さらに《雷炎翔鎧バルピアレスク》での攻撃時、手札から《アリス・ルピア》……しかもめくれたのは、《ハンプティ・ルピア》《龍后凰翔クイーン・ルピア》《龍后凰翔クイーン・ルピア》  さすがに首を傾げるネクロノミコン。あまりにも完璧すぎるムーブ。

 《ハンプティ・ルピア》《パクリオ》《パクリオ》《ナーガの海黒環》《カレイコの黒像》《倍掘人形ニモドース》《忍蛇の聖沌 c0br4》という手札から《カレイコの黒像》を落としつつ、《雷炎翔鎧バルピアレスク》によるブレイク。これも通り、《マジシャン・ルピア》《アリス・ルピア》《ハンプティ・ルピア》《龍后凰翔クイーン・ルピア》《龍后凰翔クイーン・ルピア》を破壊対象として追加ターンを獲得

 そしてもちろん、2体の《龍后凰翔クイーン・ルピア》は破壊置換効果でバトルゾーンに残っている。  続けて《龍后凰翔クイーン・ルピア》の攻撃時、《ハッター・ルピア》を破壊しつつ「メクレイド」。

@BLUE「少し考えます」

 悩みながらも《アリスの突撃インタビュー》2枚を下に送りつつ出したのは《雷炎翔鎧バルピアレスク》。そのまま《龍后凰翔クイーン・ルピア》のW・ブレイクが通ると、続けて《雷炎翔鎧バルピアレスク》の攻撃時に《ポッピ・冠・ラッキー》まで出しつつブレイク。

 結局その最後のシールドにもS・トリガーはなく、追加ターンを残した状態での《龍后凰翔クイーン・ルピア》の先攻3ターン目ダイレクトアタックが、そのまま通ったのだった。
Winner: @BLUE

 相手のぶん回りと自身の微妙な回りで呆気なく敗北してしまったが、ネクロノミコンが《龍后人形メアリー・ジェニー》入りのデッキでベスト32という立派な成績を残したことは事実だ。

 そこで、今回の使用デッキについて簡単に話を聞いてみた。

--「このデッキ……『キクチVチャロン』、それとも『デスパペット』でしょうか?これは、ご自身で作られたものですか?」

ネクロノミコン「『デスパペット』、になるんですかね……?まあそうだと思います。身内と色々調整しながら、自分で作ったデッキです」

--「どういった経緯でこのデッキを作られたんでしょうか?」 ネクロノミコン《龍后人形メアリー・ジェニー》を使いたかったので、これをうまく生かすにはどうすればいいかということでこのデッキを組みました。『超感謝祭 ファンタジーBEST』が出てからずっと、色々形を変えながら使っていて、この形が一つの解答かな、といった次第です」

--「なるほど、となるとデッキに入っている《Vチャロン》は楯を割らない勝ち手段なら何でもいい、というわけですね。極端な話、《CRYMAX ジャオウガ》なども候補にあがると」

ネクロノミコン「ハンデスしてコントロールするので、その先に楯殴るのはちょっと違うなーとなりまして。《CRYMAX ジャオウガ》も試したんですが、やはり3点はいかないといけない。そうなると最近はS・トリガーで返されるデッキが多いので、《Vチャロン》の方に軍配があがりました」

--「《パクリオ》《幽幻人形キヨ&ヨン&シー》のパッケージは独特ですが、どういった理由で採用されているんでしょうか?」 ネクロノミコン環境にコンボデッキが多いんですよね。というか、手札に枚数を揃えて発動するものが多い。なのでキーパーツを《パクリオ》で抜いて減速すれば、その後は《幽幻人形キヨ&ヨン&シー》が強力に使えます。また、《龍后人形メアリー・ジェニー》によって《幽幻人形キヨ&ヨン&シー》が『ブロッカー』を得るので、無限ブロッカーにもできます」

--「他にイチオシのポイントなどはありますか?」 ネクロノミコンピン差しの《倍掘人形ニモドース》ですね。《ナーガの海黒環》で闇のカードなら墓地から拾えるので、《インフェルノ・サイン》などとも悩んでいた枠です。《龍后人形メアリー・ジェニー》《ナーガの海黒環》で墓地が肥えるので、《Vチャロン》が墓地に落ちてしまった際に、拾えるカードが欲しかったんですよね」

ネクロノミコン「そこにきて《倍掘人形ニモドース》はデスパペットなので《龍后人形メアリー・ジェニー》からも出せますし、《忍蛇の聖沌 c0br4》からもくっつきます。9月の『ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル』から、地味ですが良い強化をもらえたなと思いました」

 トップ8入賞にまでは届かなかったものの、ネクロノミコンのデッキは《龍后人形メアリー・ジェニー》を競技シーンで絶対使う!』という《龍后人形メアリー・ジェニー》への愛が溢れた素晴らしいリストとなっているので、ぜひローグデッキピクアップをご覧いただきたい。
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