全国大会2024 Round 3:ジンジャー vs. すがない
ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影:後長 京介

詳しい説明こそ省くが、本戦進出を狙うにはアドバンス構築戦である3ラウンドを落とすわけにはいかない。アドバンス構築戦はこの戦いでいったんおしまいとなるがその結果は……。
2連勝でテーブルにつくのはジンジャー。直近のグランプリでもあるDMGP2024-2ndの覇者である。圧倒的なまでに【火光闇ファイアー・バード】を使いこなしていた彼が相棒に選んだのは【火光水バクオンソー】。
相手への妨害という搦め手を持ちつつも、《頂上混成 BAKUONSOOO8th》や《金天使 エン・ゴルギーニ》による攻撃性能で急な打点生成や突破の難しい盤面制圧もできる、アドバンス環境を代表する新時代のメタビートデッキだ。
一方GP覇者に挑むのはすがない。彼は1月に開催されたエリア代表決定戦のジャッジ大会で見事優勝を決め、この場所にいる。
全国大会の出場が決まってからというもの、口癖のように「2ブロックのことしか分からない」と嘆いていた彼だが、今は絶賛2連勝中。全国大会を前に追い込みをかけ、アドバンス環境の理解度を上げた彼は止まらない。
第1ラウンド、超CSⅦ 広島覇者の愚っちゃんに勝ち、第2ラウンドはDMGP2024-1st覇者の試験管にも勝っている。今日この日、ジャイアントキリングを続けた彼は、なおもGP覇者へと挑む。
前述の通り、本戦進出を狙うにはアドバンス構築戦である3ラウンドを落とすわけにはいかない。荒れ狂うこの大一番、勝利の女神が微笑むのは王者ジンジャーか、挑戦者すがないか。
Game
先攻:ジンジャー
手札には《森夢のイザナイ メイ様》までそろえており、何もなければこのままゲームが終わってしまうぞという構えだ。
しかし相手はジンジャー。GP覇者は伊達じゃない。《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》を召喚し、すがないの革命チェンジ、及びあらゆる踏み倒しに待ったをかける。
【光自然ドリームメイト】の誇る最高出力を封じられたすがないではあったが、こちらも負けじと《トレジャー・マップ》でサーチした《ベイB セガーレ》でジンジャーに待ったをかけた。
お互いに相手の“やりたい行動”が分かっているからこその鍔迫り合い、アドバンス環境のデュエルマスターズを象徴する序盤の動きだ。
互いの妨害クリーチャーが重たいようで、思うように動けない両者。《天翼 クリティブ-1》という追加の妨害を挟むジンジャーだが、すがないは別の切り口で攻めにかかる。
《料理犬のヴィヤンドゥ》を召喚し、即座にハイパー化。《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》をマッハファイターで倒し、踏み倒し効果こそ発動しなかったがマナを5枚まで伸ばす。《天翼 クリティブ-1》の妨害を嫌ってマナ加速に成功したすがないが一歩リードだ。
ジンジャーは《同期の妖精 / ド浮きの動悸》の下面で《ベイB セガーレ》を手札に戻したが、イマイチ有効とは言い難い。すがないは再度《ベイB セガーレ》を展開し、《森夢のイザナイ メイ様》の光臨で《料理長のラビシェフ》を着地させる。

お互いにやりたい動きが咎められながら進むゲーム展開ではあるが、徐々に徐々に【光自然ドリームメイト】であるすがないの方に天秤は傾く。ジンジャーにとって勝利の女神が微笑むならこのタイミングしかない!
一縷の望みを懸けて《終止の時計 ザ・ミュート》で山札を掘りに行くジンジャーだがそこに解答は見つからず。


Winner:すがない
すがないの主戦場は2ブロック。故のエリア代表戦優勝という輝かしい功績なのだが、全国大会のフォーマットであるアドバンス環境・オリジナル環境は全く触れてこなかった。
しかしここにきてアドバンス構築戦全勝という快挙を成し遂げたすがない。続くオリジナル構築戦では、”ある秘策”が用意されているとのことだがその結果は如何に…。
配信を沸かせた“ある秘策”について知っている読者の方も多いとは思うが、なんとRound4もすがないのフィーチャーマッチカバレージである。ぜひそちらも楽しんで欲しい。

©ANYCOLOR, Inc.
TM and © 2025, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY