超CSⅧ北海道 決勝Round 4:curuto vs. ヘヴンズニート
ライター:大槻 佳暉(アルマ)
撮影:坂井 郁弥
今回の超CSⅧ北海道においてフィーチャーテーブルに座るのは北海道に縁のあるプレイヤーが多い。
そして、この2人もまた北海道に深く関わりがある。
curuto「さっき、みんなから頑張れ~って言われてきました笑」
彼の名はcuruto。札幌の南に位置する苫小牧のプレイヤーであり、同じくベスト16に進んでいるぽんで、サムライabcと同じ調整グループに所属している。本戦エリアの外側にいる仲間たちからのエールを受け、フィーチャーマッチに挑む。
ヘヴンズニート「もともと関西で、5年くらい仕事で北海道に来て、転職して京都に戻ったって感じですね」
そう語るのはヘヴンズニート。2019~23年ごろに北海道のCSに参加しており亘やtaki、えむつー、北のあーさん、セキボンなど錚々たる面々と交流がある。前日に行われたCSで自身を優勝に導いてくれた【光水自然ゴルギーオージャー】を相棒に、今日を勝ち進んできた。
勝てば、いよいよベスト8。
一度でも負ければ、終わってしまう。
運命の1戦が今、始まる。
Game
先攻:curuto予選順位により先攻はcuruto。《アリスの突撃インタビュー》を埋めた途端、ヘヴンズニートの顔がゆがむ。
ヘヴンズニート「鳥か~~」
この大事な局面において【火光闇ファイアー・バード】への後攻。ヘヴンズニートにとっては最もやりたくないマッチアップであろう。
しかし、彼はこの直前の試合にて【火光闇ファイアー・バード】を打ち破ってきた。気持ちをすぐに切り替え、目の前の相手を倒すことに集中する。
悩んだ末にヘヴンズニートは《超魂設計図》をマナチャージする。
curutoは《マジシャン・ルピア》を召喚。《アリスの突撃インタビュー》を捨てて2ドロー。“あの”3コストの鳥は引けているのか。
一方のヘヴンズニートは《華謡の精霊カンツォーネ》をマナチャージして《ソウルサンライト コハク》を召喚。バトルゾーンを離れない進化元を残しておく。
運命の3ターン目。curutoは《ルピア&ガ:ナテハ》をマナチャージして3マナをひねる。そして
あった。《ハッター・ルピア》!《マジシャン・ルピア》をタップさせハイパーモード開放。そして深呼吸。手を震わせながら、攻撃。
メクレイドで出てきたのは、2体目の《ハッター・ルピア》!またもや表情がゆがむヘヴンズニート。ここはS・トリガーの宣言は無くcurutoはターンを終える。《ハッター・ルピア》2体を目の前に悩むヘヴンズニート。どれだけ進化元の枚数があってもマナゾーンのカードが9に満ちていなければ《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》は自身を残して進化元が全て破壊されてしまう。
ならばやることは何だ?そう、マナを増やすことだ。《ソウルサンライト コハク》の軽減により《USHI和歌轟-8》を2マナで召喚。自身をマナに送り、さらに2マナで《MATATA-美吾罪261》を進化させずに召喚。マッハファイターにより、ハイパーモードではない《ハッター・ルピア》を攻撃する。
攻撃の終わりに2マナブ―スト。ここで見えたのは2枚目の《ソウルサンライト コハク》と《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》。マナにある文明のバランスに少し余裕が出てきた。《MATATA-美吾罪261》の下に《超魂設計図》を敷いて、ここで考える。すなわち、《ソウルサンライト コハク》で《マジシャン・ルピア》を攻撃するか否か。
《マジシャン・ルピア》を破壊すれば次のターン、《ハッター・ルピア》のハイパーモードは開放されないかもしれない。だが、《ソウルサンライト コハク》をタップさせると《ハッター・ルピア》の的になってしまう。
逡巡の結果、ヘヴンズニートは攻撃しないことを選択。これが吉と出るか凶と出るか。
《ハッター・ルピア》が1体破壊されながらもターンが返ってきたcuruto。《アリスの突撃インタビュー》から《凰翔竜機マーチ・ルピア》を捨ててヘヴンズニートの2体のクリーチャーを破壊。《MATATA-美吾罪261》はG-NEO進化クリーチャーであるため、進化元を失いながらも場に残る。
先程破壊された《ハッター・ルピア》が蘇生され、《マジシャン・ルピア》を種に再びハイパー化。《MATATA-美吾罪261》へ攻撃時、メクレイドから出てきたのは《龍后凰翔クイーン・ルピア》!
