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DMGP9th 準々決勝ダイジェスト ~魔導の力を目撃せよ~

 ベスト8が出揃ったところで、改めてデッキ分布を確認しよう。

 赤単ブランド     : 3
 青黒カリヤドネ    : 2
 メルゲデイヤー    : 1
 赤緑青ミッツァイル  : 1
 ロマノフワンショット : 1

 38名の予選突破者を生み出した『赤緑青ミッツァイル』は次々に喰われ、いよいよ残るは1名となった。逆に『カリヤドネ』は4名の突破ながら2名のトップ8を輩出している。
「(チーム)マラかっちの総力を結集した」(イヌ科)と語るこのデッキは、果たして環境の答えだったのか。

 準々決勝の残る二卓。

 ≪魔導管理室 カリヤドネ≫の力を信じる二人が、環境を支配する二つのデッキにそれぞれ挑む。


■準々決勝:16(赤緑青ミッツァイル) vs. イヌ科(青黒カリヤドネ)

 ベスト8までに『赤緑青ミッツァイル』は次々と駆逐され、最後の一人となった16。幾多のミッツァイル使いが乗り越えられなかった『青黒カリヤドネ』を突破出来るのか。


Game 1

先攻:16


 16は、《フェアリー・ライフ》から順調なスタート。1、2ターン目が動けなかったイヌ科に対し、16は続くターンで《奇天烈 シャッフ》を召喚。「3」を宣言し、イヌ科の行動を大きく縛る。


 もっとも、《奇天烈 シャッフ》は厄介だが動けない訳ではない。《ア・ストラ・センサー》を2枚、そして《ブラッディ・クロス》を唱えて墓地を嵩まししていき、16にプレッシャーを与えていく。

 対して先攻から手札を使っている16は後続のリソースがなく、ここはシャッフで「3」を宣言しながら攻撃する。
 ところがイヌ科は、この1点で《知識と流転と時空の決断》をトリガー。
 厄介な《奇天烈 シャッフ》を場から退け、更に返ってきたターンで《ブラッディ・タイフーン》《エマージェンシー・タイフーン》と唱えていよいよ墓地の枚数は11枚。

 16は《霞み妖精ジャスミン》から《奇天烈 シャッフ》と動こうとしたものの、《霞み妖精ジャスミン》のブーストがまさかのタップイン。

 イヌ科にチャンスがやってきた。


 《ア・ストラ・センサー》、≪「大当たり!もう一本!!」≫と唱え、いよいよ≪魔導管理室 カリヤドネ≫が着地する。大当たり中の≪魔導管理室 カリヤドネ≫は自身の効果を二度唱えられる状況だ。

 墓地の呪文を順繰り唱えていくイヌ科。途中《セイレーン・コンチェルト》を唱え忘れて「間違えた!」などと宣う場面があったものの、そこは《凶鬼90号 ゾレーゴ/「大当たり!もう一本!!」》《次元の嵐 スコーラー》でケアをしていく。

 最後は《ブラッディ・クロス》が任意の回数唱えられ山札が削り切られるのを確認し、まずイヌ科が一本目を先取した。

16 0-1 イヌ科


Game 2


 第2ゲームも16が先攻。ブースト2連打に対し、イヌ科も《ア・ストラ・センサー》《ブラッディ・タイフーン》と動いていく。
 4ターン目、16は《知識と流転と時空の決断》を唱える。16も第1ゲームでイヌ科の間合いを把握しているだろう。このターン決めに行くんだと「GR2体」と大当たりを狙いに行く。しかし《マリゴルドⅢ》《天啓 CX-20》といったカードは捲れず、ターンを返さざるを得ない。
 ターンの返ってきたイヌ科はしばし考えた後、まずは《ブラッディ・クロス》を唱えて墓地を増やすと、残る3マナで≪「本日のラッキーナンバー!」≫で「4」を宣言。

 宣言「4」。
 この数字は、展開をGRクリーチャーに頼る16にとって致命的だ。《DROROOON・バックラスター》《知識と流転と時空の決断》といったカードはおろか、そもそも《マリゴルドⅢ》《天啓 CX-20》といったカードすら場に出ないのだ。
 チャージのみでターンを返す16。
 思わず「よし」と呟くイヌ科。

 続くターン、満を持して≪魔導管理室 カリヤドネ≫を着地させる。《ブラッディ・クロス》《ブラッディ・タイフーン》、≪「大当たり!もう一本!!」≫、そして《レスキュー・タイム》。次々と呪文を唱えながら山札を削っていくと、今度は一手も間違えることなく、ループを決めてみせた。

16 0-2 イヌ科

Winner:イヌ科


 イヌ科は鮮やかなデッキ捌きをみせ、準決勝進出を決めた。



準々決勝:よしゆき(青黒カリヤドネ) vs. リヒッコチュリス(赤単ブランド)


 時を同じくして、よしゆきの戦いも始まる。対するはここまで二人のプロプレイヤーを打ち破ってきた、リヒッコチュリスの『赤単ブランド』。この日の彼はまるで翼を与えられたかのように躍動し、この会場で台風の目となっている。
 もっとも、よしゆきが勢いに飲み込まれる男かと言えば、全くもってそんなことはない。
 『黒緑速攻』で鍛えた速攻デッキへの理解度、麻雀で鍛えた強い精神力、愛する鹿島アントラーズから教わった「勝利のメカニズム」。
 様々な蓄積が、よしゆきの戦いを支えている。

