ジュニアグランプリ2024 :メタゲームブレイクダウン ~目指せD4!最強デッキはなに?~
ライター:河野 真成(神結)
夏と言えば、やっぱり夏休み。そして夏休みの思い出は、きっと一生の思い出。
そういうわけで、昨年に続いて開催された第2回目のジュニアグランプリこと「ジュニアグランプリ2024」は、時期を夏休みに移動しての開催となりました。
ジュニアグランプリとは、小学生以下のプレイヤー限定の大会で、優勝をすると最強のプレイヤーの称号である「D4」となることが出来ます。
会場は去年に負けないほどの熱気と元気に包まれ、時に楽しく、そして負けて悔しい思いもありながら行われ、そしてそして新たな4人のD4が誕生しました。
締めのじゃんけん大会まで、最後の最後まで大盛り上がりの1日となりました。
さて、大会が終わった後に気になるのは、やっぱり「他のみんながどんなデッキを使っていたの?」という話でしょう。
この記事では、皆さんが使ったデッキを調べ、どんなデッキが大人気だったのか、そしてどんなデッキが強かったのかをお話をしていこうと思います。
これを読んでいる親御さんも、もしよろしければお子さんたちと一緒に読んでいただけますと幸いです。
予選を抜けた32のデッキたち
予選は7回戦行われ、6勝1敗以上の方と、5勝2敗の上位(オポネントシステムによって決定)プレイヤーから計32名は本戦進出を果たしました。※オポネントシステムとは、簡単に説明すると対戦した相手の勝率の合計で、一言で言えば「どれだけ強い相手と戦ってきたか」です。
そして、本戦に上がったプレイヤーが使っていたデッキは、以下の通りでした。
ヘブンズ・ゲート 計10
(内訳)
5 巨大(光自然)
4 光水
1 5c
4 水闇COMPLEX
4 光闇火ファイアー・バード
4 闇単アビス
5c 計3
(内訳)
1 Volzeos-Balamord
1 ザーディクリカ
1 ディスペクター
2 水火マジック
1 闇火自然ジャガイスト
1 水闇自然ジャオウガ
1 ドリームメイト
1 光火カウンター(ゾージア)
1 光火龍世界バクテラス
それでは、よく使われたデッキについて見ていきましょう。
いきなりつよい! 天門の鍵を掴むのは君だ!
今回、特に大活躍だったのは《ヘブンズ・ゲート》のデッキでした。本戦進出をしたプレイヤーに限らず、今回の参加者の約20%がこの《ヘブンズ・ゲート》を使ったデッキでした。恐らく、会場に一番多かったカードだったでしょう。
その中でも、《巨大設計図》でリソースを稼ぐ光と自然のいわゆる「巨大天門」と呼ばれるタイプと、《理想と平和の決断》などが採用された「光水天門」と呼ばれるタイプの2つに大きくわかれています。
(それ以外にも、《光の兄妹 るる&ルシファー》などを採用したタイプもありましたが、ここでは省略します)
巨大型は一気に手札を増やせるために5マナでの≪スターゲイズ・ゲート≫から《闘門の精霊ウェルキウス》を2体・3体と踏み倒せる、なんてことも。そもそも≪スターゲイズ・ゲート≫を引ける確率が高いのが大きなメリットです。
ニャンピー ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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一方の「光水」の方は、《理想と平和の決断》が採用されているため、《ヘブンズ・ゲート》からの踏み倒しを防いでくるクリーチャー、例えば《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》や《キャディ・ビートル》などが例に挙がりますが、こうしたクリーチャーをシールド送りにすることで、《ヘブンズ・ゲート》が使いやすくなるのが強みです。
ドラゴン99 ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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ただどちらの型にせよ、そのほとんどが《闘門の精霊ウェルキウス》と《∞龍 ゲンムエンペラー》を採用した構築となっていました。
特に《∞龍 ゲンムエンペラー》は《ヘブンズ・ゲート》から直接出せませんが、《闘門の精霊ウェルキウス》を経由することで出すことが出来、そして一度出てしまえば、そのまま何も抵抗されずに勝ててしまうような、そんなスーパーカードです。
このカードの対策のために、他のデッキが《邪闘 シス》や《闇参謀グラン・ギニョール》といったカードを採用しているくらいです。
実際、D4を決める戦いでも、4つ試合のうち2つが《∞龍 ゲンムエンペラー》によってゲームの決着が付いています。
ちなみにこの大会では《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》を採用していた構築も多く、多くのプレイヤーが「いきなりつよいデッキ 守りの王道」を楽しんでくれている証なのではないかと考えています。
その《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》も、場に出て《巨大設計図》と≪スターゲイズ・ゲート≫を回収して、次のターンにもう一回使う、なんていう動きを行っており、ゲームの中押し、ダメ押しに貢献しているシーンも多かったです。
このデッキは、《闘門の精霊ウェルキウス》さえ入っていれば、あらゆるブロッカー持ちのカードが採用出来ます。
会場で見たものだと《ガル・ラガンザーク》や《深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル》、《終末縫合王 ミカドレオ》といった多種多様なブロッカーたちが活躍しており、お気に入りの1枚があればぜひ《闘門の精霊ウェルキウス》とセットで採用してみて欲しいです。
やっぱり大人気! アビス軍団!
