DMGP2026-1st Day1(アドバンス):ローグデッキピックアップ
ライター:原田 武(たけじょー)
「エピソード4 パンドラ・ウォーズ」リリース以降、アドバンスフォーマット初の大型大会となったDMGP2026-1st Day1。サイズも役割も一気に多様化し、現代に適合したサイキック・クリーチャー。
それらを呼び出すより着実な手段、跳次元召喚。
各種テーマデッキをアドバンス流で強化する、専用カードたち。
全く新しい新カードタイプ・デュエリスト。
一気に広がったアドバンスの世界で、プレイヤー達はのびのびと創造の翼を広げた。発売からの2ヵ月でメタゲームは大きく変動し、今に至る。その研究成果と全体傾向は是非、メタゲームブレイクダウンで確認して欲しい。
DMGP2026-1st Day1 メタゲームブレイクダウン
そして当記事では、そんなアドバンス環境の中で自分だけの「最強」を模索し、そしてベスト128へと勝ち残った強者たちの軌跡を紹介したい。
選定基準は本戦での母数が1であること。今回は実に12名ものプレイヤーが秘蔵っ子を持ち込み、道なき道を切り拓かんと奮闘した。
練りに練られた一人一人の結論を、共に紐解いていこう。
よしき?:【水闇自然キサラギ(ラジオ型)】
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よしき? DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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かつて一世を風靡した【水闇自然ジャオウガ】の流れを汲むコントロールデッキが【水闇自然キサラギ】だ。序盤は小型の妨害クリーチャーで時間を稼ぎ、《キユリのASMラジオ》でさらに展開。機を見てフィニッシャーを投げつける……基本的な動きは変わっていない。
よしき?の施したアップデートは3つ。妨害クリーチャーを現環境にマッチしたものへと更新しつつ、別ルートとして《覇王の特権大使、キサラギ》を搭載。さらに、フィニッシャーをより取り回しが良い《切札竜 ボルメテウス・リバース・ドラゴン》へと置き換えている。
プレイング次第で多様な戦況に対応できるこのデッキは、環境の読みづらいGPにおいてもその長所をいかんなく発揮したことだろう。
さいとうマガルキ:【水闇自然キサラギ(決断型)】
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さいとうマガルキ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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同じ《覇王の特権大使、キサラギ》搭載かつ水闇自然のカラーリングであっても、設計思想は大きく異なるのがさいとうマガルキのリストだ。
2ターン目にはマナ加速を行い、3ターン目は《覇王の特権大使、キサラギ》で手札破壊。そこからは《絶望と反魂と滅殺の決断》でアドバンテージを稼いでいく。相性のいいオーラにも複数のスロットを割いた。
相手の最速ムーブには間に合わないリスクはあるが、同じスピード感の相手にはリソース勝負で優位に立ちやすい。安直な速攻には《流星の逆転撃》が用意されていたりと、切り返しも見据えているのがクレバーだ。
チラシ:【火水BAKUONSOOO】
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チラシ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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同じデュエリストでも、《魔導具の巨匠、ミロク》に目を付けたチラシ。殿堂改訂によって影を潜めていた【火水BAKUONSOOO】をこれでリペアし、持ち込んだ。
半年前まではS・トリガーの採用基準は「《頂上混成 BAKUONSOOO8th》が受かるか」というものだったが、今やその判定基準は《俳句爵 Drache der’Bande》に移行したと言ってよいだろう。一度発射できれば、かなりの確率で貫通が狙える。
《魔導具の巨匠、ミロク》は《「私ってやっぱ天才かも!?」》での手札交換に《1000KAI-如来参式》での追加打点生成など噛み合う点が多く、とにかくハンドキープが重要なこのデッキとはベストマッチと言えよう。
チーズK:【火光t闇ドギラゴン悪】
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チーズK DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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チーズK の【火光t闇ドギラゴン】もまた、《魔導具の巨匠、ミロク》搭載のデッキだ。2ターン目に設置して手札を回し、チェンジ元ドラゴン+チェンジ先ドラゴンのパッケージを引き込んでゲームメイクを行う。
ここで捨てた手札は《紅き団長 ドギラゴン悪》で釣り上げることもできるため、無駄がない。《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》や《ボルメテウス・レインボー・ドラゴン》を呼び出して攻め込みつつ、いざとなったら《禁断 ~封印されしX~》の解放まで狙うことが出来そうだ。
2枚投入された《熱血龍 バトリベンジ》はサイキック・クリーチャーに反応して飛び出すカウンターカード。サイキックの出現率が跳ね上がった「パンドラ・ウォーズ」以後、アクティブに使える場面も多かったと思われる。
とふれ:【火光闇覇覇覇ジャオウガ】
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とふれ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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同じ火光闇基盤でも、とふれが着目したフィニッシャーは《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》。比較的、火水闇でデッキを組まれることの多かったカードだ。
ではなぜ火光闇なのか。理由の一つは《宝魂剣と獄門盾の決断》。クリーチャーを2体展開できるため、ハイパーエナジーの起動が格段に楽になる。墓地も対象内で除去を喰らっても立て直しが効きやすい。
《死海秘宝ザビ・デモナ》や《襲撃人形ザビ・ドライブ / ブラック・テレポートホール》で超次元に触ることも可能となっており、いざとなったら《轟く邪道 レッドゾーン》による突貫も可能だ。豪快さと柔軟さを兼ね備えたビルドと言える。
結城/YT:【5cハイパーエナジー】
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結城/YT DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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3色どころか、5色で組まれた《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》デッキが結城/YT の【5cハイパーエナジー】。全色を搭載することで、《鬼修羅と跳次元の決断》のバリューを最大限まで高めている。
これによって呼び出した中型クリーチャーでテンポを取り、各種ハイパーエナジーに繋げてフィニッシュを狙う。≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫は特に相性が良く、起こしたマナで即座に切札に繋げることが可能だ。
この手のデッキ最大のネックである多色バランスについても、《大集合!アカネ&アサギ&コハク》で色拘束を無視できたり、《ロイヤル・エイリアン ~熱奏のファーザー~》+《三種の魔神器》で火文明を担保したりと調整が伺える仕上がりとなっている。
奇石 Excel:【4cアルファディオス】
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奇石 Excel DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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次世代初動《大集合!アカネ&アサギ&コハク》。その恩恵を受けているデッキは計り知れないが、今回紹介する中では奇石 Excel の【4cアルファディオス】もこれに該当する。
アドバンスならではのカードとして《アシダケ・テレポートホール》が搭載されており、序盤の柔軟性が大きく向上。メインムーブの火力は必殺級のため、そこまでを繋ぐ手段が増えているのは頼もしい。
また《閃光の黄色 スパークイエロー》と《閃光の精霊カンビアーレ》の採用も特徴的で、合計4枚が採られている。環境最速の【4cder’bande】に抗するための選択だ。
ワタリ:【火光自然ドギラゴン王道】
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ワタリ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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《剣轟の団長 ドギラゴン王道》。決定力の高さと組み合わせの幅広さから様々な使われ方が模索される中、ワタリが行きついたのは比較的オーソドックスに、火光自然のドラゴン軸で組み上げる形だった。
1点異彩を放つのが、圧倒的な小型クリーチャーへの敵意。《ボルシャック・栄光・ルピア》すら不採用にして《ボルシャック・スーパーヒーロー / 超英雄タイム》と《偽りの希望 鬼丸「終斗」》をフル投入、追加で《ボル武者の炎霊》まで採用している。
小型クリーチャーの出現率が極めて高い現環境における一つの解答として記憶しておきたい。G-NEOクリーチャーを重ねられる点でもシンカライズ持ちタマシードは優秀なため、今一度評価を精査してもよさそうだ。
Kudorjavka:【光水自然ラムーン】
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Kudrjavka DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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《神羅の銀月 ザ・ラムーン》。最新弾で登場したG城をフル活用する、新時代のメタビートが Kudorjavka の【光水自然ラムーン】だ。
2、3ターン目にテンポよく妨害クリーチャーを展開しつつ、4ターン目に《神羅の銀月 ザ・ラムーン》を設置。これで離れなくしたクリーチャー達で殴り切る。《轟腕のR ダグラジャパニカン》《世界のY チャクラ・デル・フィン》はZラッシュでW・ブレイカーを得るため、打点としても換算しやすい。
妨害手段も《改竄の炎 ボルメテウス・ハック》に《クイーン&かぼちゃうちゃう》、《一音の妖精》まで多種多様。所謂「コハク一音」に悩まされた諸氏なら、このデッキの厄介さも理解してくれるはずだ。
ダンゴムシ:【4c逆アポロ】
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ダンゴムシ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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ダンゴムシが相棒に選んだのは、ハンドルネーム通りにガチガチの防御力を誇る【4c逆アポロ】だった。
《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》のプレミアム殿堂によって空いた山札回復の枠を、《缶隊長 サーディン》と《埋没のカルマ オリーブオイル》でリペア。これでこちらの山札だけを回復し、詰め込まれたS・トリガーで相手の山札切れまで耐え凌ぐ。
新弾からは《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》が起用されているほか、強化されたサイキックを活かすカードとして《ぼくらの友情パワー!》が積まれているのもポイント。全ゾーンを活用して生還しようとする意志が伝わってくる。
ゆうやけ:【光水ライオネル】
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ゆうやけ DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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こちらも防御を厚く見たデッキだが、アプローチは少々異なる。ゆうやけの光水ライオネルを紹介しよう。
真っ先に目につくアドバンス要素は4枚積まれた《超次元エナジー・ホール / 超次元サプライズ・ホール》。普通に唱えてもよいし、《真気楼と誠偽感の決断》から出力しても機能する。
また《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》も環境に刺さっており、1ターン内でのビッグムーブを強烈に咎める。「ドキドキつよいデッキ」で手に入れたのなら、こういった形でアドバンス対応へと組み替えてみてはいかがだろうか。
「ツジ」:【4cボルメテウスコントロール】
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「ツジ」 DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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最後に紹介するのは、まさかの【4cボルメテウスコントロール】。「ボルコン」と言えば全種1枚積みのハイランダー……かと思わせて、反撃の要《流星のガイアッシュ・カイザー》《真気楼と誠偽感の決断》だけは複数枚採用されている。
ハイランダーだと誤認した対戦相手の踏み倒しをしっかりと刈り取る構造が成立しており、相手の心理まで先回りした「ツジ」の慧眼が伺えるというもの。
散らされたカードも粒揃いのものが揃っているため、デッキとしての地力は担保されている。問題はあまりにも多すぎる選択肢の分岐だろう。使いこなすためには、自他のデッキへの深い理解が要求されそうだ。
次回のアドバンスフォーマットでの大型大会は8月15日、福岡にて開催される超CSⅨとなる。
今大会の結果を経て、あるいは追加される新カード達を取り込んで、次は一体どんなローグデッキが姿を現すのだろうか。今から楽しみでならない。
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