DMGP2025-2nd Day1(アドバンス):ローグデッキピックアップ
ライター:白戸 龍之介(ドラ介)
「○○こそが王道だ。」「△△こそが邪道だ。」
「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」のMAX仕様カードたちに振られたあらゆる戦略を示すフレーバーテキストだ。
ドリームかナイトメアか。
その体として配られるカードはあるものの、本当にそれを決めるのはプレイヤーの選択だ。
もはやW(ダブル)どころではないデュエマの王道、その道は定かではないが、己の道を突き進んだ者たちが確かにいる。
母数2で決勝トーナメントに進出した13のデッキたちを紹介しよう。
プロチ:光水天門
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プロチ DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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王道なデッキの1つ、【ヘブンズ・ゲート】。
アドバンスで猛威を振るったアーキタイプであったが、安定したフィニッシュコンボの核となっていた《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》のプレミアム殿堂、メタゲームの立ち位置の悪さによって大幅に数を減らしてしまった。
それでも食らいついたプロチの構築は、相性の悪い相手である【水単サイバー】や【闇王ゼーロ】が蔓延る環境を乗り越えて本戦出場を果たした。
春のDMGPからはあまり変化はないが、《真気楼と誠偽感の決断》、《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》、《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》のカードパワーは健在で、回ったときは《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》が抜けた穴をあまり感じさせない圧力を見せてくれるだろう。
オチャッピィ:火光自然サムライ
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オチャッピィ DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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王道Wで現れたテクノ・サムライたち。
様々なデッキを作り出したオチャッピィが今大会で持ち込んだのはサムライたちだった。
《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》や《竜牙 リュウジン・ドスファング》といったアーマード・サムライや《最終龍覇 ロージア》や《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》がデッキパワーの底上げとなっており、《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》や《PERFE910-御代紅海》によって離れなくなった《一音の妖精》による場に出すことへの制限は、ループや複数展開によるワンショットといった環境へのアプローチとして非常に強力といえるだろう。
furan :4cジャオウガ
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furan DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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超CS新潟での活躍から長らく強力なフィニッシャーとして君臨する《CRYMAX ジャオウガ》を中心としたデッキ。
鬼の王に付き従うのは強者のみ。
王道W第3弾の強力メタ(妨害)カード《PP-「P」》を筆頭に《天災 デドダム》や《天彩の精霊ミルディアス》といったハイスペック3文明クリーチャーのほか、《流星のガイアッシュ・カイザー》に《真気楼と誠偽感の決断》といったカウンターカードを採用、さらに【水単サイバー】や【ダーバンデ】をしっかり受け止めるための《Dの天災 海底研究所》、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》が4枚採用されている。
あらゆる方面に刺さる強力なカードをしっかり3~4枚ずつ採用して再現性を担保しているのもメリハリの効いたリストである。
卍しょーけん卍:水闇自然ボウダン=ロウ
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卍しょーけん卍 DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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定期的に注目される所謂アナカラー(水闇自然)系統のデッキ。
《超暴淵 ボウダン=ロウ》の能力を有効活用するべく、ちりばめられたカードを使いこなせるよう構築が試されるが、今回のアプローチはやはりメタカード。
《場和了GO-YAMA-58》や《PP-「P」》といった強力なメタカードがふんだんに採用されているほか、《アクア・ジゲンガエシ》によってサイキック・クロスギアを採用している部分も面白い。
外部ゾーンの存在を強く咎めるカードたちによって拡張された長所を削ぎつつ適切なカードを挿していくこだわりのあるデッキリストとなっている。
時とシャケ:4cドラグナー
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時とシャケ DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」で登場したドリームレアである《双龍覇王 モルトVERSUS》を中心に、《次世代龍覇 Q.E.Deux》や《最終龍覇 ロージア》、《次世代龍覇 グレングラッサ / 「ここはまかせて、お姉ちゃん!」》にグレンアイラとドラグナーたちがふんだんに採用されたデッキだ。
《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》や《王道の革命 ドギラゴン》も含めるとS・トリガーの枚数は17枚。
ドラゴンデッキでありつつカウンター性能がとても高くなっている。
やはりプレミアム殿堂から帰還した《爆熱剣 バトライ刃》から拡がるドラゴンの夢の破壊力は脅威といえる。
ドラグナーを参照するカードは直近でもリリースが告知されているので将来性も楽しみなデッキだ。
ゾウゴン:光水自然アルファディオス
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ゾウゴン DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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王道W第2弾で登場した《王導聖霊 アルファディオス》の登場後、ドリーム英雄譚デッキとヒロインBESTによって順番に強化されたエンジェル・コマンドたち。
王道W第3弾の衝撃によって数を減らしてしまったが、王道の力は健在。
《PP-「P」》や《星光の精霊龍 ベルフォール》といったメタクリーチャーの他、アドバンスの強力なエンジェル・コマンドといえば《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》。
《Dの天災 海底研究所》や《B.F.F. モーメント》といったカードを採用して母数の多い【水単サイバー】や【ダーバンデ】との勝負から逃げない構築はしっかりメタゲームを見たうえで調整した跡がうかがえる。
スクラッパー:無色ジョーカーズ
