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DMGP2023-1st Day2(オリジナル):テキストカバレージ総括記事

ライター:河野 真成(神結)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 あの最強位決定戦から、約1か月。デュエル・マスターズの超大型大会がやってきました。
 
 誰もが憧れる舞台に上がるため、自分の強さを証明するため、悲願のタイトルを奪取するため。それぞれの想いはあることでしょうが、頂点を目指していることに変わりはありません。
 
 というわけで、DMGP2023-1stの振り返りをしていきましょう。
 
 今回はDay2になります。
 

オリジナルの現在地と事前メタゲーム予想

 オリジナルの大会は数多く(地域によっては平日を含むほぼ365日)開催されています。
 
 その是非は一旦置いておくとしても、このことからわかるのは今回のGPに関しては、大会に合わせて「秘密兵器」を持ち込むのはかなり困難だったろうということです。新弾発売から1週間程度であればまた話が別でしょうが、今回の日程的を考えた場合、これほどまでに大会が多いと鉱脈は掘り尽くされてしまいます。

 また秘密兵器デッキが勝ちにくい理由として、「オリジナルの環境デッキたちが洗練されすぎている」という話もあるかもしれません。
 
 例えば、最強位決定戦で優勝した【火単我我我ガイアールブランド】ですが、その優勝の原動力となった《コッコ・武・ルピア》は、既に多くの火単のリストから抜けてしまっています。代わりによりメタ性能の高い《U・S・A・BRELLA》、そして敵陣突破に優秀な《烈火大聖 ソンクン》といったカードの採用が主流になっています。  一方最強位決定戦から【水闇サガ】もより強力へなデッキへと進化しています。

 この間の変化で大きかったこととして、まずは《蝕王の晩餐》型が登場した点です。  こちらは《龍素記号wD サイクルペディア》《蝕王の晩餐》を使ってループをするデッキにはなりますが、こちらは例えば《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》の呪文側を使えることで苦手な相手の序盤をやり過ごしやすくなり、《勝熱と弾丸と自由の決断》の採用で苦手な《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を対処、或いは《流星のガイアッシュ・カイザー》系のカードを気にしなくていいなど、《超神星DOOM・ドラゲリオン》型とは違った利点が見られます。
 
 一方の《超神星DOOM・ドラゲリオン》を使った構築もそれはそれで進化していて、特に最強位決定戦時との大きな違いで言えば《コダマダンス・チャージャー》の発見でしょうか。
 《一なる部隊 イワシン》が健在の頃は素直に《龍装鬼 オブザ08号 / 終焉の開闢》《龍頭星雲人 / 零誕祭》といったサブプランをデッキに搭載していましたが、イワシンの殿堂によってこうしたプランの恩恵が少なくなり、代わりにリソースを失わないチャージャーによって、シンプルにサガループの成功率を高める、といった方向にシフトしていきます。
 
 例えば《コダマダンス・チャージャー》を撃って5マナの予約をしておけば、相手が《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》の呪文側などで墓地を洗ってくればルーター+サガで、《とこしえの超人》を出してくれば《「敬虔なる警官」》+サガでそれぞれループに入ることが出来るわけです。常に相手に裏目を押し付けているのですから、弱いわけがありません。
 
 最強位辺りまでは「とりあえず≪お清めシャラップ≫+《とこしえの超人》を構えておけば……」という感じもありましたが、わずか1か月でサガを巡る対策の要求値はかなり厳しくなったと言っていいでしょう(これは火単が《U・S・A・BRELLA》を採用し始めた理由であるとも言えます)。
 
 その上でサガに勝てるデッキとしての主張点を失っていないのが【水魔導具】です。《ガル・ラガンザーク》の殿堂によって環境から後退するかとも思われましたが、早期に《卍 新世壊 卍》が絡んだ時の強力なゲーム展開はなお健在です。
 
 そして色の都合で他デッキが敬遠しがちな《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を採用しやすいという部分があり、パルテノン+《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》によって、サガと戦うことが出来ます。  ≪堕呪 ブラッドゥ≫を撃つ行動が単なる墓地リセットにとどまらず、《卍 新世壊 卍》のカウントを進められるという自分の勝ちに近付く行動になっているのも、水魔導具の優秀な点と言えるでしょう。
 
 ……と、いうようにそれぞれのデッキが高いレベルで仕上がっているのです。
 
 そしてオリジナルのより複雑な点は、水魔導具は致命的なレベルで火単のようなアグロデッキに弱く、火単と戦いやすい【5cネバー】のような受けの強いデッキは、軒並み水魔導具やサガに弱いという点にあります(【4c邪王門】は水魔導具と火単に強いですが、サガや【オービーメイカー】といったデッキには弱いです)。
 
 言うならば、なんでも勝てるとも言えますし、何を使っても負けるとも言えます。明確な答えがあるわけでなく、終わりのないワルツが延々と続いているのです。
 
 その上で事前メタゲーム予想という点では、GP前週は【水魔導具】がかなり強い環境で、結果を残していました。となると当日は水魔導具が多いことが予想され、そうであれば結果を残すデッキは自ずと……と、言ったところになるでしょうか。

大会結果



 今大会は著名なプレイヤーたちがフィーチャーされることも多く、デュエチューブでお馴染みのむーちゃん(生配信前半4:10:00頃~)や、デュエプレで見ない日はないささぼー(生配信後半31:00頃~)、更には殿堂ゼロでも活躍したアーチー(生配信前半4:55:00頃~)といった選手が次々と登場。配信卓を湧かせてくれました。

 さて、予選を突破した128名のうち最大数は【火単我我我ガイアールブランド】。続いてサガループ系、【4c邪王門】、【水闇自然オービーメイカー】、【水魔導具】と並びました。数に多少のバラつきはあれど、極めて順当と言えるような分布であったと思います。
 
 しかし大会が進行していく中で、徐々に「アグロデッキ vs. それ以外」の構図になってきました。
 
 特に準々決勝なんか象徴的で、配信卓こそ【水闇自然ジャオウガ】のミラーマッチでしたが、残る3つは火単+アポロ同盟軍 vs. それ以外といった構造になっています。またサガはこの時点で大会から姿を消しました。
 
 結果として上位4人は火単、アポロ、ジャオウガ、そして水魔導具が分け合うこととなりました。



 デデ選手が《終末の時計 ザ・クロック》でアグロに抗ったり、札剣選手が2ターン目に《轟く侵略 レッドゾーン》で走ることを意識した構築にしたりと、それぞれに工夫は見えましたが、優勝したいっぺこ選手の火単は、《我我我ガイアール・ブランド》を軸としつつもビートジョッキーにかなり寄せた構築となっております。  《パイセン・チュリス》によって《U・S・A・BRELLA》を引き込める確率を挙げてサガに勝ちやすくし、その分の速度低下しますが、そこは《こたつむり》の採用することで相手を遅延させる。そしてこれがハマり、見事に優勝を手にしました。
 
 また解説には前日のアドバンスでTOP8に残ったおんそくさんを加えて、◆ドラ焼きさんとのコンビでゲーム解説を盛り上げてくれました。気になる人は、是非生放送のアーカイブにて。
 
 また各試合のゲーム展開やメタゲームの話などは、やはりこちらも他のカバレージに詳細に記録されているため、そちらをご覧いただければと思います。

おわりに

 以上がDay2の振り返りとなります。

 今回のGPは抽選式ということもあって初参加の方も多かったように思いますが、会場はかなりの大盛り上がりでした。
 
 夏には超CSも控えていますので、まだまだ盛り上がっていきましょう。
 
 それではまた、次回の大型大会をお楽しみに。

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