超CSⅧ大阪 決勝Round 3:“勝利は残酷な、時の運!” vs. とぅみん海賊団
ライター:鈴木 響太(ボルスズ)
撮影:坂井 郁弥
平時より三倍賑やかな決勝ラウンドも、加速する戦況と共に静寂を取り戻してゆく。ここでは残り32チームの中から、一際静かに燃える2チームの対戦を刻もう。
両軍の名は“勝利は残酷な、時の運!”ととぅみん海賊団。
それぞれのメンバー構成は以下の通りだ。
A卓:わか、(光水自然アルファディオス)VSごーちゃん(水単サイバー)
B卓:セキボン(水単サイバー)VSバーサーカー加藤(水単サイバー)
C卓:Vのもれ(自然単キャベッジ)VS FOS/MAV(水単サイバー)
古豪セキボンを中心に、Vのもれ、カワの通り名で知られるわか、の3名が、それぞれの信じるデッキを持ち込んだのに対し、ごーちゃん 、 バーサーカー加藤、FOS/MAV の3名はチームが信じた結論を持ち込んだ形。
鍵を握るのは、やはり中央のミラー戦。ここを制したチームが、その先へ進めることは火を見るより明らかだ。
順位先攻により、“勝利は残酷な、時の運!”のターンから幕を開けた。
A卓:わか、VSごーちゃん
わか、が配られた5枚には《ジャスミンの地版》、《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》と上々の配牌。《ジャスミンの地版》から《ヨビニオン・マルル》で《天彩の精霊ミルディアス》を呼び出す、247の黄金ムーブから爆速スタートダッシュを決める。相談の余地もない一択アクションだ。
対するごーちゃんはかなり険しい。対応カードがそもそも1種しかない1ターン目はともかく、2ターン目もマナチャージのみ。こうなってしまっては《マクスハト》のメクレイドもできないため、続く3ターン目も《裏斬隠 テンサイ・ハート》で手札交換をするにとどまってしまった。
考えうる中でも最弱級のターン進行に、苦悶の表情を隠せないごーちゃん。
そんな対戦相手と同質の呻きを放つチームメンバーを救うため、わか、は一気にアクセルをかけた!
余裕を持って《王導聖霊 アルファディオス》を召喚し、超魂レイドでNEO進化クリーチャーへと変貌させるとすぐさま攻撃を仕掛ける。
しかも、この攻撃は無策での特攻ではない。攻撃時能力によって顕現した聖霊は、事前に抱えていた《聖霊王アルファディオス GS》!

わか、は勢いそのままに《聖霊王アルファディオス GS》でもプレイヤーへ攻撃!───トリガーはもちろん、ニンジャ・ストライクの宣言も封じられたごーちゃんは、続く《ヨビニオン・マルル》の介錯を受け入れるしかなかった。
Winner:わか、
“勝利は残酷な、時の運!”1-0 とぅみん海賊団
C卓:VのもれVS FOS/MAV
いつも明るい笑顔で視聴者を楽しませているVのもれも、ここでは真剣そのもの。《コレンココ・タンク / ボント・プラントボ》と《キャベッジ・セッションズ / ソイルピンプ・キャベッジ》の2大キーカードを手に、ゲームスタート。デッキの性質もあり、先に動きを見せたのはFOS/MAV。1ターン目から《フラワー・ハート》を召喚すると、続く2ターン目にマナへ埋めたのは……
Vのもれ:「マクス埋め!?」

【水単サイバー】における最速カード《マクスハト》。それを手放すということはすなわち、「2枚目も持っているぞ。」という宣告に他ならない。戦況は一気にFOS/MAVの空気が支配し始めた。
Vのもれ:「そんなに強いのか……。」
≪ボント・プラントボ≫を発動させるも、思わず声を漏らす。この状況ではマストで欲しい《クイーン&かぼちゃうちゃう》を引き込めていないVのもれにはあまりにも重い宣告だ。
FOS/MAVは手を緩めない。予定調和の、《マクスハト》プレイから飛び出した《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》が連れてきた《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》。その下敷きには《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》の姿が!
Vのもれ:「そこまで強いのか〜〜〜!」
NEO進化で出た《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》がそのまま攻撃を仕掛ける。無理にループを狙うよりも、《地封龍 ギャイア》が着地する前にケリをつけてしまおうという算段だろう。
Vのもれ:「……っし!強い!!」