 この日手にした魔導の力は、赤き戦士の勢いを止められるか否か。


Game 1

先攻:よしゆき

 まずゲームは後手のリヒッコチュリスから動く。


《凶戦士ブレイズ・クロー》を召喚。続くターンには《ブルース・ガー》《ホップ・チュリス》と並べて挨拶代わりにシールドを刻む。
 よしゆきも《エマージェンシー・タイフーン》から≪終焉の開闢≫と唱えたものの、盤面を触ることは出来ない。
 リヒッコチュリスが《GIRIGIRI・チクタック》からの《“罰怒“ブランド》を繰り出すと、赤単の3ターン攻勢をただただ見守るだけとなった。


よしゆき 0-1 リヒッコチュリス


 わずか数分、電光石火の決着だった。


Game 2

先攻:よしゆき

 再度先攻をもらったよしゆきだが、初手を見たときは「敗北を覚悟した」という。何せ、2ターン目までに唱える呪文がないのだ。墓地の呪文を溜めない限り≪魔導管理室 カリヤドネ≫はおろか、《知識と流転と時空の決断》のトリガーさえ起動しない。
 リヒッコチュリスが《ブルース・ガー》、続けて《TOKKO-BOON!》から《ロッキーロック》と捲り、いよいよ猶予はない。《ロッキーロック》の攻撃で≪ハーミット・サークル≫とトリガーしたものの、《ロッキーロック》は破壊されて《ドドド・ドーピードープ》とへ生まれ変わり、風前の灯火。

 だがここから、よしゆきは脅威の粘りを披露する。
 3ターン目、≪「本日のラッキーナンバー!」≫で《BAKUOOON・ミッツァイル》の着地を止めると、《ドドド・ドーピードープ》の2点は許したものの続くターンには《知識と流転と時空の決断》を唱えてバウンスとGR召喚を宣言。《ドドド・ドーピードープ》を退場させ、耐久の意志を見せる。

 リヒッコチュリスも《ソニーソニック》を繰り出して、よしゆきのシールドをゼロまで追い詰めるが、よしゆきは《ブラッディ・クロス》からの再度の《知識と流転と時空の決断》で今度はGR召喚。《バツトラの父》《甲殻 TS-10》という2打点を止められるカードを繰り出す。
 返しのターン、リヒッコチュリスはゲームを決めることが出来ない。《ソニーソニック》によるダイレクトアタックは、《バツトラの父》に止められてしまう。

 赤単の攻勢の波が、収まった。

 よしゆきは《エマージェンシー・タイフーン》から待望の≪魔導管理室 カリヤドネ≫を召喚。≪魔導管理室 カリヤドネ≫が次なる≪魔導管理室 カリヤドネ≫を喚び、そして≪「大当たり!もう一本!!」≫の効果が乗った《次元の嵐 スコーラー》が着地する。

 こうなればゲームは簡単だった。赤単は自身を守る術をほとんど持たないからだ。
 《次元の嵐 スコーラー》に導かれたムートピアの切り札たちが攻勢に入ると、よしゆきはこのゲームの奪取に成功した。

よしゆき 1-1 リヒッコチュリス


 勝負は三本目、赤単の先攻で始まる。


Game 3

先攻:リヒッコチュリス

 先攻をもらったリヒッコチュリスだが、1ターン目をチャージのみ。《ア・ストラ・センサー》から《ブラッディ・クロス》を回収したよしゆきに対し、《ドリル・スコール》を当てたものの、これは足を止められない。続くターンもチャージエンドで、よしゆきに《ブラッディ・タイフーン》を許してしまう。
 この大一番で、手札が芳しくない。
 4ターン目、ようやく《GIRIGIRI・チクタック》からの《ホップ・チュリス》を出したものの、よしゆきのシールドは5枚ある。打点も伸びず、よしゆきに悠々と呪文連打を許す展開だ。
 よしゆきは極めて冷静だった。《イェーガー a.k.a. 噴射》《知識と流転と時空の決断》と着実にリヒッコチュリスの打点を止めていく。


 GRで出てきた《防護の意志 ランジェス》こそ《KAMASE-BURN!》に取られたものの、《ブラッディ・クロス》からの《ブラッディ・タイフーン》で呪文を落としていき、これで王手。


 リヒッコチュリスの快進撃は、ここまでだった。続くターン、悟ったかのようにターンをエンド。

 いよいよ≪魔導管理室 カリヤドネ≫を複数体着地させると、今度も≪「大当たり!もう一本!!」≫からの《次元の嵐 スコーラー》
 最後は手順通りに殴り切って、よしゆきは準決勝進出を決めた。
 追い詰められてからの、粘りの逆転勝ちであった。

 よしゆき 2-1 リヒッコチュリス

 Winner:よしゆき





 魔導の力は、環境を支配する二つの勢力をも上回った。イヌ科はデッキの実力を見せ付けてて勝利し、よしゆきは赤単の攻勢に追い詰められながらも際どく勝利を掴んだ。

 プレイヤーたちの虚を突くように現れた『青黒カリヤドネ』が二つ、準決勝へと進出を決める。
 このデッキは、果たして答えだったのか。
 それはベスト4のうち二席を占めたという事実が、全てを物語っているのかもしれない。

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