DMGP2025-2nd Day1(アドバンス)Round 5:dotto vs. Kαit0
ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影:後長 京介
2025年の秋、デュエル・マスターズをべらぼうな火力が襲い始めた。突如現れたナイトメア・クリーチャー、《轟く邪道 レッドゾーン》。
わずか3ターン目に形成される不可避の高打点。
競技シーンに迫るのは、オリジナル環境のみならず、アドバンス環境へも浸食する【水単サイバー】への怒りだろうか。
トップクラスの実力を有するdottoも、《轟く邪道 レッドゾーン》の発するでたらめな火力にほれこんで【火闇自然バイク】を使用している。ここまで負けなしの4連勝だ。
でたらめにはでたらめなものを。
対するKαit0も、でたらめな出力を誇る【火光自然ドラグナー】で迎え撃つ。
Kαit0の構築に最新弾「デュエキングWDreaM 2025」からの助力は無い。
それでもなお、ドラグハートというギミックは相当に強力で、やはり負けなしの4連勝中だ。
長い予選も折り返しの5回戦。【火光自然ドラグナー】を使うKαit0の先攻でゲームは始まる。
先攻:Kαit0
《メンデルスゾーン》でマナのジャンプアップを狙ったKαit0。《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》と《メンデルスゾーン》が捲れ、1マナ加速のみと出だしは及第点。
一方dottoは《ROYAL-減亜5》で手札から《轟く邪道 レッドゾーン》を埋めて1ドロー。
既に《轟く邪道 レッドゾーン》と同じかそれ以上の出力を構えているぞというdottoからの警告ともとれる。
《メンデルスゾーン》で2マナ加速できなかったのが響いたか、Kαit0は《友情地龍 ルピア・ターン》でマナを伸ばすことに努める。
ここで山札の上に戻したのは《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》。「D・D・D」が主戦略のdottoにとって、避けたい未来が山札の上に待機している。
しかしそれも次のターン。
直前の警告通り、このターンのdottoの動きは約束されている。
《轟速 ジャ・レッド》を召喚するとそのままKαit0めがけて攻撃&「D・D・D」宣言、《魔誕の封殺ディアス Z》!
dottoの手に緩みは無い。外される封印からどんどん公開領域を広げていき、ただでさえでたらめな火力はますますでたらめになっていく。《魔誕の封殺ディアス Z》のW・ブレイクに対してKαit0は《次世代龍覇 グレングラッサ / 「ここはまかせて、お姉ちゃん!」》の下面をトリガーさせるが《ROYAL-減亜5》がタップされるのみ。
《魔誕の封殺ディアス Z》によってマナから繰り出された《アーテル・ゴルギーニ》にはほとんど影響はない。
dottoは《アーテル・ゴルギーニ》で墓地を掘り進める。Kαit0の《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》を避けるため、それ以上の巨大獣に出くわさないため。そのためにも《PP-「P」》の蘇生は済ませておきたい。
しかしここにdottoの誤算が発生。
これまで外した封印も数えると山札の1/3は掘り進めているのだが、《PP-「P」》の姿がどこにも無いのだ。
《轟速奪取 トップギジャ》を蘇生して一連の処理は終了、《アーテル・ゴルギーニ》で追撃はせずターンを終える。
dottoの下振れもあり急場を凌いだKαit0。Kαit0の動きを邪魔するカードもないため、今回のグランプリの顔ともいえる《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》を召喚!
登場時の能力で《轟速奪取 トップギジャ》を破壊し、タップ状態の《ROYAL-減亜5》を襲う。極めつけは《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》の「P侵略」によってdottoの《魔誕の封殺ディアス Z》がタップフリーズ(次のターンはじめにアンタップしない)され次のターン動けない。
マナチャージのみでターンを終えるdotto。Kαit0は手札に《炎龍覇 グレンアイラ / 「助けて!モルト!!」》を構えており、次のドローはドラグナーであればなんでも発射できる。無論《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》でも問題ない。
しかしKαit0のドローは《ボルザード・スーパーヒーロー / 超帝王タイム》と恵まれない。
今度はdottoが急場を凌いだか。
いや、手札1枚だと思うような動きはできないと踏んでいたdottoの策の中だったのかもしれない。
思えば、3ターン目に《アーテル・ゴルギーニ》で追撃をしなかったのも、4ターン目にパスを選んだのも、全てはdottoが描いた策の中だと言うのか。
Kαit0は《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》で攻撃するが、《アーテル・ゴルギーニ》がそれを阻む。
結果的にdottoは、アンタップ状態の《魔誕の封殺ディアス Z》を取り戻して自身のターンを迎えることに成功した。
《轟速 ジャ・レッド》を召喚すると攻撃時に《危険深淵 デンジャラス=ジャック》を「D・D・D」!
《轟速 ジャ・レッド》に重ねてKαit0のシールドをW・ブレイク。
続く《魔誕の封殺ディアス Z》もKαit0のシールドをW・ブレイク。
≪「ここはまかせて、お姉ちゃん!」≫を踏み抜くが、《魔誕の封殺ディアス Z》の効果が誘発するタイミングは「攻撃の終わり」。
全タップを終えた後に、スピードアタッカーと化した《アーテル・ゴルギーニ》が着地する。
最後はアドバンスならではのテクニック。≪蒼き覚醒 ドギラゴンX≫にP革命チェンジして《光牙忍ハヤブサマル》などをケアしたダイレクトアタックを果たした。
Winner:dotto
振り返るとdottoの詰めの鮮やかさや数ターン先を見据えたプレイの輝く展開であった。
しかし、【火闇自然バイク】が意外な選択と言えばそうである。思い切って聞いてみた。
「上手い人はあまり【バイク】を使おうとしないじゃないですか。それなら上手い俺が掻っ攫おうかなって。」
そうdottoは言っていた。
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dotto DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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Kαit0 DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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