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2024年度日本一決定戦事前メタゲーム総括記事:アドバンス編

ライター:宮崎 大(アーチー)

やっと、すべてのプレイヤーが待ち望んだこの季節が来た。

 驚天動地のスキルを持つプレイヤーが集まり、その年の『日本一』を決める恒例行事であるデュエル・マスターズ全国大会

 一人残らず一網打尽して今年の王冠を手にするものは誰だ。

 この記事では事前に得た情報からアドバンスフォーマットのメタゲーム(ゲーム環境)について紐解いていき、読者の方々が当日最高のコンディションで観戦できるように解説していこうと思う。

全国大会におけるアドバンスの重要性

 アドバンスとは、デュエル・マスターズが長い歴史の中で創り上げてきた「超次元ゾーン」や「超GRゾーン」など、メインデッキ40枚以外にも特殊な外部ゾーンが自由に使って闘えるルールである。

 《禁断 ~封印されしX~》《滅亡の起源 零無》等外部ゾーンを使えることで戦略に幅が広がり、多様でド派手なデッキが見られる。  全国大会はアドバンス3回戦+メインデッキ40枚のみ使えるオリジナル3回戦の予選で上位8名が予選上がり。

 決勝トーナメントはオリジナルでBO3(Best of 3、いわゆる2本先取)にて勝負する。

「ってことはアドバンスってあんまり比重重くないよね」

 と思う方は少なくないだろう。

 実はこれは大きな間違いである。

予選段階ではアドバンスの方がオリジナルよりも重要である。

それは“対戦相手・マッチ・ウィン・パーセンテージ(対戦相手の勝率)”に影響しやすいからである。

 予選上がりは8枠の中で「①勝利数が多いプレイヤー②同率の場合、(対戦相手の勝率の合計÷ラウンド数)の大きさ」の順番で決まる。

 アドバンスが先に3回ある分、そこで3連勝すれば、もしオリジナルで2敗してしまっても②で予選上がりが出来る可能性がある。

 しかしアドバンスで2敗、オリジナルで3勝しても②に期待するのは少し難しいだろう。

 長くなるので詳しい説明は省くが要するに“アドバンスで勝っておくと、予選上がりの可能性が増えやすい”ということだ。

 アドバンスの重要性を伝えたところで、今回のアドバンス環境について話していこう。

アドバンス環境の今

 アドバンスの方が実はオリジナルよりもデュエル・マスターズにおける基礎的な盤面の取り合いが多発している。

 これには “速度”と“外部ゾーン“が関係している。  オリジナルフォーマットの平均ビッグアクションは4ターン目。

 対してアドバンスフォーマットの平均ビッグアクションは3ターン目になる。

 オリジナルよりもワンテンポ速く、外部ゾーンを多用するとなると、どのデッキも自身が持つメインプランのほかに“メタ(妨害)カード”を使用せざるを得ない。

この“メタカード”をめぐって盤面の取り合い。

 いわゆるリソースゲームが行われるため、ド派手なアドバンスだからこそ基礎的な盤面の取り合いが多発している。

デッキ(環境を定義するレベル)

闇単ゼナーク

 最速2ターン目から凄まじい速度で《死神覇王 ブラックXENARCH》によるクリーチャー除去とハンデスをこなすデッキ。

このデッキに勝てる目のないデッキはアドバンス環境から駆逐されることになったアドバンス環境の顔。

 高速で相手の手札を刈り取った後に《滅亡の起源 零無》の儀を保険にしてシールドを割り切り、万が一盤面が返されることがあれば、零龍卍誕で相手のバトルゾーンを焼け野原にする。  墓地リソースと手札リソースを《滅亡の起源 零無》の儀をチェックしながらゲームを進めていかなければいけないため、非常にテクニカルなデッキでもある。

このデッキを取り巻く“メタカード”にもどのように対応を見せるのかがこのデッキを観戦する際の注目である。

火光水バクオンソー

 《頂上混成 BAKUONSOOO8th》を軸にした最速3ターンで対戦相手のシールドを削り切りダイレクトアタックまで到達できるミッドレンジデッキ。

 ダブルメインプランとして《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》≪同期の妖精≫《ポッピ・冠・ラッキー》を守る《金天使 エン・ゴルギーニ》を使ったビートダウンも可能。 アドバンスの“メタカード”が強いからこそ輝いているデッキである。

 もちろん上記の【闇単ゼナーク】にも“メタカード”が効く。

 ゲームプランの切り替えや、細かなシールドブレイクにプレイングが必要なため、このデッキを持ち込むプレイヤーは殴ることに関して一流である必要がある。

光水ヘブンズ・ゲート

伝統的な防御力デッキがまだまだ最前線を貼っている。

 S・トリガーからの《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》から盤面制圧し、《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》の呪文面をループさせて勝つデッキになる。  DMGP2024-2nd DAY1にて3位、4位フィニッシュを飾り、驚異的なパワーを見せつけたことが目に新しいだろう。

 その後【星龍マーシャル】の流行によって数は減らしたものの、殿堂施行と共に復活。

 CSでの入賞報告も多く、どのデッキにも戦えるデッキタイプなため今大会でも期待値が高い。


基本的にはこの上記3つのデッキによる3すくみになると考えられる。

 【闇単ゼナーク】は【光水ヘブンズ・ゲート】に強く
 【光水ヘブンズ・ゲート】は【火光水バクオンソー】に強く
 【火光水バクオンソー】は【闇単ゼナーク】に強い。


【火光自然モルトDREAM】

 《夢双龍覇 モルトDREAM》《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》によるコスト踏み倒しから《地封龍 ギャイア》《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》のクリーチャー面を出して一気に攻撃し倒すド派手なデッキタイプ。  メタカードが刺さりやすい点とビッグアクションの平均速度が他デッキより遅いため、少し難しいデッキである。

しかし爆発力はどのデッキにもある最強クラス。

 このデッキの捲り出すと止まらないパワーでテクニカルなデッキを破壊していく姿に注目。

【水自然ジャイアント】

この環境は《とこしえの超人》×《キャディ・ビートル》のメタの組み合わせがとにかく強い。  それを一番うまく使えるのがこのデッキ、【水自然ジャイアント】だ。

 《同期の妖精 / ド浮きの動悸》のクリーチャー面や《アシステスト・シネラリア》で上記2種のメタカードを守る。

 そして中盤からは《インフェル星樹》《禁断 ~封印されしX~》の封印をマナに送りながらドローでリソース確保し、《超重竜 ゴルファンタジスタ》で一気に手札とマナを伸ばす。

 フィニッシュには《完璧妖精マリニャンX》と≪音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ≫で封殺し攻撃する。  このリソース確保が次々とメタカードを呼んできて展開していくため、何回メタカードを除去しても追いつかないのだ。

 メタが刺さればアドバンス環境を楽に勝ち抜けることができることで、デッキ選択の上手さが問われるデッキだ。

【光自然ドリームメイト】

 【水自然ジャイアント】と同じく《キャディ・ビートル》《とこしえの超人》を扱える上で、自身にも強い押し付けの動きがあるデッキ。

 《お目覚めメイ様》から《森夢のイザナイ メイ様》への革命チェンジからの展開は止められにくい。

 メタカードに対しても《料理犬のヴィヤンドゥ》で処理しながら自分の動きに変換できるので、アドバンスの方が立ち位置が良く輝いているデッキに見える。

おわりに

 以上でアドバンス編は終わりとなる。

 殿堂施行によって大きく環境は動かなかった。

 そのため長い期間磨き上げてきたプレイングがそこで花を咲かせる。

 デュエル・マスターズの長い歴史の中で全てのカードが使用可能な伝統的なフォーマット。

 彼らトッププレイヤーの輝く華麗なプレイング、華麗なデッキを当日楽しもう。

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