DMGP2025-2nd Day2(オリジナル)準決勝:鈴木大樹 vs. snameriサーカス団
ライター:小屋 悠雄(sword)
撮影:後長 京介
この長丁場もとうとうベスト4まで決まった。この試合に勝てば、日本一決定戦への切符を手にする。全国の舞台に足を踏み入れるかどうかの大一番、人によってはここが一番緊迫する場面だと思われる。場合によっては一言の会話もなく準備が進められることも想定していた。
しかし、この2チームはそんな状況を前にして……笑っていた。
お互いにチームメイトと談笑し、比較的柔和な雰囲気で準決勝の準備が進められていた。
もちろん緊張感は持っていたが、ベスト8プロモを獲得し、この準決勝まで来れたことによる安心感も大きかったのだろう。
そしてジャッジの方からルールの説明を受けた後、次第にその表情は真剣なものへとなっていった。
いざ、全国の懸った試合が今始まる。
A卓 とり/ま枠 vs. sunameri
B卓 カイト vs. ごみいち
C卓 鈴木 vs. うなたろす/彩色硝子
今回はB卓のごみいちvs.カイトの試合に注目していく。
B卓 Game1
先攻:カイトカイトの最初のマナチャージが《龍后凰翔クイーン・ルピア》。
しかし、それに対してごみいちは、《激烈元気モーニンジョー》をチャージしてそのまま《お目覚めメイ様》を場に送り出す。
相手の手札に《森夢のイザナイ メイ様》が無いことを祈る気持ちでカイトは《ルピア&ガ:ナテハ》を場に出し、そのまま自分のシールドを1枚墓地に送りながら1ドローしてターンを返す。
ターンを貰ったごみいちは、その思いとは裏腹にこのターンで《トレジャー・マップ》を2枚唱える。《森夢のイザナイ メイ様》と《配膳犬のトレス》を手札に加え、躊躇うことなく《お目覚めメイ様》から《森夢のイザナイ メイ様》へと革命チェンジして1枚シールドブレイク。S・トリガーは無し。
そのまま《森夢のイザナイ メイ様》の光臨でごみいちはデッキの状況を細かく確認し、自分の中で整理し終わった後に《激烈元気モーニンジョー》を出し、その上に《料理猫のプワソン》が進化する。そして《料理猫のプワソン》の効果で手札から《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》を踏み倒し、相手の《ルピア&ガ:ナテハ》をシールドに送りつけてターンを返す。
ごみいちの手札は《配膳犬のトレス》、《お目覚めメイ様》、《料理猫のプワソン》の3枚。
ここは《森夢のイザナイ メイ様》をノーリスクでタップできる《配膳犬のトレス》を捨てさせてターンを返すしかない。
しかし、ごみいちはトップで3枚目の《トレジャー・マップ》を引き、そこから《森夢のイザナイ メイ様》を手繰り寄せる。
そのまま《料理猫のプワソン》から《森夢のイザナイ メイ様》へと革命チェンジ!
待機している《料理猫のプワソン》の効果で《激烈元気モーニンジョー》からの《料理猫のプワソン》が再び現れ、横に出てきたのは《配膳犬のトレス》。デッキトップ3枚の中から《ピザスターのアンティハムト》を回収し、相手のシールドを1枚ブレイク。S・トリガーは無し。
そして《料理猫のプワソン》の攻撃時、手札から出てきたのは《ピザスターのアンティハムト》、そしてスピードアタッカーとなった《お目覚めメイ様》が現れ、カイト、万事休す。
そのまま《料理猫のプワソン》のW・ブレイクが入る…!
S・トリガー・プラスの効果でごみいちの盤面を全てタップし、デッキトップ3枚の中の《マジシャン・ルピア》を回収してこのターンの猛攻を受け切った。
このままターンが返れば、この盤面2体で《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》の着地まで持っていける盤面となった…!
しかし、それを見逃すごみいちではない。
《森夢のイザナイ メイ様》の光臨が2回ストックされていることにより、1回目で《料理長のラビシェフ》で8枚ドローした後、2回目で《魔誕幻獣ボンメェ》を出して相手の《ピース・盾・ルピア》を破壊してターンを返す。
カイトはこれを受け、最後の希望として《ハッター・ルピア》を繰り出し、攻撃時に気合のファイアー・バード・メクレイド5を行う。
しかし、出てきたのは《ハンプティ・ルピア》だったため、捲る手段が無くなりそのまま投了。1本目はごみいちが先取した。
ごみいち 1-0 カイト
B卓 Game2
先攻:カイトこれ以上ゲームを落とせないカイトは、《ハンプティ・ルピア》をマナチャージすることで3色のマナを確保することに成功する。
一方のごみいちは《料理長のラビシェフ》をマナチャージしてターンを返す。《お目覚めメイ様》が出なかったことによって1ターンの猶予はできたが、カイトはここで《ハッター・ルピア》をマナチャージしてそのままターンを終えてしまう。
ごみいちはその隙に《配膳犬のトレス》を召喚し、《料理長のラビシェフ》を手札に加えてターンを返す。
2ターン目をパスしたカイト、普通ならこのタイミングでクリティカルになり得るカードはそこまで多くないはずだが…カイトは3マナをタップする。
手札から唱えたのは《瞬閃と疾駆と双撃の決断》!!
一番の理想ムーブと言っても過言ではないプレイである。
《ハンプティ・ルピア》で相手の手札を確認し、相手の動きの軸となる《森夢のイザナイ メイ様》を捨てさせる。そして《ハッター・ルピア》をハイパー化させ、そのまま攻撃時のメクレイドを行う。そして現れたのは再び《ハンプティ・ルピア》!
相手の《トレジャー・マップ》を捨てさせ、そのままシールドを1枚ブレイク。
ブレイクが通り、そのままターンを返すカイト。
いくら有利になった対面とはいえ、さすがにこの状況はごみいちにとって苦しいか…。
そう思われたが、ごみいちがこのターンの最初に唱えた《トレジャー・マップ》から《料理犬のヴィヤンドゥ》を回収してから、流れが変わっていく。
ごみいちは1マナをタップする。
見えたカードは……
軽減されて出てきたのは《料理犬のヴィヤンドゥ》。
相手が最強の3コストカードを引いたのなら、自分は最強の1コストカードで返す。まさに殿堂カードのカウンターである。
そのまま《料理犬のヴィヤンドゥ》をハイパー化しながら、相手の《ハッター・ルピア》とバトルして破壊。マナに落ちたカードは《森夢のイザナイ メイ様》。
この場面で出て強いカードではないため、出さずにそのままターンを終える。
先程まで明らかな有利盤面を作り上げていたはずが、気付けば徐々に押されてきているカイトだが、ただでは転ばない。カイトは3マナで《コッコ・武・ルピア》を召喚し、相手の墓地のカードを2枚戻しながら《配膳犬のトレス》を破壊してターンを返す。
しかし、ごみいちの快進撃はここでは終わらない。《料理長のラビシェフ》をマナチャージしながら、1マナで4枚目の《トレジャー・マップ》を唱え、《森夢のイザナイ メイ様》を手札に加えてそのまま3マナで召喚。《料理犬のヴィヤンドゥ》のハイパー化で《森夢のイザナイ メイ様》がタップされ、そのまま光臨が発動。
現れたのは《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》。
生き残り続ける限り盤面を破壊し続ける《コッコ・武・ルピア》をシールドを叩き込んでターンエンド。
ただ、ここで終わるカイトではない。
するとごみいちが、チームメイトのsunameriに一言。
ごみいち「ねえ、どこがいい?w」
盤面を見て、すぐに状況を把握したsunameriは戸惑いながらも答える。
sunameri「じゃあ、真ん中で」
それを受けたカイトは、真ん中を墓地に落とす!
外れを引かされたカイトは、そのまま《森夢のイザナイ メイ様》を破壊し、ターンを返さざるを得ない。
しかし、ごみいちにとっては展開の軸となる《森夢のイザナイ メイ様》を破壊されたことによってテンポをしっかり崩されたこともまた事実である。そのため、このターンは《料理長のラビシェフ》を召喚して3枚ドローするだけで終わってしまう。
また《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》の攻撃を耐えなければならない場面となってしまった。
ターンが返ってきたカイトは、盤面を強固にするために《アシステスト・インコッピ》を召喚して1ドロー。
そして《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》の攻撃宣言時に《凰翔竜機マーチ・ルピア》の革命チェンジ宣言。
再び相手に進化元を選ばせる場面へ。
そして再び、一言。
ごみいち「ねえ、どこがいい?w」
チームメイトとの協議の結果、下側が選ばれ、カイトがそれを墓地に落とす…!
この試合だけで数々の試練を乗り越え、とうとう6マナまで到達したごみいち。
《料理犬のヴィヤンドゥ》を2体ともハイパー化させ、1体目で《アシステスト・インコッピ》に攻撃する時、《料理長のラビシェフ》の効果で《ハンプティ・ルピア》をタップさせて攻撃先を増やしながらバトルを行う。
《料理犬のヴィヤンドゥ》によってマナに落ちたのは《料理猫のプワソン》!そのままアンタップしている《料理犬のヴィヤンドゥ》から進化して手札から《配膳犬のトレス》が出てきて、トップ3枚から《ピザスターのアンティハムト》を回収。そして《料理猫のプワソン》から《ピザスターのアンティハムト》を経由してスピードアタッカーとなった《お目覚めメイ様》が現れる。
最後は目覚めたメイ様がゲームを終わらせ、ごみいちがこの長い戦いを勝ち取ったのであった。
WINNER:ごみいち
そして、C卓では【水闇ボウダン=ロウ】を操るうなたろす/彩色硝子と【火自然アポロヌスリペア】を操る鈴木が戦い、鈴木が《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》と小型クリーチャーの追加打点によって貫通させて1本目を先取したが、2本目と3本目をうなたろす/彩色硝子が相手の猛攻を受けきり、《流星のガイアッシュ・カイザー》と《超暴淵 ボウダン=ロウ》が着地したことによって2本とも勝ち取り、A卓の決着を待たずにsunameriサーカス団の決勝進出、そして日本一決定戦出場が確定したのであった。
WINNER:sunameriサーカス団
これは余談だが、チームとしての決着がついても、A卓は試合を最後まで行っていた。すると、先程まで日本一決定戦の権利を賭けて緊張感を持って進めていた試合が、決勝戦と3位決定戦が控えていることが嘘みたいにお互いが楽しそうな雰囲気になっていき、気付けば周りのジャッジや運営の方々も笑顔になっていた。
このような大型大会やCSではあまり見られない光景ではあったが、この試合を通して「デュエル・マスターズを楽しむ心」というものをもう一度思い出させてくれた良い景色だった。またこの光景を見れるように、我々も努力していかなければならないなと感じた。
デュエル・マスターズを、もっと楽しませるために。
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sunameri DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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ごみいち DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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うなたろす/彩色硝子 DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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とり/ま枠 DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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カ イ ト DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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鈴木🦆 DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
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