シールドから駆けつけたのは《Q.Q.G.QX. / 「この子はさわらせないわ!」》!
ボント・プラントボ バウンス(手札戻し)を受け付けない《龍装者 ジスタジオ》や、展開でカウンターが可能な≪キャベッジ・セッションズ≫が捲られれば窮地を脱することができるかもしれない。入念なシャッフル……現れたのは───どちらでもない、《うららかもも&ミノマル ー献身のヒロインー》。
ボント・プラントボ FOS/MAVの追撃対象は今まさに出てきた幼子。《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》のメテオバーン+超魂Xによって《アストラル・ハート》を添えると、攻撃対象を手札に返し、ターンを渡した。
Vのもれ:「キツいっす、ごめんなさい。」
頼みのS・トリガーも、ターン開始のトップドローも打開の道には至らなかったことをチームメイトに悲痛に告げる。このターンは手札とマナを整えるのみにし、3枚のシールドへと望みを託すVのもれ。
「キメ」のターンと言わんばかりのFOS/MAVの採った選択は、ダメ押しの《昇カオスマントラ》入り《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》!!。

ここまでノリにノッていたVのもれを象徴するかのような追加S・トリガーすら意に介さず、不死鳥のダイレクトアタックが突き刺さった。
Winner:FOS/MAV
“勝利は残酷な、時の運!”1-1 とぅみん海賊団
B卓:セキボンVSバーサーカー加藤
チームの勝敗はやはりミラー戦へと持ち越された。【水単サイバー】同士の対戦において、決着は刹那。噛み合えば瞬く間に雌雄は決する。
両者《シュトラ》のマナチャージから始まった1ターン目、《フラワー・ハート》を召喚するバーサーカー加藤に対し、セキボンのプレイは《アストラルの海幻》。と、ここでセキボン:「ヤバい!こりゃあヤバい!!」
手札を整えて先攻の利を活かす手筈だったが、次のターンプレイできるカードを引き込めない。続く3ターン目のデッキトップにも見放され、本格的に地蔵と化してしまう痛恨のタイムロス。
当然、このチャンスを狂戦士は見逃さない。伝家の宝刀《マクスハト》から《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》、さらにNEO進化で《アストラル・ハート》と、「次ターンに跳ねますよ」と言わんばかりの跳躍の準備だ。
セキボン:「のもれさん、パワーください……!」
Vのもれ:「カーーーーッ!!」
ありったけの念を込めて、祈るように引かれたカードは───《エメラル》。

セキボン:「いらない、今一番いらない……!」
邪念によりぐったりとうなだれるセキボン。楯落ちは諦め《エメラル》をマナへ埋めると、一か八かの攻勢に転じる。
軽減から《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を《アイドル・ハート》、《昇カオスマントラ》を下敷きに添え、メテオバーンは《アイドル・ハート》から解決。頼りない手札を少しでも良化させてから、《昇カオスマントラ》へと繋げたい。
セキボン:「いやー、弱すぎ!!」
思惑も虚しく《フラワー・ハート》が着地。その上に超魂Xから《アストラル・リーフ》を進化させ、T・ブレイクを突っ込むことに。
絶好の機会。どデカい隙を前に、ゲームを落としたくないバーサーカー加藤は《昇カオスマントラ》をかき集めるべく動き出す。
まずは《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を《マクスハト》、《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》、《昇カオスマントラ》を下敷きに召喚。
そのままメテオバーン+《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》により《マクスハト》を呼び出すと、メクレイド能力使用でアタックキャンセルを挟む。
《昇カオスマントラ》をここで1枚引き込み、超魂Xの踏み倒しで《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を再展開……と、《昇カオスマントラ》を難なく3枚集めてみせた。
さらに手札には2枚の《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》。連鎖のラインは整った。登場時能力のストックループで《シュトラ》を3回、《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》を複数回呼び出してセキボンのあらゆる希望を奪い去る。
あとは1点攻撃、ハンデスを繰り返すだけで《ルード・ザーナ》すらケアした攻撃が可能だ。この電脳の牢獄を逃れる術を、セキボンは……いや、人類は持ち合わせていなかった。
Winner:FOS/MAV
“勝利は残酷な、時の運!”1-2 とぅみん海賊団|
わか、 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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セキボン 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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Vのもれ 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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でらしゃん 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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バーサーカー加藤 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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ふぉす 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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