超CSⅧ大阪 Round 3:TeamSAGAtton vs. セミの季節
ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影:坂井 郁弥
三人チーム戦において「強いデッキを強く回す」戦略は普段より重要だ。普段の三倍の試行回数をラウンド毎に稼げるため、個人戦より結果に表れやすい。特に三人全員で同じデッキタイプを共有する「三面」という作戦はプレイヤーにとって魅力的な選択肢である。
現環境で「強いデッキを強く回す」ことに注目するなら、やはり三面【水単サイバー】になるだろうか。
セミの季節のエミ、爆、蒼薔薇の3名はほぼ同じ構築の【水単サイバー】を共有。強いデッキを強く回し、2勝0敗とスタートダッシュに成功している。
対するTeamSAGAttonのあんだんて、ZweiLance、あっとんも「強いデッキを強く回す」ことに秀でているメンバーだ。彼ら流に言うならば”FULLPOWER”だろうか。
この環境において彼らが選んだ選択肢は…。
三面【火光闇ファイアー・バード】であった。
三面【水単サイバー】vs三面【火光闇ファイアー・バード】。
新旧王者の三面対決や如何に。
チームの要ともいえるB卓に注目してお送りしたい。
B卓 ZweiLance vs. 爆
先攻:ZweiLance
調整の末、2コストのファイアー・バードを8枚まで減らしたZweiLance。その反動と言うべきか、2ターン目をパスするという厳しい立ち上がり。一方爆は《アストラルの海幻》を使って【水単サイバー】にとって順調なスタートを決めた。
このままゲームが進めば、《マクスハト》から《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》や《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》と繋がって押し込まれる未来もありえる。ZweiLanceは《ハッター・ルピア》を召喚して、爆のフルムーヴだけは咎めた。
フルムーヴを咎められたとはいえ、《マクスハト》そのものは健在だ。
爆は《マクスハト》を召喚して《アストラルの海幻》を手札に戻すと、《エメラル》で1枚のシールドを入れ替えた。このシールド操作がゲーム終盤までZweiLanceに大きなプレッシャーを与えることになる。
ターンを貰ったZweiLanceは《アシステスト・インコッピ》を召喚し、《ハッター・ルピア》をハイパー化したところで隣のC卓を覗く。
後手を取ったあっとんが蒼薔薇の先3《マクスハト》→《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》→《シュトラ》のメクレイド連鎖でマウントを取られかなり厳しい状況であった。
止まれない!
《ハッター・ルピア》は攻撃時にメクレイドで《ルピア&ガ:ナテハ》を召喚、爆のシールドを刻む。
一方爆は《ハッター・ルピア》が重たいか、動けず無念のターンエンド。次のターンには《ハッター・ルピア》の影響から逃れられる5マナ域まで到達する。ここをしのげるか、そのためにも《エメラル》によって仕込んだシールドが有効打になるかが爆にとっての天王山だ。それはZweiLanceにとっても承知の上。加えて《ルピア&ガ:ナテハ》がZweiLance自身のシールドを減らしている。《アリスの突撃インタビュー》を失った【火光闇ファイアー・バード】にとって《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》のT・ブレイカーは敗北にも等しい。
止まることを許されないZweiLance。
仕込まれたシールドが《ルード・ザーナ》の場合と《アイドル・ハート》の場合、《アイドル・ハート》だったとして出力されるサイバーは何か。蒼薔薇のフルムーヴを喰らっておおよそ勝ち目の薄いあっとんが合流し、ZweiLanceの相談に乗る。
A卓のあんだんても《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》の召喚に成功、いったんマウントを取れたためZweiLanceの相談に合流。TeamSAGAttonの三者会議が開かれた。
ジャッジによるプレイを進めるアナウンスがあるまでしっかりと検討を行い、ZweiLanceの《アリスの突撃インタビュー》によってゲームは再始動。
手札から《龍后凰翔クイーン・ルピア》を捨てると爆の《マクスハト》と《エメラル》を破壊して更地に、そのまま墓地から《龍后凰翔クイーン・ルピア》を出して攻撃体制を整える。
兎にも角にも避けるべきは《ルード・ザーナ》による盤面一層。
幸いにも《アシステスト・インコッピ》がいるため、爆のシールドが0枚の場合は《ルード・ザーナ》を踏み抜くことができる。あんだんて・あっとんの両名にも確認を取った上でZweiLanceは《ハッター・ルピア》に手をかけた。
爆のシールド4枚のうち《エメラル》で仕込んだシールドを避けながら《ハッター・ルピア》が走る。攻撃時のメクレイドで値千金のT・ブレイカーでもある《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》を呼び出すとすぐさま攻撃に移行。《エメラル》で仕込んだ部分も含め、残る3枚のシールドを叩き割る!
隙の無い詰めの成果で《ルード・ザーナ》だけではZweiLanceが勝利を収める。しかし《アイドル・ハート》なら!
爆が《エメラル》で仕込んでいたのは《アイドル・ハート》。《ハッター・ルピア》によって破壊されすぐに効果が起動。《アイドル・ハート》がメクレイドで爆に残したものは…。
《フラワー・ハート》とあまりにも脆い壁。残る《龍后凰翔クイーン・ルピア》が爆を貫いた。WINNER:ZweiLance
この時点であっとんは蒼薔薇に負けており
TeamSAGAtton 1-1 セミの季節
A卓
残るはあんだんて vs. エミだが、バトルゾーンにはあんだんての《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》や《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》、《ハッター・ルピア》に《奇石 ミクセル / ジャミング・チャフ》といった錚々たる顔ぶれが。それでもエミは一矢報いようと《アイドル・ハート》をトリガーし、《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》を2体連鎖させた後に《裏斬隠 テンサイ・ハート》に繋ぐ。
コスト「2」のクリーチャー群の動きを止め、《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》の手札に戻す能力もフル活用してあんだんての攻撃クリーチャーを減らすが一歩届かず。
あんだんてのダイレクトアタックによってTeamSAGAttonが勝利を決めた。
TeamSAGAtton 2-1 セミの季節
Winner:TeamSAGAtton
「これしかない!一番強い!」そう語るのはセミの季節のエミ。
「(【水単サイバー】同士の)ミラーをやらないという選択肢を持ちたかった。」そう語るのはTeamSAGAttonのZweiLance。
両チームの思惑がぶつかった新旧王者の三面対決は、旧環境王者の意地を見せる形でTeamSAGAttonに軍配が上がった。
しばらく未来の話だが、その後の両チームは見事本戦へと駒を進めることに成功する。
チーム戦において、「強いデッキを強く回す」という戦略と「三面」という作戦、あまりにも相性が良い。
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あんだんて 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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ZweiLance 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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あっとん 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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エミ 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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爆 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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蒼薔薇 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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