DMGP2025-2nd Day2:事前メタゲーム総括記事 オリジナル編
ライター:清水 慎之佑(のすけ)
DMGP2025-1stから半年が経ち、波乱の前期DMPランキングも幕を閉じた。全国2か所で行われた超CSⅧでは、片や決勝を盟友同士の答えで覇を争い、片や3面シェアの【4cディスペクター】が優勝を果たして一大ニュースとなった。
DTLでは魔王軍が念願の優勝を果たして全国のファンを沸かせ、栄光を手にした。
そう、今年の上半期もデュエマは本当にアツかったのだ。
これらの激しくアツかりし戦いの数々は多くのプレイヤーを滾らせ、競技デュエルマスターズに対するアツい気持ちを更に燃え上がらせた。
この熱も冷めやまぬ間に2025年下半期最大のイベントであるDMGP2025-2ndはやってくる。
今回はそんなDMGP2025-2ndを今か今かと待ちわびているプレイヤー諸君に向け、オリジナルフォーマットの解説をするという訳だ。
DMGP2025ー2ndで行われる、2025年10月18日に発売された「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」環境のメタゲーム、注目のデッキといった、勝利に不可欠な知識をこの記事を読むだけで把握できるよう解説していく。
つい先日行われたDTL後期第1節に於いてもフォーマットこそ違えどこの「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」環境を見る事ができるだろう。
まだ観ていないプレイヤーの方は要チェックだ。
2025年10月環境
DMGP2025-2ndが行われる2025年10月環境はちょうど環境の転換期であった。25年7月19日に発売した「愛感謝祭 ヒロインBEST」で登場した【水単サイバー】が最強である事には変わりないものの、この1つ下の層では激しい入れ替わりが起きている。
これには2025年9月20日に発売された「王道W 第3弾 邪神vs時皇~ビヨンド・ザ・タイム~」の発売が大きく影響した。
《魔誕の封殺ディアス Z》や《轟速 ジャ・レッド》、《轟く邪道 レッドゾーン》と言った超強力なフィニッシュを獲得し、鳴り物入りで環境に殴り込んだ環境最速のビートダウンである【火闇自然D・D・D】
《ARC REALITY COMPLEX》のフィニッシュ力を存分に活かした最速4ターンキルのコンボデッキである【光水闇マガルセカイ】
《~地獄帰りの騎士~》の登場で基盤が大幅に強化され、一気に環境トップとなったループデッキ、【4cゼーロ】
《俳句爵 Drache der’Bande》の登場によって誕生し、4.8倍のチームCSで3面統一での優勝を果たした【光水自然der’Bande】
突如4つのアーキタイプが登場し、それら全てが環境トップになれるポテンシャルを秘めていた事もあって記事を執筆している現在も環境が動き続けている。
そんな流動性に富んだ現在のオリジナル環境は非常に難解なモノとなっており、どれを選択するのが正しいのかが分からない方も多い事だろう。
次項ではそんな今のオリジナル環境を彩るアーキタイプ達を紹介していく。
水単サイバー
|
水単サイバー DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
オリジナル、アドバンス共に最強なのは間違いなくこの【水単サイバー】だろう。
![]()
DTLにて現FTGのむった選手(当時はTeam SAGA)が完成させたこの《昇カオスマントラ》ループ型は
・最速3キル
・安定4~5キル
・困ったら環境最強格のビートダウン性能での殴り
と環境随一の出力を持ったループデッキとして登場した。
ループによるEXWINがメインプランである為、鈍重な受けデッキは基本的に相手にもならない。
だからといって同速以上のデッキにも負ける訳ではなく、《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》と《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》の盤面制圧性能でショットアウトしてくるのがこの【水単サイバー】というデッキだ。
これら全てを35枚水単色とループパーツの5枚の光闇の単色で構成している事から、色事故がほぼ発生しないというのも明確な強みと言えるだろう。
これらのEXWINや色事故が少ないという要素は大型大会ともすこぶる相性が良く、長期的な勝率を安定させるのにも向いている。
デッキ自体が強力で大型大会向けの性能を持っている。
これだけでも今回のDMGP2025ー2ndでの大本命だと言えるだろう。
4cゼーロ
|
4cゼーロ DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
「王道W3弾 邪神vs時皇 ~ビヨンド・ザ・タイム~」で《~地獄帰りの騎士~》が登場して以降、急速に勢力を伸ばした環境第2のソリティアデッキだ。
《~地獄帰りの騎士~》+《DARK MEMORY CONTAINER》のギミックで基盤部分の動きが大幅に強化された事がこの躍進の大きな要因となっている。
※《~地獄帰りの騎士~》の効果で《DARK MEMORY CONTAINER》を墓地に捨て、その後シールド追加の効果が発動して墓地から《DARK MEMORY CONTAINER》が蘇生される。
このコンボで2体《DARK MEMORY CONTAINER》を蘇生する事で最速3ターン目の《闇王ゼーロ》詠唱からループすることも可能になり、デッキの安定感と最大値どちらにも大きな影響を与えたのだ。
《闇王ゼーロ》からの出力先はこれまでは《砕慄接続 グレイトフル・ベン》が一般的だったが、こちらも《DARK MEMORY CONTAINER》の影響で大幅な強化を受けている。
ディスペクターの持つ固有能力である「EXライフ」でシールドが増える際にも《DARK MEMORY CONTAINER》が反応する事から、《闇王ゼーロ》の踏み倒し先で追加の《闇王ゼーロ》を撃つためのお膳立てが必要なくなったのだ。
これにより《戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー》で《闇王ゼーロ》を拾いつつ「EXライフ」に反応した《DARK MEMORY CONTAINER》を2体をデッキが残り5枚以上になるまで掘り進め、最後は《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》でワンショトに突入するのが基本的な動きとなる。
一度《闇王ゼーロ》撃てたらもう止まらない。これが現代の【4cゼーロ】だ。
ここまで【4cゼーロ】の強さを話した上で挙がるのはやはり【水単サイバー】との比較になるだろう。
同じソリティアでありながら、あちらは単色且つ3キルの精度も高くビートダウンに以降も可能であるという大きなメリットを有している。
そんな完全無欠のようなソリティアデッキが他にある中でこの【4cゼーロ】がどのような主頂点を持っているのかを説明していく。
・受けが硬い
2025年10月現在のオリジナル環境上位はソリティアとビートダウンが綺麗に勢力が分かれている。
具体的に言うと【水単サイバー】と【4cゼーロ】がソリティア。
【火闇自然D・D・D】と【光水自然der’Bande】がビートダウンと言った具合だ。
【4cゼーロ】に採用される受けカードは主に3種。
《秩序の意志》、《R・R・R》、《宇宙妖精エリンギ》が基本的な採用候補に挙がるだろう。
《秩序の意志》が確定で2~3枚。《R・R・R》と《宇宙妖精エリンギ》はどちらかが4枚確定で人によっては追加で1~2枚投入されるかどうかといった具合。
《秩序の意志》は【火闇自然D・D・D】の《魔誕の封殺ディアス Z》に対して滅法強く、封印する事で後続の展開を許さない。
《R・R・R》はワンショットに強く、細いビートダウンであれば1発で勝ちに向かえる。
《宇宙妖精エリンギ》は刻みで踏んでも強く、ワンショットであっても「S・トリガー・プラス」が発動すれば取り敢えず生存する事が可能だ。
これらの優秀な受けカードを多数搭載する事で安定してビートダウンを受ける事が出来るのは明確な利点だろう。
・いきなり勝てる。
最初に紹介したこのデッキの基盤である《~地獄帰りの騎士~》+《DARK MEMORY CONTAINER》という動きは何処かで1回絡むだけで急に勝てるスペックだ。
全ハンデスをされてしまっても《~地獄帰りの騎士~》をツモって《DARK MEMORY CONTAINER》を2体出して《闇王ゼーロ》を引ければループへ
《アーテル・ゴルギーニ》の墓地肥やし+蘇生でたまたま《~地獄帰りの騎士~》が出せて《DARK MEMORY CONTAINER》着地。→《闇王ゼーロ》。
といったパターンが特に頻出。
《~地獄帰りの騎士~》と《DARK MEMORY CONTAINER》のコンボが基本《~地獄帰りの騎士~》のみで完結しているというパワーの高さが継戦能力とキルターンの分かりにくさに繋がり、勝率に大きな貢献を与えている。
これらの強力な受けとカードパワー、そしてEXWINという要素をもって今回のDMGP2025ー2ndにおいても大きな活躍が予想されるデッキだろう。
火闇自然D・D・D
|
火闇自然D・D・D DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
「王道W3弾 邪神vs時皇 ~ビヨンド・ザ・タイム~」発売後、最初に登場したのがこの【火闇自然D・D・D】だ。
目玉のキーワード能力である「D・D・D」を中心に構築された速攻デッキである【火闇自然D・D・D】は最速3ターン目の《魔誕の封殺ディアス Z》や《轟く邪道 レッドゾーン》着地によってリーサル(トドメまでの打点を揃えること)を狙えるのが大きな強みだろう。
![]()
特に《魔誕の封殺ディアス Z》が絡んだパターンが強力で、《アーテル・ゴルギーニ》や《堕チシ八叉ノ蛇神》といった後続を踏み倒す事でフィニッシュ用の打点を組む事が容易となっている。
![]()
【火闇自然D・D・D】の話をするにあたってこのカードの話も欠かせないだろう。
このデッキの影の主役とも言える《弐闘路と轟点火の決断》はいついかなる状況でも活躍する。
・クリーチャーアンタップ効果によるリーサル打点増強
・マナアンタップ効果による後発の「D・D・D」用のマナを確保
・墓地肥やし&回収による後続と《魔誕の封殺ディアス Z》の出力先確保
これらは全てフィニッシュに直結した効果であり、先攻3ターン目にこれが使えた場合等はそのまま3ターンキルも現実的になる。
もちろん、この【火闇自然D・D・D】の強みはこれだけに留まらない。
《魔誕の封殺ディアス Z》の性質上、公開領域が増えれば増えるほど出力が上がる事もありロングゲームに対しての耐性が比較的高いのだ。
《PP-「P」》や《アーテル・ゴルギーニ》といったリソース補給及び盤面形成でアドバンテージを稼げるカードが多い事も追い風となっている。
しっかりとリソースを構えた後の《魔誕の封殺ディアス Z》による攻撃を受け止められるデッキはかなり少ない事もまた大きな強みだと言えるだろう。
強さもさながら、ベースとなっているのがデュエルマスターズにおける大人気デッキである““バイク””である事が大きな拍車をかけ、今回のDMGPでも数多く見かけるアーキタイプになると予想される。
光水自然der’Bande
|
光水自然der'Bande DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
DTL2025年度前期第6節、魔王軍によって放たれたこのデッキは4.8倍のチーム戦での三面統一優勝によってたちまち脚光を浴びる事になった。
《俳句爵 Drache der’Bande》でアンタップ呪文を何回も使用して4ターン目頃にワンショットのを基本的な動きに据えたアグロ~ミッドレンジ帯のデッキとなっている。
基本的な動きを軽く説明すると
《俳句爵 Drache der’Bande》を※進化で出した場合はアンタップ呪文を1回で2点+《失われし禁術の復元》or《心転地と透幻郷の決断》経由でアンタップ呪文を撃つことで3点+アンタップした《俳句爵 Drache der’Bande》でダイレクトアタック
※《ピザスターのアンティハムト》経由で射出した場合は効果でパワーが+3000されている分で呪文の必要枚数が下がる。
という、「パワード・ブレイカー」を活かした変速的な打点の組み方をしていくのだ。
ただ殴るわけでは無く、このワンショットに《PP-「P」》や《一音の妖精》のような強力なメタカードを添えつつワンショットをする様は全盛期の【火水マジック】を彷彿とさせるものだろう。
火光自然ドリームメイト
|
火光自然ドリームメイト DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
「超感謝祭 ファンタジーBEST」から1年と少しが経っても脅威は終わらない。
最速2ターンの超展開を備えたコンボアグロデッキ【火光自然ドリームメイト】はいまだ健在だ。
新たに《PP-「P」》を獲得し、初動の安定感とメタ性能を両立させる事でまた一段と強力なデッキとして存在感を示している。
![]()
特に先攻の際の出力が高く、一度《森夢のイザナイ メイ様》の降臨が起動すれば、返されない量の盤面展開でマウントを取り続ける。
![]()
2ターン目《森夢のイザナイ メイ様》、今期もまた神速と絶望の象徴として今大会でも活躍するだろう。
水闇COMPLEX
|
水闇COMPLEX DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
前回のDMGP2025‐1stオリジナルを制した【水闇COMPLEX】は今回のDMGP2025‐2ndオリジナルでも強力なアーキタイプだ。
【水単サイバー】と【4cゼーロ】といった強力なコンボデッキが活躍している昨今のオリジナルフォーマットでもサンプルリストに採用した構築が大きな活躍を遂げている。
この構築の制作者の※「メネラウス」選手の名前を冠した「メネラウスコンプ」は彼の活動地域である関東を中心に勝ち星を上げ続けているのだ。
※こちらの「時雨みぐれ」選手の記事でも名前が挙がっている関東の強豪。
今回紹介する【水闇COMPLEX】の大きな特徴として挙げられるのはまず《魔誕の斬将オルゲイト》の採用だろう。
![]()
環境メタ、という観点に於いてこのカードの発見は革命だったと言える。
例えば、【水単サイバー】には《愛銀河マーキュリー・スターフォージ》のジャストダイバーと《マクスハト》のバウンス+メクレイド、《黄昏ミミ&トワイライトMk.3 ー挑戦のヒロインー》のメクレイドを使う事でループ中に《裏斬隠 テンサイ・ハート》を出す事でループ突入を咎める事が可能になる。
他にも《アーテル・ゴルギーニ》が環境に多く存在する都合でこれの召喚を制限できるのも強みだと言えるだろうか。
デッキ自体の強さとして、《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》や《飛翔龍 5000VT》の強カード群を多数採用しつつ《異端流し オニカマス》といった立ち位置の良いメタカードを多く使えるのは挙げられる。
これらの全体的な立ち位置の良さ。それだけでもこの【水闇COMPLEX】を選択する理由と成り得るだろう。
光水闇マガルセカイ
|
光水闇マガルセカイ DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
《DARK MATERIAL COMPLEX》の後継である《ARC REALITY COMPLEX》は以前のようなコントロールチックなカードではなく、コンボデッキのフィニッシャーとして運用されている。
3ターン目に《ARC REALITY COMPLEX》を召喚し、4ターン目に《時空工兵タイムチェンジャー》で《ARC REALITY COMPLEX》の下に《深淵の洪怖 ソクトー=ソレクトー》を2枚敷く。
この後に《ARC REALITY COMPLEX》の攻撃時に《深淵の洪怖 ソクトー=ソレクトー》の超魂Xの効果を2回使用して、一気に《ARC REALITY COMPLEX》の条件を達成して効果で《有象夢造》を使用し、《~創造、破壊、そして絶望~》の上に《一音の妖精》を重ねて安全なワンショットをする、というのがこの【光水闇マガルセカイ】の概要だ。
とはいえこれは理論値の話、この【光水闇マガルセカイ】の真骨頂はそのカウンター性能にあるだろう。
《裏斬隠 テンサイ・ハート》+《真気楼と誠偽感の決断》というお馴染みのギミックからの《未ダ識ラヌ事象コソ我ノ楽シミゾ》で切り返しのワンショットが可能になっている。
《有象夢造》や《未ダ識ラヌ事象コソ我ノ楽シミゾ》から《~創造、破壊、そして絶望~》と何かを蘇生して1面を止めつつ《真気楼と誠偽感の決断》も狙えたりとそのカウンターパターンは多岐にわたる。
急襲と反撃、2つの要素を兼ね備えたワンショットコンボデッキとして環境での存在感を確かなモノにしている。
火光自然ボルシャック
|
火光自然ボルシャック DMGP2025-2nd オリジナル構築 |
|
|
![]()