《MATATA-美吾罪261》が破壊され、ヘヴンズニートのバトルゾーンには何もいなくなってしまった。これを絶好のチャンスと捉え、curutoはさらに《龍后凰翔クイーン・ルピア》で攻撃。
《マジシャン・ルピア》を破壊してメクレイド。その結果は2体目の《龍后凰翔クイーン・ルピア》!!怒涛の攻めを仕掛けていくが、ここで《超魂設計図》のG・ストライクにより攻撃の手が止まる。
ターンが返ってきたヘヴンズニート。自身のバトルゾーンには何もなく、対してcurutoの方には《ハッター・ルピア》と《龍后凰翔クイーン・ルピア》が2体ずつ。この状況を何とか打開しなければならない。
まずは《超魂設計図》で山札を掘り進めていく。ここでは《ソウルサンライト コハク》と《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を回収。
そして水1マナをタップ。通常、【光水自然ゴルギーオージャー】に1マナのカードは入ってないが…。
実行したのは《セイレーン・コンチェルト》!先のターンにマナに埋めていた《華謡の精霊カンツォーネ》を回収しつつアンタップマナを補充。そのまま召喚して超魂レイド。山札の上3枚の中から《~時空の工兵~》を敷いて《龍后凰翔クイーン・ルピア》を1体シールド化する。現在、ヘヴンズニートの状況はシールド2枚に加えブロッカーが1体。さらには《華謡の精霊カンツォーネ》が破壊されれば、《~時空の工兵~》がシールド化されてG・ストライクで2体攻撃を止められる。
最大限の防御の構えを作り、curutoの攻撃を迎え撃つ。
curutoの5ターン目。いよいよ倒し切らないと《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の着地に間に合ってしまう。勝負を決める時は今だと考え、最大限の攻撃の準備を整える。
マナチャージ無しで《マジシャン・ルピア》を召喚。手札の《凰翔竜機マーチ・ルピア》を捨てて2ドロー。そして攻撃へと移る。
《龍后凰翔クイーン・ルピア》攻撃時に今出た《マジシャン・ルピア》を破壊してメクレイド。結果は
《雷炎翔鎧バルピアレスク》!!これを受けてヘヴンズニートは決断を迫られる。もし《華謡の精霊カンツォーネ》でブロックすれば進化元の《~時空の工兵~》がシールドに行き、クリーチャーが絶対に除去されないシールドができてしまう。《雷炎翔鎧バルピアレスク》でそこをブレイクされ、追加ターン獲得までいけば自身の敗北は濃厚になる。
だが、ブロックしなければW・ブレイクによりシールドは0枚。S・トリガーもG・ストライクも無かった時に、今あるクリーチャーだけでダイレクトアタックまで決まってしまう。
curutoの手札は2枚。前のターンから抱えていたわけでもない、今さっき《マジシャン・ルピア》で引いてきた2枚だ。
シールドの2枚か。手札の2枚か。
慎重に、慎重に、考え出した結論は。
ヘヴンズニート「《華謡の精霊カンツォーネ》でブロックで」
そしてcurutoは《雷炎翔鎧バルピアレスク》を動かす。手札から踏み倒されたのは
ヘヴンズニート「それ持ってんの~!?」なんと《アリス・ルピア》!!さらに山札から《マジシャン・ルピア》《ルピア&ガ:ナテハ》《龍后凰翔クイーン・ルピア》を引き連れて《~時空の工兵~》のシールドをブレイクする。
G・ストライクによって《龍后凰翔クイーン・ルピア》を止めるものの時すでに遅し。攻撃の終わりに《龍后凰翔クイーン・ルピア》2体を含む5体を破壊対象に選び、追加ターンを獲得する。手の震えは、もう止まった。
まだまだ攻撃は止まらない。ハイパーモードの《ハッター・ルピア》の攻撃時に、メクレイドで出てきたのは《ハンプティ・ルピア》。手札を確認し、先ほど回収していた《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を捨てさせシールドをブレイク。
そのシールドから現れたのは、《USHI和歌轟-8》。まだ攻撃をしていない《ハッター・ルピア》がマナに送られ攻撃が終了する。そして、追加ターン。
残りのシールドは1つ。curutoには4羽の鳥たち。
最後のシールドの中身を確認してヘヴンズニートは元気よく敗北を認めた。
《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の手の届かないところまで、鳥たちは羽ばたいていった。
WINNER:curuto
ヘヴンズニート「あの《雷炎翔鎧バルピアレスク》デカすぎ!」
curuto「ヤバいヤバい!」
今日を含め、あと2日しか使用することができない《雷炎翔鎧バルピアレスク》。デュエル・マスターズの競技シーンからも飛び立っていくその鳥は、この北の大空でひと際大きな輝きを見せた。
頂点まであと3勝。その高みへと、鳥たちは翼を伸ばして。
外で待っている仲間へ勝利を伝えに、curutoはフィーチャーテーブルを後にした。
|
curuto 超CSⅧ 北海道 オリジナル構築 |
|
|
|
ヘブンズニート 超CSⅧ 北海道 オリジナル構築 |
|
|
©ANYCOLOR, Inc.
TM and © 2025, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY










