超CSⅧ大阪 準決勝:全生命をこの一撃に!03 vs. DRIFTRS
ライター:塚本 樹詩
撮影:坂井 郁弥
3面【水単サイバー】の期待値が一高い。そう囁かれていた超CS大阪。その反面、予選終了時の最終順位で先攻・後攻が決まる本戦に進出した後では、先攻を取れないと俄然厳しくなるとの懸念もあった。
そんな中、大本命の3面【水単サイバー】で予選ラウンドを一位通過したチームが、その勢いのまま準決勝まで勝ち上がっていた。
そのチームの中央B卓に座るTJMの姿を見て納得した。
TJMといえば、2023・2024年度と連続で全国大会に出場した強豪中の強豪であり、環境に合わせて一番強いデッキを選んで使いこなすアベレージの高いプレイヤーといった印象だ。
なので、今回も司令塔として全ての対面で他を圧倒してのこの戦績なのだろう。
その中で最後まで生き残ったTJMのチームこそが、一番その覚悟を感じた。そう、もうTJMはランキングを走りたくない!
週5できっちり働くTJMにとって、毎年のDMPランキングマラソンは過酷そのもであり、できればこういった大型大会で全国への切符を手にしておきたい。
特急券まであと少しということでTJMの顔はいつにも増して真剣だった。
「全生命をこの一撃に!」と気迫の入った手付きでTJMとチームメイトであるうぇしる、まぁつはオープニングハンドを引き込んだ。
試合が始まると、B卓では【水単サイバー】同士のミラーマッチが始まった。
対戦相手であるじゃーまんを含め準決勝まで残った【水単サイバー】使いはここにいる4人のみであり、TJMにとっては過酷な相手となってしまったが、ここはなんとか先攻の利を活かしておきたいところだ。
そんなTJMだったが《マクスハト》や《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を使って先に仕掛けるも、メクレイドの内容に恵まれず、後攻ながらじゃーまんが先に《昇カオスマントラ》2枚を進化元にした《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を使って山札の上から《シュトラ》を見つけ出すと、ループの導入の説明の部分で、全てを理解したTJMは投了を宣言。その間にC卓ではまぁつが速やかにループを決め1本を取り、A卓でもうぇしるが同様にループの証明を始めたところであり、チームとしては優勢な状態でそれぞれの卓が2本目の試合へ順次移行していった。
これにより毎ターン《シュトラ》を出しては《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》の効果で戻すというソフトロックを完成させ、コンボパーツを揃えるまでじゃーまんに何もさせることなく、1本を取り返した。
ここで、C卓のまぁつが再び火を吹き、まずはチームに1勝をもたらす。
B卓は3本目、やっと先攻を手にすることができたじゃーまんが《フラワー・ハート》から《アストラル・ハート》NEO進化とロケットスタートを決めるが、3ターン目に《マクスハト》は不在の展開となる。そこに追いつきたいTJMだったが、《アストラルの海幻》から《アストラル・ハート》NEO進化と足踏みをしてしまう。お互いに一回足踏みをしてしまったターンを挟み、じゃーまんは次のターンになると軽減条件を満たした《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》を召喚。
進化素材になった《昇カオスマントラ》2枚と《アイドル・ハート》を見るTJMの顔が歪む。
準決勝まで勝ち上がったじゃーまんがここで想定外の動きをすることはなく、1本目同様に流れるようにメクレイドや能力の誘発を使って盤面を広げ、手札を整え、ループの導入に入ったところで、TJMは投了を宣言、切り替えてA卓の試合へ視線を移した。
A卓に目を移すと、先ほど無事ループを完走したうぇしるに、今度は四階堂ふみふみが《ルピア&ガ:ナテハ》から《ハンプティ・ルピア》そして《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》と手札を刈り取りながらの総攻撃で、1本を取り返した所だった。これで、A卓は3本目に入り、チーム自体の勝敗もこの卓の結果次第となった。
そしてお互い、チームメイトが固唾を飲んで見守る中、うぇしるは《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》《疾封怒闘 キューブリック》をマナチャージ、様子がおかしい。前のターンに《マジシャン・ルピア》を召喚していた四階堂ふみふみが次のターンには《ハッター・ルピア》召喚からハイパー化をして攻撃をする。
このメクレイドで召喚した《ハンプティ・ルピア》の能力でうぇしるの手札が公開されると、その違和感の正体が明らかになる。
《アイドル・ハート》
《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》
《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》2枚
と、とんでもない内容だったのだ!
この中から《アイドル・ハート》を選択して捨てさせた後の《ハッター・ルピア》の1点で《アイドル・ハート》がトリガーすると、《ハッター・ルピア》の能力で破壊されサイバー・メクレイド8が発動する。
そこから出てきたのは《裏斬隠 テンサイ・ハート》だったが、ここでの手札入れ替えに加えて、自分のターン開始時のドローまで含めても手が進むことはなく、前のターンにハイパー化の種にするためにタップ状態となった《マジシャン・ルピア》を倒すのみでターンを終える。
無事生き残った《ハッター・ルピア》が《アリスの突撃インタビュー》経由で出てきた《アシステスト・インコッピ》を種にハイパー化すると、メクレイドで山札の上から飛び出してきたのは《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》!!
《ハッター・ルピア》の攻撃が終わった後で残り3枚のシールドをブレイクしに向かう《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》がメテオバーンで呼び出したクリーチャーは《アリス・ルピア》!!
四階堂ふみふみのスーパーコンボに対して、緊張の糸が切れてしまったのかTJMはここでテーブルに顔を伏せ噴き出してしまう程だった。
最後のチャンスである3枚のシールドの中に解答は無く、四階堂ふみふみがダイレクトアタックにより、この激動の準決勝戦に終止符を打ったのであった!!
WINNER: DRIFTRS「らしいよ」と最後にTJMがうぇるしの肩を叩き、まぁつが慰め、負けたとはいえ、いい雰囲気でテーブルを去っていく。
このチームでならどんなことも許せるし、笑いあえる、という絆が3人をここまで引き上げたのだろう。
相談中のTJMの指示はとても的確だったし、それに応えたうぇるしも最後はドローに恵まれなかったものの、ここまで勝ち上がった経験は必ず次に繋がる。
C卓で圧倒的な勝利を収めたまぁつも同様に3人がここで得た経験値を次の活躍のバネにして欲しいと心から思った。
TJMたちの冒険は続く、そして今年度もTJMが全国にいそうな予感すら筆者は感じていた。
そんな強敵を倒したDRIFTRSたちは勝利の瞬間に席から飛び出すほどに喜びを見せていた!!
強い相手だからこそ、勝利の喜びも倍増する。チームメイトが隣にいれば更に倍と最高のテンションでDRIFTRSは決勝へと望むことになった。
そうこしているうちに、反対側の準決勝を勝ち上がったチームがジャッジに案内されフィーチャー卓へと現れた。
ここまで勝ち上がっということは、同等のストーリー性を持ったであろうチーム同士の次の物語が始まろうとしていた。
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うぇしる 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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TJM 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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まぁつ 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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四階堂ふみふみ 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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じゃーまん 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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Kαit0 超CSⅧ 大阪 オリジナル構築 |
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