「ドリーム英雄譚デッキ ボルシャックの書」によって《魂の呼び声》型から大きなアップデートを遂げたのが今回紹介する正統派の【火光自然ボルシャック】だ。
《メンデルスゾーン》や《ボルシャック・ドラゴン / 決闘者・チャージャー》でしっかり7マナ帯を目指すも良し、4マナの《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》に魂を預けるも良しと様々な速度で動けるのがこの【火光自然ボルシャック】の強みと言えるだろう。
新規カードの中でも《宿禰マロン》と《ボルシャック・ロマネスク》の獲得は革命的とも言えるモノだった。
《宿禰マロン》によって強力な中継地点を、《ボルシャック・ロマネスク》によって《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》アクセス簡略化、この2つの強みを手にしたことによってデッキに安定感が大幅に上昇したのだ。
《ボルシャック・ロマネスク》は4マナブースト回収による事実上の革命チェンジ先のサーチが可能となった。
これにより《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》の他にも《時の法皇 ミラダンテⅫ》と《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》というお馴染みのフィニッシュセットを獲得したのも嬉しいポイントだと言えるだろう。
また、この《ボルシャック・ロマネスク》の登場は《王闘竜皇 ボルシャック・ドラゴン》の強さも大きく引き上げた。
《王闘竜皇 ボルシャック・ドラゴン》のバトル効果で墓地に火のカードが無くても《ボルシャック・ロマネスク》が出せる為、それを活かしてメタ除去+革命チェンジの強力な動きを遂行するといった器用な動きが可能になっている。
持ち前のスピードと破壊力に加え、安定感をも手にした【火光自然ボルシャック】は今回のDMGP2025‐2ndオリジナルでも活躍するだろう。
活躍が見込まれるアーキタイプの紹介は以上だ。次は実際のメタゲームがどのようになるのかを予想していこう。
予想メタゲーム
結論から述べると、今回のメタゲームの中心は間違いなく【水単サイバー】【4cゼーロ】だ。「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」のカードは強力だが、直近のデュエキングらしくこちらはアドバンスフォーマットに向けたセットとなっている。
《ブラック・ホーク》や《欲望の邪道 ニガ=アブシューム / 支配の邪道 獄鬼夜城》といった強力なカードは多く収録されているものの、これらは現環境では無く新規デッキの兆しとも言えるカード達だ。
安定4~5ターンにEXWINが出来る速度感のメタゲームにおいて、これらの新規カードはどうしても一手足りない事になりがちだ。
これらは新規デッキの兆しでこそあるものの、構築の難易度は高く、採用するメタの採択も難しい。
例えば、【水単サイバー】を意識して《Dの天災 海底研究所》を採用すると【4cゼーロ】に遅れを取り、【4cゼーロ】を意識して《奇天烈 シャッフ》を採用すると……といった具合に双方に必要なメタカードの種類が嚙み合いにくい。
視点を変え、殴って勝とうにも双方ともに受けが硬く、リーサル程度であれば簡単に受け止められる。
このように、強いソリティアデッキが環境デッキのハードルを大幅に上げてしまったことで新規のデッキの参入を拒んでいるのが現環境の難しい部分だろう。
これらの壁を超え、新たなデッキが出てきた場合はそれはこの膠着した環境を打破する兆しとなる事は間違いない。
終わりに
今回のメタゲーム総括記事は以上となる。この記事が、ここまで読んで下さった皆様の一助となれば幸いに思う。
来るDMGP2025-2ndオリジナル。
王者となるのは王道の【水単サイバー】か、はたまた邪道の新規デッキか。
まだまだ熟しきっていない「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」環境、それが今回の大会でどのように実るのかが今から楽しみだ。
©ANYCOLOR, Inc.
TM and © 2025, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY










