DMGP2023-1st Day1(アドバンス)デッキテク:復活のバイクとNEXT、サガループ包囲網
ライター:小林 龍之介
撮影者:後長 京介
これは全プレイヤーの共通認識だっただろう。
しかし環境最速の3ターンでエクストラウィンが決まるデッキとはいえ、例えば《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》のようなクリティカルなメタカードは存在している。
当然サガループ側も《蒼神龍ヴェール・バビロニア》《「敬虔なる警官」》などでメタカードを乗り越えるプレイを見出している。
そんな中登場した【闇火バイク】はサガループに安定して有利と言われている。
メタカード+早期のビートダウンの押し付けにより対策の暇を与えないのだ。
メタビートというデッキのコンセプト自体がサガループに対して有利であり、サガループ側がこれを克服する手段は見つかっていない。
新カードの力を借りて過去のデッキだったバイクの復権は果たされた。
そして、今回のGPではもう一つ懐かしいデッキが復活している。
【モルトNEXT】だ。
過去のデッキとまでは言えないが、全盛期に比べれば他のデッキが強くなり環境トップからは退いていたように思う。
しかし、レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎で登場した《爆炎龍覇 モルトSAGA》は現代カードの中でも頭抜けて強力なフィニッシュ力を誇り、《炎龍覇 グレンアイラ / 「助けて!モルト!!」》での踏み倒しまで獲得した。
サガループ自体に相性が良いわけではないが、サガループを倒しに来たデッキにめっぽう強く、フィーチャーマッチテーブルでも活躍を見せつけた。
バイクとNEXT、勝太篇のヒーローたちが実に7年ぶりに帰ってきた。
デュエル・マスターズの奥深さを感じさせる大会となった。
メタゲームは生き物であり、今週の常識は来週には通用しなくなっているかもしれない。
同じデッキでもアプローチを変えたり、あえてテンプレートから外れた構築にすることで相手の裏目を引き出したり、さまざまな工夫を見られるのが大型大会の面白いところである。
ここからは、強豪プレイヤー達がどのようなアプローチでサガ環境に挑んだのか、実際のデッキリストとともに見てみよう。

セキボン(全国大会2019優勝) DMGP2023-1st アドバンス構築 |
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-- なぜこのデッキを選びましたか?
セキボン「ヒーローズ・ダークサイド・パック ~闇のキリフダたち~で登場した《禁断の轟速 ブラックゾーン》をはじめ、ここ最近で強化をたくさんもらってすごく強くなった。
先攻《影速 ザ・トリッパー》を返せるデッキは少ないですし、動きも安定しています」
-- このデッキはサガループとどう戦いますか?
セキボン「《「敬虔なる警官」》が効きづらいメタカードを採用しながら早期にビートダウンできる構造がサガループに対して非常に強いです。
安定してサガループに勝てるからこのデッキを使う、という感じですね」
-- デッキのこだわりポイントは?


のすけ/浅果七美P(全国大会2019出場、最強位決定戦出場) DMGP2023-1st アドバンス構築 |
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-- なぜこのデッキを選んだのですか?
のすけ「《超戦龍覇 モルトNEXT》というより《爆炎龍覇 モルトSAGA》が強いです。アドバンスの中でも最も出力が高いデッキの一つで、不利対面にも勝てるのが魅力です。《暗黒鎧 ザロスト》の殿堂で《闇王ゼーロ》デッキが消えたことも追い風ですね」
-- このデッキはサガループとどう戦いますか?
のすけ「苦手な相手ではありますが、対戦相手全員からメタカードが飛んでくる状態でGPの16回戦を勝ち切ることは難しく、勝ち進むにつれて数を減らすと読んでいます。当たってしまった場合、《メンデルスゾーン》さえあればメタカード無しでも速度勝ちできるので、ブン回りを狙います」
--デッキのこだわりポイントは?


dotto(全国大会2017優勝) DMGP2023-1st アドバンス構築 |
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-- なぜこのデッキを選んだのですか?
dotto「《メンデルスゾーン》からの理不尽な動きもあり、デッキパワーがすごく高いです。バイク、NEXT、サガループが候補でしたが、直近のCS結果を見ているとバイクが目立っていたので意識されると思いました。NEXTは強さに対して目立ってなかったので立ち位置が過去最高に良いと思います」
--このデッキはサガループとどう戦いますか?
dotto「《メンデルスゾーン》から速度勝ちするパターンもありますし、《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》で減速させるプランもあります。《爆銀王剣 バトガイ刃斗》まで繋がれば《地封龍 ギャイア》で詰みにもっていけます」
--デッキのこだわりポイントは?


マイケル(デッキビルダー) DMGP2023-1st アドバンス構築 |
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-- なぜこのデッキを選んだのですか?
マイケル「がっつりGRを活かせるアドバンスらしい動きが魅力です。構築の自由度が高いから、例えば《流星のガイアッシュ・カイザー》や《絶望と反魂と滅殺の決断》が採用されてるか分からず、見えてないカードまでケアさせられるのが強み。バイクやNEXTが増えてきたのは逆風だけど、構築を変えればその辺りとも十分戦えるし」
-- このデッキはサガループとどう戦いますか?
マイケル「《とこしえの超人》《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》のパッケージに加え《蒼黒神龍バビロン・ヴェイル》も採用しています。リソース勝負はこちらが有利なので、メタカードで有利なマナ域まで引っ張ります」
--デッキのこだわりポイントは?

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