DMGP2026-1st Day2(オリジナル)Round 1:スライ無 vs. NeZe
ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影:後長 京介
4600名超えの一日が今日も始まる。その幕開けとなる、まだ生放送も始まっていないこの第1回戦にフィーチャーマッチテーブルに呼ばれたのは、強豪プレイヤー同士だった。
DMGP2025-2nd DAY2(オリジナル・チーム戦)で優勝し、先月の日本一決定戦2025にも出場したスライ無。オリジナルGPのディフェンディング・チャンピオンであることもさることながら、それらで使用したデッキは「火闇邪王門」「火光自然メタビート」と、常に独創的なローグデッキの可能性を追求することを忘れない姿勢が印象的なプレイヤーだ。
そしてそれに対するは、昨日のアドバンス・フォーマットのDAY1で「光水闇邪眼帝」を使用し、トップ64に入賞したばかりのNeZe。メタクリーチャーの扱いはお手の物とばかりに、今日のオリジナルでも2日連続での決勝トーナメント進出を期して、同じアーキタイプである「光水闇邪眼帝」を使用している。
だが、ローグデッキを使うならば当然環境読みは欠かせない。カード同士のマイナーな組み合わせで環境を乗り越えようとするという点において、スライ無もまたその精神性そのものがメタに寄っていると言える。そしてそれを示すように、今日も日本一決定戦で使用した「火光自然メタビート」に最新の「超化獣」を入れ込んでブラッシュアップしたデッキを持ち込んでいるのだ。
言わばこの対決は、メタ対メタ。はたして相手を出し抜くのは、どちらのメタ使いか。Game
ジャンケンで先攻となったNeZeが《忍蛇の聖光 c0br4》《アーテル・ゴルギーニ》とチャージしてターンを返したのに対し、《S級原始 サンマッド》《神判のカルマ コットン / ジャッジ・水晶チャージャー》とチャージしたスライ無は《若き大長老 アプル》を送り出すのだが、これには返しで《同期の妖精 / ド浮きの動悸》をチャージしたNeZeの《冥土人形ヴァミリア・バレル》が合わせられる。ここで一時5枚となった手札から落とされたのが返しのアクションとして強力だったはずの《轟腕のR ダグラジャパニカン》で、思わず苦笑が漏れるスライ無。それでも返すターン、《偽りの希望 鬼丸「終斗」》チャージから《ピザスターのアンティハムト》を着地させると、1ドローから送り出したのは《轟腕のR ダグラジャパニカン》!自身のシールドをマナに送って「Zラッシュ」に突入しつつ「マッハファイター」で《冥土人形ヴァミリア・バレル》を踏み、攻撃後のクリーチャー踏み倒し効果はマナ減量を嫌ってあえて使用しなかったとはいえ、展開面において先攻後攻を入れ替えることに成功する。

一方NeZeは落ち着いて《アーテル・ゴルギーニ》チャージから2体目の《冥土人形ヴァミリア・バレル》で《轟腕のR ダグラジャパニカン》を手札に追いやり、4枚の手札から《若き大長老 アプル》を抜き去ると、この《冥土人形ヴァミリア・バレル》は再び返しの《轟腕のR ダグラジャパニカン》の的になるだけのように見えて、ここまで《アーテル・ゴルギーニ》2枚をマナに埋めている以上手札にキープされているのが透けており、スライ無にとっては思案どころ。
だがスライ無は構わず《轟腕のR ダグラジャパニカン》チャージから再び《轟腕のR ダグラジャパニカン》を召喚して6マナに到達すると、《冥土人形ヴァミリア・バレル》を踏みつつマナから登場させたのは《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》!
さらに《ピザスターのアンティハムト》での1点ブレイクが通り。「Zラッシュ」が発動。《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》攻撃時に《ピザスターのアンティハムト》をアンタップしながらのT・ブレイク!アンタップした《ピザスターのアンティハムト》だけは《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》の「G・ストライク」でどうにか止めたものの、NeZeの残るシールドは1枚。クリーチャーの頭数は0対3……だがそれでも、NeZeは冷静な態度を崩さない。
NeZe「『このクリーチャーを選んだら』……ですよね?」《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》チャージから送り出したのは予定調和の《アーテル・ゴルギーニ》。蘇生2回で《冥土人形ヴァミリア・バレル》2体を墓地から呼び戻し、《轟腕のR ダグラジャパニカン》を戻して《偽りの希望 鬼丸「終斗」》を、《ピザスターのアンティハムト》を戻して《ピザスターのアンティハムト》を、手札からそれぞれ抜き去る。
一瞬にして《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》1体に対して「ブロッカー」3体という状況。手札は3枚……ここが、スライ無にとっての正念場。
スライ無「ちょっと考えますね、ごめんなさい」
少考ののちに意を決すると、《若き大長老 アプル》をチャージして6マナから《偽りの希望 鬼丸「終斗」》を召喚し、《冥土人形ヴァミリア・バレル》とバトルして1ドロー。さらに《偽りの希望 鬼丸「終斗」》でプレイヤーへと攻撃し、「Zラッシュ」の圧で《冥土人形ヴァミリア・バレル》がブロック、バトルに勝って1ドロー。《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》も攻撃して《アーテル・ゴルギーニ》がブロック、バトルに勝って1ドロー。3ドローしながら盤面を更地へと戻す。だが、もしNeZeのマナゾーンに多色があったなら、本来《若き大長老 アプル》まで添えられていたはずのターン。メタの不在が、致命的な隙を生んでしまう。
すなわち、《旋略のS アドミラル・アレグル》チャージからNeZeが送り出したのは《~邪眼帝~》!しかも蘇生した《アーテル・ゴルギーニ》が呼び戻したのは《冥土人形ヴァミリア・バレル》に加え、墓地肥やし効果で落ちた《世界のY チャクラ・デル・フィン》!!