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スクラッパー DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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ドリーム・クリーチャーに名を連ねる《ジョリー・ザ・ジョニー》。
その恩恵を受けてジョーカーズたちも新たな姿を得たのは記憶に新しい。
地元でも【ジョーカーズ】使いとして知られているスクラッパーが持ち込んだのは【旅路ジョラゴン】と呼ばれるタイプを現代版にチューンした形だ。
《ベイビーポンの助》や《ネフェルカーネン / タイム・ストップン》、《万能バンノー》といったメンツによって現代寄りになりながら、《ザンジェットW7》や《ガヨウ神》、《燃えるデット・ソード》といった懐かしのメンツが顔を揃えている。
《プラモデ~ル》を採用しているので超GRゾーンも活用できるようになっている構築は全国のジョーカーズ使いに再び夢(ドリーム)を見せてくれるかもしれない。
kaisora操る【ダーバンデ】とのマッチがビデオカバレージとなっているので注目である。
14番:水闇自然デッドマン
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14番 DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」で突如姿を現したナイトメア・クリーチャー、《双龍覇王 バーサス=ザ=デッドマン》。
ドラグハートとWDフィールドも含めてすべて採用してDMGPの厳しい予選を勝ち抜いたのには感嘆の一言。
《天災 デドダム》や《PP-「P」》を使ってランプ(マナ加速)していくのはもちろん、《Dの天災 海底研究所》や《深淵の逆転撃》によって流行りのデッキに対する守りも採用。
そのどちらも兼ねている《欲望の邪道 ニガ=アブシューム / 支配の邪道 獄鬼夜城》はまさに邪道の拠点。
《大樹王 ギガンディダノス》や《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》による強烈な蓋性能に≪龍魂合体 オール・オーバー・ザ・ワールド≫完成を《双龍覇王 バーサス=ザ=デッドマン》で狙えるほか、《CRYMAX ジャオウガ》までも採用されており、フィニッシュ手段も豊富だ。
《欲望の邪道 ニガ=アブシューム / 支配の邪道 獄鬼夜城》を舞台に二大ナイトメアクリーチャーが暴れることが出来る点は邪道としての芸術点もかなり高いデッキリストとなっている。
ギャレン:ファイアー・バード
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ギャレン DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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2024年のメタゲームを席巻したドラゴンの花嫁も大幅に勢力を減らしつつ、リペアを繰り返し今大会でも本戦進出を果たした。
《奇石 ミクセル / ジャミング・チャフ》や《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》を採用してリペアする形が王道W第3弾以前の環境にはよく見られたが、今回ギャレンが使用した構築には《魔誕翔天マルピア》と《轟く邪道 レッドゾーン》が採用されており、除去とビートダウン性能を意識したリストとなっているようだ。
妨害を挟みながらの瞬間火力は未だに中々ない構造のビートダウンのため、ここまで戦えているというギャレンの腕と【ファイアー・バード】のポテンシャルを感じる。
シリンダ/LTS:4cビッグマナ
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シリンダ/LTS DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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もはやアーキタイプ名すらも野暮といえるような、60枚構築の光水闇自然文明で構成されたシリンダ/LTSのデッキ。
《護天!銀河MAX》と《「絶対の楯騎士」》といったチーム銀河コンビによる耐久力に、
《異端流し オニカマス》や《天革の騎令嬢 ミラクルステラ》、《真気楼と誠偽感の決断》や《PP-「P」》といった現代の超強力カードがふんだんに詰め込まれている。
「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」で新しく登場した《仙足竜 ACE-Murked / 冥昏の櫛》が採用されており、ほぼ復帰不可能な墓地メタを行えるほか、ライブラリーアウトをフィニッシュの1つとして行えるようになっているのも面白い。
たけのこ/PRD:闇単ゼーロ
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たけのこ/PRD DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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光水闇を中心とした【闇王ゼーロ】が大多数の中、「王道vs邪道 デュエキングWDreaM 2025」で登場した闇のスプリガン、《ブラック・ホーク》の登場によって新たな道を生み出した闇単色の構築である。
《逆転の影ガレック》の殿堂によってチェインコンボとしてのデッキではなくなったものの、アドバンスフォーマットの味である《零龍》の卍誕、《超神星DOOM・ドラゲリオン》も採用している。
《闇王ゼーロ》をプレイすることによる殴らないフィニッシュ力の高さは若干落ちるものの、単色構築によるゲーム展開の安定感は未だに健在。DMGPという長丁場でも力を発揮しただろう。
リキセキタクジン:エイリアンバイク
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リキセキタクジン DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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元デュエチューブリーガー、リキセキタクジンが持ち込んだ神速のデッキはエイリアンバイク。
超次元ゾーンを利用した《超次元の王家》を中心に据える侵略バイクデッキだが、邪道を突き進むことが主流の現在はこちら側がむしろ少数派となっている。
《忘手人形ラビソング / たったひとつの冴えた歌》や新しく登場した《姫と王の不屈》も採用されており、超次元ゾーンの新たな宇宙も感じ取れるリストに仕上がっている。
神速を超えた宇宙の速度を出せるというこのデッキは、《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》から《禁断の轟速 ブラックゾーン》、《龍装者 バルチュリス》を狙う2キルも理論上可能となっている。
【邪道レッドゾーン】とのマッチがビデオカバレージとなっているので是非拝見していただきたい。
そら豆:火闇自然アイボー・チュリス
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そら豆 DMGP2025-2nd アドバンス構築 |
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王来篇、歴代クリーチャーの加護を受けて誕生したスター進化とレクスターズたち。
その中でも進化先を山札から踏み倒すことが出来るユニークなクリーチャー、《アイボー・チュリス》を使いこなした非常に面白いデッキだ。
《究極の虚 ジャシン=ヴリドガルド》や《魔誕導師ブラックルシファー》、《轟く邪道 レッドゾーン》や《魔誕の封殺ディアス Z》といった魔誕勢力が一堂に関するデッキリストは《アイボー・チュリス》によって山札からを呼び出すことが出来る。
さらに《暗黒凰ゼロ・フェニックス》まで採用されている欲張り仕様。
シールドを削ることに長けたクリーチャーたちの狂喜乱舞を《アイボー・チュリス》がまとめ上げるデッキリストで、ぜひとも使ってみたくなる仕上がりだ。
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