全国大会2017 Round 3:おんそく vs. たん
全国で選ばれし32人。
それぞれが積み上げたものがぶつかり合う最高の舞台。それが日本一決定戦。
予選第3試合目でフィーチャーエリアに呼ばれたのは南東北エリア代表のたんと、ジャッジ代表のおんそくだ。
たんは南東北エリア大会で権利を獲得した最初の全国行きを決めたプレイヤー。
彼の使用した『光闇自然グラスパー』は最初のエリア大会ながらとてつもない完成度を誇り、その後の2つのエリア大会でも全く同じ構築が優勝するほどのデッキだったのだ。
そんなコントロールを使用していた彼が本日使用するのは光水闇で組まれたコントロールデッキ、いわゆる『ドロマーハンデス』と呼ばれるデッキを持ち込んでいる。
全国大会の出場が決まってから仲間たちと考え続けたというこのデッキは、やはりあの時のように非常に高い完成度を誇るものだと予想される。
対するおんそくは、全てのエリア大会が終了した後に行われたジャッジ大会で『ビートジョッキー』を使い、見事優勝を収めた最後のエリア代表プレイヤー。
彼はあの時から打って変わって超大型コンボデッキの『ゲイル・ヴェスパー』を使っている。
聞いたところによると、安全に勝利を決められるデッキが好みということで選択した理由が大きいそうだ。
『ハンデス』対『ゲイル・ヴェスパー』は手札や盤面といったあらゆる領域のリソースをぶつけ合うゲーム展開になることが多い。
果たして勝利するのはどちらのプレイヤーだろうか?
先攻はたん。
《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》《ブレイン・タッチ》とゆっくりとマナを貯めおんそくの様子を伺っている。
一方のおんそくは《ゼノゼミツ》《デデカブラ》とチャージし、《ジャンボ・ラパダイス》で一気に手札を補充しに向かう。
公開されたカードは《デデカブラ》《デスマッチ・ビートル》《ゼノゼミツ》《天風のゲイル・ヴェスパー》の4枚。その全てが手札に加わっていく。
2ターン目にして多大なアドバンテージを稼がれてしまったたんはなんとか《ブレイン・タッチ》で勢いを削りに行くが、墓地に行くのは余り驚異的ではない《ゼノゼミツ》。
更におんそくは《ボント・プラントボ》でマナを一気に加速させ、たんに大きな差を付けていく。
このままでは一気にゲームを持っていかれてもおかしくない状況。だが、たんは冷静に《制御の翼 オリオティス》を召喚し、おんそくの切り札である《天風のゲイル・ヴェスパー》からの大量展開を防ぎに行く。
しかし、おんそくは《コレンココ・タンク》でマナを更に2ブースト。《制御の翼 オリオティス》の影響をなくそうとする。
たんはこれに《パクリオ》を合わせ、なんとかおんそくの動きを止めようと試みる。
公開された手札は《天風のゲイル・ヴェスパー》に《フェアリー・ギフト》。
そして《デデカブラ》と《デスマッチ・ビートル》が2枚ずつと、ひとまずはこの《パクリオ》で窮地を脱せそうな手札であり、まだまだ勝負はわからないといったところだろうか。
次におんそくは「少し考えますね」と長考の後、《デスマッチ・ビートル》を1体だけ召喚する。
するとたんは《デモンズ・ライト》で後続の妨害カードを引きに行き、ゲームの主導権を握ろうとする。
だがそこにおんそくがトップデックしたのは《ジャンボ・ラパダイス》!
《水上第九院 シャコガイル》や《デデカブラ》を始めとしたクリーチャーがまたも4枚!
おんそくの手札に流れ込んでいく。
更にキラーカードに成り得る《天使と悪魔の墳墓》を警戒しながら、種類の違うクリーチャーを更に2体バトルゾーンに送り込んでいく。
こうなってしまうと苦しい表情を隠せないが、ひとまず体制を立て直そうとするたん。
まずは《アクア・ベララー》を出し、《特攻人形ジェニー》で手札を破壊。
《制御の翼 オリオティス》を召喚しながら自分の山札を確認し、次のターンへの備えもしっかり行う。
ターンが回ってくると、おんそくは《コレンココ・タンク》を召喚し更に手札を補充していく。
続いて、たんの手札が後1枚であることを確認すると、追加の《デスマッチ・ビートル》も召喚する。
タイムリミットが近づいているのを把握しているたんは、ドローをするとまずおんそくのデッキ枚数と墓地をしっかり確認する。
そして、1回の《ヴォルグ・サンダー》で山札を削りきれないと判断すると、次の方法を思案する。
おんそくのデッキに致命的なカードは少ない。であれば《パクリオ》のようなピーピングハンデスで対応できるはず。
幸い手札にあるのは《超次元ガロウズ・ホール》であり、自身の《パクリオ》を使い回す動きも可能だ。
そうゲームプランを固め、実行に移す。
超次元から《勝利のリュウセイ・カイザー》を出して《ジーク・ナハトファルター》からの展開を止め、時間を稼ごうとするが……。
おんそく「デスマッチでバトルで」
そこに潜むは全国の魔物。
「ミスった・・・」と《勝利のリュウセイ・カイザー》を超次元に戻しながら呟くたん。
本人も認める痛恨のミス。そして、おんそくの手札とマナには既に全てのパーツが揃っている。
ターンが返り、手札から正規コストで《ジーク・ナハトファルター》を呼び出すおんそく。
そこからマナの《天風のゲイル・ヴェスパー》を回収し召喚。同じように《水上第九院 シャコガイル》と続けて繰り出していく。
墓地を全て山札に戻し、続けて《ジーク・ナハトファルター》の効果で山札の枚数を調整するとそのまま《水上第九院 シャコガイル》が鮮やかな勝利を決めた!
Winner:おんそく
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