《冥土人形ヴァミリア・バレル》効果で「Zラッシュ」なしの《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》を戻し、《轟腕のR ダグラジャパニカン》を捨てさせる。さらに《世界のY チャクラ・デル・フィン》でシールドを追加しつつ《偽りの希望 鬼丸「終斗」》の動きを止めると、なおも《~邪眼帝~》で《冥土人形ヴァミリア・バレル》を「ハイパー化」し、終了時の効果で《世界のY チャクラ・デル・フィン》を出し直すことで、NeZeは1枚だったシールドを一気に3枚まで回復するという驚異的なリカバリーを見せる。それでも返すスライ無は《無頼BEN-K1000》を送り出すと、そのままタップ状態の《~邪眼帝~》へと攻撃するときに「D・D・D」《轟く邪道 レッドゾーン》!《世界のY チャクラ・デル・フィン》と《~邪眼帝~》が破壊され、さらにプレイヤーへの攻撃時に《冥土人形ヴァミリア・バレル》を破壊置換した《アーテル・ゴルギーニ》だけは残りつつも、3枚のシールドを一気に叩き割る。
だが、そこには。
《ウルの天宝》!スライ無「……く~」
《~世紀末の善悪~》が降臨すると、これまで丁寧に管理してきたスライ無の手札リソースが枯渇してしまう。
そしてなおもNeZeは《冥土人形ヴァミリア・バレル》で《偽りの希望 鬼丸「終斗」》を戻してそのまま捨てさせると、「ハイパーエナジー」で《魔誕の斬将オルゲイト》を送り出す。
スライ無は《逆転の火焔ボルシャック・メビウス》を手出しし、効果で《~世紀末の善悪~》の「G-NEO」を剥がすが、これは《魔誕の斬将オルゲイト》に登場時効果を反射されそのまま相打ち。《神判のカルマ コットン / ジャッジ・水晶チャージャー》を戦線に追加し、《轟く邪道 レッドゾーン》で攻撃するが、ダイレクトアタックは《~世紀末の善悪~》が阻む。
それでも《轟く邪道 レッドゾーン》さえ対処されなければ……というスライ無の希望を、返すNeZeは完全に打ち砕いた。
手出し《忍蛇の聖沌 c0br4》!《世界のY チャクラ・デル・フィン》がシールドを回復しつつ頼みの綱の《轟く邪道 レッドゾーン》の動きを封じ、さらに《同期の妖精 / ド浮きの動悸》までもが添えられる。ここでスライ無はようやく1ターン遅れで《若き大長老 アプル》を設置するものの、既にNeZeには反撃の準備が整っている。《無頼BEN-K1000》で回復していたものの、2度の《轟腕のR ダグラジャパニカン》の使用でスライ無のシールドは4枚。《同期の妖精 / ド浮きの動悸》でブレイク。《世界のY チャクラ・デル・フィン》でW・ブレイク。《忍蛇の聖沌 c0br4》で最後のシールドをブレイク……そして《アーテル・ゴルギーニ》によるダイレクトアタックが、一進一退のシーソーゲームに終止符を打ったのだった。
Winner: NeZe
スライ無「……マジかー!!!」
NeZe「そのデッキ知ってました。それと迷ったんですよー」
スライ無「(マナに)多色埋められへんのかー……」
NeZe「(多色を)わざと減らしてるんですよ、《忍蛇の聖沌 c0br4》とか入れて。本当は《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》とか入れたいんですけど……」
既存のアーキタイプでも、アレンジを加えることでメタを外すアプローチが可能となる。乗り越える意思を持った者同士の対決……わずかに上を行ったのは、NeZeだった。
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スライ無 DMGP2026-1st オリジナル構築 |
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NeZe DMGP2026-1st オリジナル構築 |
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