また、《ヘブンズ・ゲート》と同じくらい人気があったデッキが、主人公デッキであるところの「アビス」でした。アビスも大きく分けて2つのタイプがあり、《邪魂龍 ジャビビルブラッド》を中心とした「闇単」型と、《邪幽 ジャガイスト》を中心として《アビスベル=覇=ロード》などの自然文明を足した「闇自然ジャガイスト」型があります。
「闇単」の《邪魂龍 ジャビビルブラッド》は、墓地から出したクリーチャーがそのまま攻撃出来るようになるという能力を持っており、これを使った持続力のある攻撃と「まさかここから負けると思わなかった」と言えるような奇襲性が魅力です。
ですので、墓地からクリーチャーを復活させてくれる《アビスベル=ジャシン帝》や《漆黒の深淵 ジャシン帝》のような相性いいカードがセットで採用されていることが多いです。
ヨーソロー ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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一方、「ジャガイスト」軸は、とにかく《邪幽 ジャガイスト》が出ると墓地・マナ・山札から連鎖的にクリーチャーを繰り出していけるようになり、1が2になるのはおろか、4とか5になったりすることもあります。
また、こちらは火文明を足した闇火自然のジャガイストもあって、こちらは《鬼寄せの術》を使う事で、アビスクリーチャーの早出しが可能です。
これで《邪幽 ジャガイスト》はもちろん、《謀遠 テレスコ=テレス》などを繰り出し、ゲームを有利に進めていくことが出来るわけですね。
はくるん ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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これは実は昨年も書いた内容なのですが、アビスは起点となる《アビスベル=ジャシン帝》や《アビスベル=覇=ロード》といったクリーチャーを使えば、どんなアビスも使いやすくなります。
自分のお気に入りのアビスを1枚だけ採用するもよし。何処かのタイミングで墓地に落ちれば、きっと活躍してくれる筈です。
まだまだいるぞ最強デッキ!
もちろん、活躍したデッキはまだまだあります。例えば、長い長い活躍を続けている「水火マジック」は、ほぼデッキリストを変えることなく、未だに最強クラスのデッキとして健在です。
また、7/20に発売されたファンタジーBESTでは、2つの種族が活躍を見せました。
なかでも飛び抜けた活躍を見せたのが、光闇火の3色で構成された「ファイアー・バード」でした。
Ruka Jr. ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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こちらは《ハッター・ルピア》や《龍后凰翔クイーン・ルピア》、《雷炎翔鎧バルピアレスク》といったカードでどんどん展開していくのを基本としています。
また《ハンプティ・ルピア》で相手の手札も破壊出来るだけでなく、S・トリガーやG・ストライクといった防御も厚いので、攻守共に優れたデッキです。
また、数は多くなかったもののドリームメイトも活躍。
ヨーバルディ ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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序盤から《森夢のイザナイ メイ様》を使って凄いスピードで展開していき、攻撃して勝ってもよし、《お目覚めメイ様》の効果で勝ってもよし、といったデッキに仕上がっています。
また元々あったデッキでしたが、「水闇COMPLEX」も、《冥土人形ヴァミリア・バレル》などのお陰で強化されました。
yoshia ジュニアグランプリ2024 オリジナル |
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《DARK MATERIAL COMPLEX》を中心にして、相手の攻撃をいなしたり、S・トリガーが受けたりしながらカウンターを狙う、といったデッキになっています。
このデッキは2人が決勝に進出するなど大活躍を見せましたが、惜しくもD4には届きませんでした。
キリフダとともに勝利を目指せ!
デュエル・マスターズのデッキは数多く、そのどれも独自の戦い方を持っています。皆さんは、どんな戦い方が好きですか? 自分と共に戦うキリフダに何を選びたいですか?
ガンガン攻撃していくもよし、ゆっくりコントロールするもよし、高い防御力で守り切るもよし、そして圧倒的なパワーでねじ伏せるもよし。
そのどれもが、デュエル・マスターズでは実現可能なのです。
既に自分のお気に入りを見付けた人も、これから見付けたいという人も、また新しく探したいという人も、ぜひ皆さんが使ったデッキを参考に、色々考えてみてはいかがでしょうか?
これからも、デュエル・マスターズを楽しんでいきましょう!
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