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超CSⅦ横浜 Round 3:しない会 vs. 次元GR禁断ドルマゲドン零龍使います

ライター:河野 真成(神結)
撮影者:出端 敏夫

 チーム次元GR禁断ドルマゲドン零龍使います
 いや、当然使ってはいけないのだが、きっと彼らと共に戦うとか、魂はいつも側にあるとか、そういった心意気の話なのかもしれない。
 ……と、思ってチームメンバーを確認したところ、そこに並ぶのはドロマー風呂リー卍しょーけん卍の文字。なんと、関東のアドバンスCSに行けば高確率で出会える人たちだった。

 確かにこの人たちなら、本当に次元も零龍も使うかもしれない。  その対戦相手はというとしない会

 チーム名の由来は、2ブロックしたい会というチームのセルフオマージュである。
 メンバーはGP準優勝のあーくんに、むった、そして何とユーリが参戦。2019年以前のデュエマを知るプレイヤーなら、思わず二度見してしまいそうなメンバーである。
 
 見方によってはアドバンス vs 2ブロックという構図ではあるのだが、今回の決着方法はオリジナル。
 では各試合の前に、それぞれの対戦カードを見ていこう。 A席 むった(水闇COMPLEXx) - ドロマー(ドリームメイト)
B席 あーくん(火光水ゴスペル) - 風呂リー(火光水ゴスペル)
C席 ユーリ(ドリームメイト) - 卍しょーけん卍(水闇COMPLEX)

 3面のミラーこそ避けたものの、チームの持ち込みはミラーマッチである。
 そしてドリームメイトとCOMPLEXの相性を考えると、決め手となるのは恐らく……。

A席 むった vs. ドロマー

 先攻はドロマー  名前の通り、CSでは今なおドロマー(光水闇)ハンデスを使用しているプレイヤーであり「次元GR禁断ドルマゲドン零龍」であれば、GR担当である。
 ただ今回のデッキはハンデス系ではなく、全く趣向の違うドリームメイトのようだ。
 
 ゲームは2ターン目の《トレジャー・マップ》からスタート。ここで《配膳犬のトレス》を回収し、続くターンで召喚。
 対してむったは≪同期の妖精≫、≪ボン・キゴマイム≫とかなり順調にプレイしている。  特に対ドリームメイトに於いて、≪ボン・キゴマイム≫はかなりのキラーカードだ。
 《料理犬のヴィヤンドゥ》によるバトルや《ピザスターのアンティハムト》からの《お目覚めメイ様》など、ドリームメイトのやりたいことの前には、≪ボン・キゴマイム≫が立ちはだかる。
 
 4ターン目、ドロマー《森夢のイザナイ メイ様》を繰り出し、これをタップして《配膳犬のトレス》をハイパー化。ターン終了時に光臨で《料理長のラビシェフ》をデッキから呼び寄せ、3ドローを決める。  しかし≪ボン・キゴマイム≫が大きな存在感を放っており、簡単には負けることはない。  むったは返しのターンで《飛翔龍 5000VT》を召喚。ドリームメイトの展開を押さえ込みに掛かる。  ドロマー《料理長のラビシェフ》を召喚し食らい付こうとするが、むったは悠々と《アーテル・ゴルギーニ》を送り込み《奇天烈 シャッフ》も絡んでほぼ必勝態勢に。
 ≪ボン・キゴマイム≫に《飛翔龍 5000VT》、更に《アーテル・ゴルギーニ》と雁字搦めにさて、ドロマーは出来ることがない。
 そしてむったは、この状況から逆転を許してくれるようなプレイヤーではない。
 そのまま波乱の展開などはなく、むったが作り上げた盤面から攻撃が開始され、危なげなく勝利を飾った。
 
WINNER:むった
しない会 1-0 次元GR禁断ドルマゲドン零龍使います

B席 あーくん vs. 風呂リー

あーくん「コイツのデッキだけはわかる! モルトNEXT!」
むった「んなわけないwww」  これは冗談だとして、風呂リーを知る人に彼のイメージデッキを挙げてもらったら、ほぼ100%【モルトNEXT】と返ってくる筈だ。  つまり、「次元GR禁断ドルマゲドン零龍」の次元と禁断担当である。
 ただ最近はモルトNEXT以外にも【火闇バイク】を始め様々なデッキを使用しており、ここ半年でデッキ選択に幅が出始めたプレイヤーとも言えよう。  一方あーくんといえば、【火水マジック】を始めとするアグロからミッドレンジ帯の攻めるデッキを得意とする。詰める・溜めるの判断が的確で本人も自信を持っていることだろう。  しかしGPではその得意分野とは真逆をいく【5c蒼龍】を使い準優勝と、こちらも新たな一面を見せてくれた。
 
 もしこれが半年前の対戦であれば、あーくんの【火水マジック】が風呂リーの【モルトNEXT】を殴り倒して終わったことだろう。
 しかしこの半年間、互いにデッキの選択幅を広げた結果……どうやら大変なことにはなりそうだった。
 
 先攻は風呂リー
 ドロマーの初手埋めの相談に応じた後、やがてチャージしたのは≪音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ≫。 あーくん「マジ?」

 そう、この席はゴスペルミラー。
 つまりこの時点で、ミラー相手に≪音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ≫を埋めざるを得なかった人と、ゴスペルミラーにじゃんけん負けした人が同時に誕生したことになる。
 
 このミラーマッチは、どうもこうもない。先に≪音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ≫か《ファイナル・ストップ》を掛かったら、だいたい決着が付く。
 
 そして試合は互いに序盤に躓くことなく、2コスの手札交換呪文を撃ち合う展開となった。
 
 そうなれば、先に動き出すのは先攻の風呂リー
 4ターン目、《キリモミ・ヤマアラシ》から《水晶の王 ゴスペル》を召喚。攻撃時に革命チェンジはないが、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えて2点。  ここで《氷柱と炎弧の決断》などを踏めば事情も変わってくるが、あーくんの楯にいたのは《氷柱と炎弧の決断》ではなく《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》だった。
 
 返しにルーターなどから後続を引っ張られることと、バウンスして再度《水晶の王 ゴスペル》から《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》で走られること、どちらが勝てるかを検討した結果、ここはトリガーの宣言はせず。
 
 風呂リーの追加ターン。
 5マナから2コスで《エマージェンシー・タイフーン》、3コスで《T・T・T》を唱え、《水晶の王 ゴスペル》の攻撃時に《ファイナル・ストップ》を唱える。  ……ここまで行くと、あーくんに出来ることはない。《水晶の王 ゴスペル》を召喚だけして、ターンを終える。
 
 上2点で踏んではいけないのは、《水晶の王 ゴスペル》《超戦龍覇 モルトNEXT》も同じ。
 そして逆に2点で踏みさえしなければ勝てるというのも、《水晶の王 ゴスペル》《超戦龍覇 モルトNEXT》も同じ。
 
 最後は《氷柱と炎弧の決断》を連打してあーくん《水晶の王 ゴスペル》を止めつつ、追加の《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》と共に殴り切った風呂リーがミラーマッチを制した。
 
WINNER:風呂リー
しない会 1-1 次元GR禁断ドルマゲドン零龍使います

C席 ユーリ vs. 卍しょーけん卍

 かの天才が、お盆ということもあってかデュエマの大会に戻ってきた。
 
 18、19年度のトップランカーだったユーリは、現在は他のゲームで活躍しているわけだが、今回は旧友たちと共にデュエマの大会にやってきた。  一方卍しょーけん卍というプレイヤーを紹介するなら、敢えて言葉を選ばずに書くが「普通に変な人」である。
 
 ドロマーがハンデス、風呂リーがモルトNEXTであるならば、卍しょーけん卍のマイデッキは【マーシャルデリート】である。  もっと言えば、【マーシャルデリート】か【逆アポロ】かの二択である。一度だけ【火光闇ルドルフドルマゲドン】を使っているのを見たことがあるが、「ドルマゲドンもマーシャルもだいたい同じデッキ」という迷言を残していた。
 
 別にマーシャルや逆アポロ以外のデッキを持っていないとかではなく、寧ろ環境デッキは全て所持するタイプのプレイヤーである。CSの合間時間にはフリーで環境デッキを回しながらアドバイスもするなど、プレイも上手い。
 
 ところがマッチング発表がされると、何故かその手には【マーシャルデリート】が握られている、それが卍しょーけん卍なのだ。
 ともなれば今回の対戦も【マーシャルループ】かとも思ったが、今回の使用はマジレスの【水闇COMPLEX】だった。
 
 さて、先攻を取ったのはユーリ
 2ターン目に《配膳犬のトレス》からスタート。
 
 卍しょーけん卍も2ターン目、引いてきた《DARK MATERIAL COMPLEX》をプレイしてターンを終了。
 
 ユーリは3ターン目、《森夢のイザナイ メイ様》を召喚し、《配膳犬のトレス》をハイパー化。ターン終了時に光臨を使い、デッキから《料理長のラビシェフ》を引っ張ってきてドローを進める。
 
 卍しょーけん卍は返しに《冥土人形ヴァミリア・バレル》を召喚。《森夢のイザナイ メイ様》を手札に返す。
 ユーリ《料理犬のヴィヤンドゥ》を召喚するとこれをハイパー化し、マッハファイターで《冥土人形ヴァミリア・バレル》を攻撃。盤面の優位は維持していく。
 
 しかしここから強いのが【水闇COMPLEX】というデッキだ。
 卍しょーけん卍《飛翔龍 5000VT》を召喚し、ドリームメイトの展開を阻止。ユーリ《料理長のラビシェフ》を使ってドローをするが、卍しょーけん卍《闇参謀グラン・ギニョール》から自身の《飛翔龍 5000VT》を回収し、そのまま召喚。再び、ドリームメイトに制限を掛ける。
 
 気付けば、《DARK MATERIAL COMPLEX》のカウントは進み6。最早猶予はない。  ユーリは用意していた《龍后幻獣パティシエ・メイ様》を繰り出し、これを並べてこのターン中に決着を付けることを目指す。この辺りは流石と言えるプランニングだ。
 そして《龍后幻獣パティシエ・メイ様》のメクレイドが《龍后幻獣パティシエ・メイ様》を呼び、見た目上の打点は揃った。  しかし卍しょーけん卍の楯から現れたのは、《終止の時計 ザ・ミュート》  ユーリの攻撃はここで止まる。
 こうなると、あとは《DARK MATERIAL COMPLEX》が動き出す。
 
 卍しょーけん卍《冥土人形ヴァミリア・バレル》を召喚し、これで《DARK MATERIAL COMPLEX》が起動。攻撃時に《奇天烈 シャッフ》を繰り出し、《グランメゾン・ドゥ・メイ様の日常》をケアする「5」を宣言。これにて決着となった。
 
WINNER:卍しょーけん卍
しない会 1-2 次元GR禁断ドルマゲドン零龍使います


 ドリームメイトがCOMPLEXに不利であると考えると、どうしても決着はB席のミラー次第ということになる。
 結果、実質的に勝敗を賭けたじゃんけんが行われ、そこを制した風呂リーらが勝利となった。ちなみに、じゃんけんの勝敗が逆であればあーくんも4ターン目に走れていたらしい。
 
 ともあれ、ここで勝利した風呂リーらはその勢いのまま見事に予選を突破。オリジナルでも強いことを証明した。
 
 大型大会はユーリのようにしばらく遠ざかっていたプレイヤーも、そして風呂リーらのように普段は異なるレギュレーションで遊ぶプレイヤーも、一堂に会しやすい大会だ。
 
 そういう意味で、今回の試合は如何にも大型チーム戦らしい組み合わせだったと思うのである。
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